概要情報
事件名 |
ウタツヤドライクリーニング工場 |
事件番号 |
兵庫地労委 昭和59年(不)第1号
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申立人 |
全日本運輸一般労働組合阪神地域支部 |
被申立人 |
株式会社 ウタツヤドライクリーニング工場 |
命令年月日 |
昭和60年12月 7日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
分会長にX1が選出されたことにつき、社長らが、X1が分会長であれば団交に応じない等と発言したこと、分会書記長X2対し、係長を解職したこと、分会長X1及び副分会長X3に対し、労働委員会のあっ旋に出席するための年次有給休暇申請を認めず、欠勤扱いとし、賃金カットを行ったことが争われた事件で、X2に対する係長解職がなかったものとしての取扱い及び同人が同職にあったならば得たであろう賃金、一時金と既払額との差額の支払い、X1及びX3に対する各欠務の年次有給休暇としての取扱い及び欠勤として取り扱ったことにより支払わなかった賃金の同人らへの支払い並びに文書の手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は申立人組合員X2に対し、昭和58年12月21日付でなした工場係長解職をなかったものとして取り扱うとともに、同人が同職にあったならば得たであろう賃金、一時金と既払額との差額を支払わなければならない。 2 被申立人は申立人組合員X1につき昭和58年11月28日の、同X3につき同年12月12日の各欠務を年次有給休暇として取り扱うとともに、同欠務を欠勤として取り扱ったことにより支払わなかった賃金を同人らに支払わなければならない。 3 被申立人は申立人に対し、本件命令書写し受領後7日以内に下記文書を手交しなければならない。 記 全日本運輸一般労働組合阪神地域支部 執行委員長 X4 殿 株式会社ウタツヤドライクリーニング工場 代表取締役 Y1 当社が行った下記の行為は、兵庫県地方労働委員会において労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、当社は今後このような行為を繰り返さないよう注意します。 記 (1) 当社代表取締役らが、X1が分会長であれば団体交渉に応じない、労組代表のX1という者は絶対許さない等と述べ、分会の人事に介入したこと。 (2) 貴組合ウタツヤ分会書記長X2氏に対し、工場係長を解職したこと。 (3) 貴組合ウタツヤ分会会長X1氏の昭和58年11月28日の欠務及び同副分会長X3氏の同年12月12日の欠務を欠勤として取り扱ったこと。4 申立人のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1400 制裁処分
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
段取り作業の拒否、作業能率の悪化等、係長として不適格であるとして、分会書記長X2を係長から解職したことが、不当労働行為とされた例。
1203 その他給与決定上の取扱い
1600 休暇の取扱い
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
分会長X1及び副分会長X3に対し、労働委員会のあっ旋に出席するための年次有給休暇申請を認めず欠勤扱いとし、賃金カットを行ったことが、不当労働行為とされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2624 組合人事への干渉
社長らが、分会長X1は信用できないから信用できる人間を分会長に決めてこい、X1が分会長であれば団交はもたない等と発言したことが不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
洗濯・理容・浴場業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集78集426頁 |
評釈等情報 |
 
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