概要情報
事件名 |
測機舎 |
事件番号 |
神奈川地労委 昭和60年(不)第27号
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申立人 |
総評合成化学産業労働組合連合会化学一般関東地方本部東京支部 |
申立人 |
総評合成化学産業労働組合連合会化学一般関東地方本部東京支部測機舎分会 |
被申立人 |
株式会社 測機舎 |
命令年月日 |
昭和62年 3月18日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、分会員X1、X2の両名を含む女子従業員5名の町田工場から松田工場への配転が問題となっている時期に、人事異動については事前に組合側と協議し、密接な連絡了解のもとに行う旨の「覚書」の破棄通告を行い、X1については同人の希望しない職場に配置し、X2については半年遅らせたことが不当労働行為であるとして争われた事件で、(1)覚書の破棄通告を撤回し、当該覚書の取扱いについて団体交渉を行うこと、(2)X1の就労場所について団体交渉を行うこと、(3)これらに関するポスト・ノーティスを命じ、X2の配置時間の遅れ、これによる賃金上の不利益取扱いの申立てについては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、昭和60年7月2日付けで行った、昭和50年9月1日付け覚書の破棄通告を撤回するとともに、当該覚書の取扱いについて、申立人と誠意をもって団体交渉を行わなければならない。 2 被申立人は、申立人組合員のX1の就労場所について、申立人と誠実に団体交渉を行わなければならない。 3 被申立人は、本命令を受けた後速やかに下記の文書を縦1メートル、横 1.5メートルの白色木板に明瞭に墨書し、被申立人の本社及び松田工場の正面入口付近の従業員の見やすい場所に、1週間掲示しなければならない。 記 当社が貴組合と誠実な団体交渉を行わずに、覚書の破棄通告をしたこと、及び昭和60年9月30日付け人事異動を貴組合に対する適切な配慮なしに実施したこと、並びに同日付けで貴組合員X1氏を工作2課(研磨係)に就労させたことについては、このたび、神奈川県地方労働委員会により不当労働行為と認定されました。よって当社は、ここに深く反省するとともに、今後再びかかる行為を繰り返さないことを誓約します。 昭和 年 月 日 総評合成化学産業労働組合連合会 化学一般関東地方本部東京支部 執行委員長 X3 殿 同 測 機 舎 分 会 分 会 長 X4 殿 株式会社 測機舎 代表取締役 Y1 4 申立人のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
分会員X2の異動時期や勤務時間を別組合と会社間の協定から、有利な部分だけを適用すべきであるとの主張には無理があるとして斥けられた例。
1300 転勤・配転
2901 組合無視
会社が、分会員X1を別組合員と差別し、環境の悪い作業現場に配転したことが不利益取扱いとされた例。
2901 組合無視
会社が、人事異動等の対応に当たり、別組合に比べことさら組合及び分会を軽視したことが支配介入とされた例。
3103 労働協約締結をめぐる行為
会社の、「覚書」の破棄及び新協定締結の通告は、分会員2名の配転の時期と合わせ、また、別組合が既に協定済を提示していることから、分会を軽視した支配介入とされた例。
4420 団交を命じた例
配転に関する救済として、就労場所について分会と誠意をもって団交に応ずるよう命じた例。
4617 その他
「覚書」の破棄通告に関する救済として、破棄通告を撤回し、その上で分会と誠意をもって団交に応ずるよう命じた例。
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業種・規模 |
精密機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集81集305頁 |
評釈等情報 |
 
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