概要情報
事件名 |
惟村建設運輸 |
事件番号 |
神奈川地労委 昭和62年(不)第2号
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申立人 |
総評全日本建設運輸連帯労働組合横浜合同支部惟村分会 |
被申立人 |
惟村建設運輸 株式会社 |
命令年月日 |
昭和62年 7月10日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、昭和61年年末一時金問題に関する団交において、必要な資料を提供せず、回答額7万円と前年妥結額30万円との差を合理的に説明しなかったことが争われた事件で、必要な資料の提供、誠実団交応諾及び誓約書の手交を命じた。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人の申し入れる昭和61年年末一時金問題に関する団体交渉において、申立人に被申立人の現状理解のために必要な資料を提供し、被申立人の回答額の根拠を合理的に説明するなどして、誠実にこれに応じなければならない。 2 被申立人は、本命令書交付後、速やかに次の誓約書を申立人に手交しなければならない。 誓 約 書 当社が、昭和61年年末一時金問題に関する貴組合との団体交渉において、貴組合に同問題を検討するために必要な資料を提供せず、今回の当社回答額と前年年末一時金妥結額との差を合理的に説明しなかったことは、このたび神奈川県地方労働委員会から、労働組合法第7条第2号に該当する不誠実な交渉態度であると認定されました。 よって当社は、このことを深く反省するとともに、すみやかに貴組合との交渉を再開して問題解決のために誠実に努力することをお約束いたします。 昭和 年 月 日 総評全日本建設運輸連帯労働組合 横浜合同支部惟村分会 分会長 X1 殿 惟村建設運輸株式会社 社長 Y1 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
一時金の不支給・遅延は、団交が難行していることにあるが、不支給は非組合員も対象となっており、組合員なるが故の不利益取扱いとはいえないとされた例。
2240 説明・説得の程度
年末一時金に関する団交において、組合に対し会社の経営の現状理解のために必要な資料を提供し、回答額の根拠を合理的に説明しなかったことが不誠実団交に当たるとされた例。
4614 文書手交のみを命じた例
申立人の求めるポスト・ノーティスについては、会社が、少なくとも本件申立てまでに前後10回に及ぶ団交に応じてきた事実があり、問題はその交渉態度にあることから誓約書の手交をもって相当であるとされた例。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集82集47頁 |
評釈等情報 |
 
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