概要情報
事件名 |
茨木市水道事業所 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和59年(不)第1号
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申立人 |
茨木市水道労働組合 |
被申立人 |
茨木市長 Y2 |
被申立人 |
茨木市水道事業管理者 Y1 |
命令年月日 |
昭和60年 2月28日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
係長級昇任考査制度の廃止等に関する団交申入れに対し、同制度は地方公営企業労働関係法に基づく管理運営事項にあたるとして、団交を拒否したことが争われた事件で、団交の実施及び文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人らは、申立人から申入れのあった係長級昇任考査制度の廃止及び昭和48年9月25日申立人と被申立人らとの間に成立した合意事項の履行に関する件について、申立人と速やかに団体交渉を行わなければならない。 2 被申立人茨木市水道事業管理者は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記 昭和 年 月 日 茨木市水道労働組合 幹事長 X1 殿 茨木水道事業管理者 Y1 本職は、貴組合から申し入れのあった係長級昇任考査制度の廃止及び昭和48年9月25日貴組合との間に成立した合意事項の履行に関する件について、「地方公営企業労働関係法に基づく管理運営事項」であるとの理由で団体交渉に応じませんでしたが、この行為は、大阪府地方労働委員会において労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 3 被申立人茨木市長は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記 昭和 年 月 日 茨木市水道労働組合 幹事長 X1 殿 茨木市長 Y2 本職は、貴組合から申し入れのあった係長級昇任考査制度の廃止及び昭和48年9月25日貴組合との間に成立した合意事項の履行に関する件について、本職は貴組合に対し団体交渉当事者としての法的地位を有していないとの理由及び仮に団体交渉の当事者として、その交渉に応ずべき立場にあるとしても「地方公営企業労働関係法に基づく管理運営事項」であるとして団体交渉に応じませんでしたが、この行為は、大阪府地方労働委員会において労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 |
判定の要旨 |
2130 雇用主でないことを理由
4918 自治体
市長は交渉事項について、水道事業管理者と一体となって組合員に対していること、人事管理面で同管理者に対し主導性を有していることから、当事者適格を有するとされた例。
2304 経営事項
係長級昇任考査制度の廃止及び昭和48年度合意事項の履行問題に関する団交申入れに対し、同制度は地方公営企業労働関係法に基づく管理運営事項にあたるとして、団交を拒否したことが不当労働行為であるとされた例。
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業種・規模 |
地方公務(市町村機関) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集77集163頁 |
評釈等情報 |
 
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