概要情報
事件名 |
大阪日日新聞社 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和58年(不)第82号
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申立人 |
日本新聞労働組合連合 |
申立人 |
大阪日日新聞労働組合 |
申立人 |
日本新聞労働組合連合近畿地方連合会 |
被申立人 |
株式会社 大阪日日新聞社 |
命令年月日 |
昭和59年12月 7日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
労使協定に定める事前協議を行うことなく、組合役員らを組合員資格を持てない部長職へ昇格させるなどの人事異動を強行し、同人事異動辞令の受取り拒否及び人事異動問題を協議するための集会への無断出席を理由として組合員35名を解雇したことが争われた事件で、35名全員の原職復帰、バック・ペイ(年5分加算)を含む人事異動及び解雇がなかったものとしての取扱い並びにポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、別表1記載の申立人組合員12名に対して、次の措置を含め、昭和58年10月11日付け人事異動及び解雇がなかったものとして取り扱わなければならない。 (1) 原職に復帰させること (2) 解雇の日の翌日から原職に復帰させる日までの間、同人らが受けるはずであった賃金相当額(既に支払った金額は除く)及びこれに年率5分を乗じた額を支払うこと 2 被申立人は、別表2記載の申立人組合員23名に対して、次の措置を含め、昭和58年10月11日付け解雇がなかったものとして取り扱わなければならない。 (1) 原職に復帰させること (2) 解雇の日の翌日から原職に復帰させる日までの間、同人らが受けるはずであった賃金相当額(既に支払った金額は除く)及びこれに年率5分を乗じた額を支払うこと 3 被申立人は、2メートル×1メートル大の白色木板に下記のとおり明瞭に墨書して、速やかに被申立人株式会社大阪日日新聞社の本社玄関付近の従業員の見やすい場所に、2週間掲示しなければならない。 記 年 月 日 大阪日日新聞労働組合 執行委員長 X1 殿 株式会社 大阪日日新聞社 代表取締役 Y1 当社が、昭和58年10月11日付けをもって貴組合員に対して行った人事異動、及び同日付けをもって貴組合員を全員解雇した行為は、大阪府地方労働委員会において、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 |
判定の要旨 |
0211 その他の組合活動
0700 職場規律違反
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
人事異動辞令の受取り拒否及び人事異動問題を協議するための集会に無断で出席したことを理由として組合員35名を解雇したことが不当労働行為とされた例。
1603 組合活動上の不利益
2625 非組合員化の言動
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
労使協定に定める事前協議を行うことなく、組合役員を組合役員資格を持てない部長職へ昇格させるなどの人事異動を強行したことが不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
出版・印刷・同関連産業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集76集449頁 |
評釈等情報 |
労働法律旬報 鈴木康隆他 1985年6月10日 1121号 30頁 
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