概要情報
事件名 |
日新化学研究所 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和58年(不)第31号
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申立人 |
X1 |
申立人 |
合化労連・化学一般関西地方本部 |
被申立人 |
株式会社 日新化学研究所 |
命令年月日 |
昭和61年 1月21日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、会社内における申立人組合の唯一人の組合員である申立人X1を、私的な酒席において上司らに暴行を働いたことを理由に解雇したことが争われた事件で、X1の原職復帰、バック・ペイ(年5分加算)の支払い、組合及びX1に対する文書の手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人X1に対して、次の措置を含め、昭和58年4月26日付解雇がなかった ものとして取り扱わなければならない。 (1)原職に復帰させること (2)解雇の日の翌日から原職に復帰させる日までの間、同人が受けるはずであった賃金相当 額(既に支払った金額を除く)及びこれに年率5分を乗じた金額を支払うこと 2 被申立人は、申立人合化労連・化学一般関西地方本部に対して、下記の文書を速やかに交 付しなければならない。 記 昭和 年 月 日 合化労連・化学一般関西地方本部 執行委員長 X2 殿 株式会社 日新化学研究所 代表取締役 Y1 当社が貴組合員X1氏を昭和58年4月26日付で解雇した行為は、大阪府地方労働委員会に おいて、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められまし たので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 3 被申立人は、申立人X1に対して、下記の文書を速やかに交付しなければならない。 記 昭和 年 月 日 X1 殿 株式会社 日新化学研究所 代表取締役 Y1 当社が貴殿を昭和58年4月26日付で解雇した行為は、大阪府地方労働委員会において、労 働組合法第7条第1号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このよう な行為を繰り返さないようにいたします。 |
判定の要旨 |
0600 暴力行為
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
私的な酒席において上司等に対して傷害を負わせたことは同人等の偶発的な行為が原因となって生じたもので、その行為をもって解雇の事由とすることは失当であり、本件解雇は暴行を奇貨としてなした不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集79集112頁 |
評釈等情報 |
 
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