概要情報
事件名 |
日野車体工業 |
事件番号 |
石川地労委 昭和55年(不)第1号
石川地労委 昭和56年(不)第1号
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申立人 |
日本労働組合総評議会全国金属労働組合石川地方本部 |
申立人 |
日本労働組合総評議会全国金属労働組合石川地方本部日野車体工業支部 |
被申立人 |
日野車体工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和59年 3月13日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
昭和54年度及び同55年度の賃金引上げにおいて、支部組合員の人事考課、調整の配分について支部組合員以外の従業員に比し、低位に査定、配分されたことが争われた事件で、考課査定について支部組合員に対しては、査定配分率の平均が54年度は18.1%、55年度は13.6%となるよう是正したうえ、差額を支払うこと、その履行状況を地労委に報告するとともに、支部組合に対して是正結果及び差額内容の明細を通知すること及び考課査定差別による支配介入の禁止を命じ、賃上げ原資分の10%についての差別是正、ポスト・ノーティス及び文書手交については申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人支部組合員に対して、昭和54年度及び同55年度の各賃金引上げにおける考課査定について、支部組合員の各年度における既査定額を下回ることなく、かつ、支部組合員の考課査定配分率の平均が同54年度においては18.1パーセント、同55年度においては13.6パーセントとなるよう、速やかに是正しなければならない。 2 被申立人は、前項に基づく是正により変更を生じた各年度における支部組合員の賃金の額を修正するとともに、既に支払われた金員との差額を支部組合員に対して、速やかに支払わなければならない。 3 被申立人は、前項の履行状況を当委員会に文書をもって報告するとともに、申立人支部組合に対して是正結果及び差額内容の明細を通知しなければならない。 4 被申立人は、申立人支部組合員に対して、支部組合に所属することを理由として、賃金引上げの考課査定について、他の従業員と差別することにより組合の運営に支配介入してはならない。 5 申立人らのその余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
昭和54年度及び同55年度の賃金引上げの人事考課査定において、会社が支部組合員を他の従業員に比し、低位に査定したことは、これにより支部組合の弱体化を企図した不当労働行為であるとされた例。
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業種・規模 |
輸送用機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集75集194頁 |
評釈等情報 |
 
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