概要情報
事件名 |
大阪ケミカル工業 他1社 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和56年(不)第45号
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申立人 |
総評全国一般労働組合大阪地方連合会大阪一般労働組合 |
被申立人 |
株式会社 ダイケミ |
被申立人 |
大阪ケミカル工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和58年12月 9日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
団交において合意した事項についての協定書の作成の拒否、分会員に対する昭和56年夏季一時金支給の一方的通知並びに分会名称の変更、同名称変更を行わない場合の組合事務所使用の停止及び分会の表札の取りはずしを求めたことが争われた事件で、誠意団交の実施、団交において合意した事項のについての協議書の作成を拒否することの禁止及びポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人大阪ケミカル工業株式会社は、申立人からの昭和57年6月9日付け要求書記載事項について、誠意をもって速やかに申立人と団体交渉を行わなければならない。 2 被申立人大阪ケミカル工業株式会社は、申立人との56年5月11日から同年6月8日までの団体交渉において合意した事項について、協定書の作成を拒否してはならない。 3 被申立人大阪ケミカル工業株式会社は、1メートル×2メートルの白色木板に下記のとおり明瞭に墨書して、速やかに会社正門付近の従業員の見やすい場所に1週間掲示しなければならない。 記 年 月 日 総評全国一般労働組合大阪地方連合会 大阪一般労働組合 執行委員長 X1 殿 大阪ケミカル工業株式会社 代表取締役 Y1 当社が行ないました下記の行為は、大阪府地方労働委員会において労働組合法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 記 (1) 昭和56年5月11日から同年6月8日までの貴組合との団体交渉において合意した事項について、協定書の作成を拒否したこと (2) 昭和56年7月29日ごろ、貴組合大阪ケミカル工業分会員に対し、分会の名称を変更すること、同名称を変更するまで組合事務所を使用しないこと及び分会の表札を取りはずすことを求めたこと (3) 昭和56年8月7日、貴組合大阪ケミカル工業分会員に対し、一方的に同年夏季一時金の支給を申し入れたこと (4) 昭和57年6月9日付けの貴組合からの団体交渉の申入れを拒否したこと 4 被申立人株式会社ダイケミは、1メートル×1メートルの白色木板に下記のとおり明瞭に墨書して、速やかに会社正門付近の従業員の見やすい場所に1週間掲示しなければならない。 記 年 月 日 総評全国一般労働組合大阪地方連合会 大阪一般労働組合 執行委員長 X1 殿 株式会社ダイケミ 代表取締役 Y1 当社が昭和56年4月17日終業後、貴組合大阪ケミカル工業分会員X2氏に組合を脱退するよう働きかけたことは、大阪府地方労働委員会において労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 |
判定の要旨 |
2130 雇用主でないことを理由
子会社の従業員である分会員とは雇用関係がないとして団交を拒否したことが不当労働行為とされた例。
2251 一方的決定・実施
組合が昭和56年夏季一時金のあっせんを申請したことを理由に、分会員に対し、一方的に同一時金の支給を通知したことが不当労働行為とされた例。
2252 署名・調印拒否
3103 労働協約締結をめぐる行為
団交において合意した事項について、協定書の作成を拒否したことが不当労働行為とされた例。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
分会名称の変更、名称を変更しない場合の組合事務所の使用停止及び分会の表札の取りはずしを求めたことが不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集74集590頁 |
評釈等情報 |
 
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