概要情報
事件名 |
大阪木村コーヒー店 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和58年(不)第59号
大阪地労委 昭和58年(不)第88号
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申立人 |
総評全国一般大阪地方連合会大阪木村コーヒー店労働組合 |
被申立人 |
株式会社 大阪木村コーヒー店 |
命令年月日 |
昭和62年 7月31日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、昭和58年一時金交渉において、54年の協定以降の慣行に反して額のみの回答に固執し、妥結及び支給を遅らせたことが争われた事件で、一時金を社員平均に是正(年5分加算)及び文書手交を命じ、別組合員の平均支給率での是正の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、昭和58年夏季一時金及び同年冬季一時金について、下記(1)の申立人組合員に対して、下記の(2)及び(3)の方法により算出した金額(既に支払った金額を除く)及びこれに年率5分を乗じた金額を支払わなければならない。 記 (1)X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X18、X19 (2)昭和58年夏季一時金は、社員平均40万円(2. 8カ月)とすること 昭和58年冬季一時金は、社員平均40万円(2.78カ月)とすること (3)各一時金の算定にあたっては、昭和54年3月12日付け協定をもとに行うこと 2 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記 総評全国一般大阪地方連合会 大阪木村コーヒー店労働組合 執行委員長 X16 殿 株式会社大阪木村コーヒー店 代表取締役 Y1 当社は、貴組合に対し、昭和58年夏季一時金及び同年冬季一時金について、社員平均支給率を回答に表示しないこと等により、徒らに妥結及び支給を遅らせましたが、これらの行為は、大阪府地方労働委員会において労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 3 申立人のその他の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
一時金妥結方式が54年協定の趣旨及び慣行に反し、組合が別組合と差別したものとの誤解を与え、結果として、本件一時金の妥結及び支給を遅らせたことが不当労働行為であるとされた例。
1201 支払い遅延・給付差別
一時金支給率が別組合と差別があったとの疎明が明らかでないことから、当事者間に争いのない支給率を超えての組合の申立ては失当であるとして棄却した例。
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業種・規模 |
卸売業、小売業、飲食店 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集82集133頁 |
評釈等情報 |
 
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