概要情報
事件名 |
大分バス |
事件番号 |
大分地労委 昭和55年(不)第3号
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申立人 |
大分バス 労働組合 |
被申立人 |
大分バス 株式会社 |
命令年月日 |
昭和58年 1月 8日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社人事係長Y1が組合の大会代議員X1に対し、定期大会に提案される組合員X4に対する停職処分撤回裁判闘争を推進するための「特別決議案」に反対するよう説得依頼したこと及び会社T営業所総務係長Y2に対して上記特別決議案に反対するよう大会代議員X2に働きかけることを電話で依頼したこと並びに会社ガイド係長Y3が大会代議員X3に対して上記同様の説得依頼を行ったことが争われた事件で、Y1のX1に対する行為は、会社と意を通じて行ったものであり、組合の大会運営に対する支配介入に当たるとして文書手交を命じ、Y1のY2に対する行為及びY3のX3に対する行為については組合の全立証によるも是認できないとして、また、支配介入の禁止及び陳謝文の掲示を求める申立てについては、書面交付をもって足りるとしてそれぞれ棄却した |
命令主文 |
1 被申立人会社は、本命令書写し受領後、遅滞なく下記文書を申立人組合に手交しなければならない。 記 昭和 年 月 日 大分バス労働組合 執行委員長 X2 殿 大分バス株式会社 代表取締役 Y4 当会社人事係長Y1が、昭和54年 9月21日、22日開催の貴組合定期大会に際し、同大会の、最高決議機関の構成員たる代議員X1に対して、貴組合執行部提案の特別決議案に反対するよう説得、依頼した行為は、大分県地方労働委員会の命令において当会社の不当労働行為と認定されました。当会社は、今後このようなことが繰り返されることのないよう留意します。 2 申立人組合のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
会社人事係長Y1が組合の代議員X1に対して、定期大会に提案される組合員X4に対する停職処分撤回裁判闘争を推進するための「特別決議案」に反対するよう説得依頼した行為は、会社が組合の大会運営に対してなした支配介入にあたるとされた例。
3410 職制上の地位にある者の言動
会社人事係長Y1が組合の大会代議員X1に対し、定期大会に提案される組合員X4に対する停職処分撤回裁判闘争を推進するための「特別決議案」に反対するよう説得依頼した行為が、会社からY1の行為を未然に防止するため怠りなく指導監督を行った旨の反証がないことから、会社が同人と意を通じてなしたものとされた例。
4614 文書手交のみを命じた例
支配介入の禁止及び陳謝文の掲示を求める申立てにつき、文書手交をもって足りるとされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(バス専業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集73集67頁 |
評釈等情報 |
 
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