概要情報
事件名 |
岡崎製作所 |
事件番号 |
埼玉地労委 昭和53年(不)第7号
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申立人 |
総評全国金属労働組合埼玉地方本部 |
申立人 |
総評全国金属労働組合埼玉地方本部岡崎製作所支部 |
被申立人 |
株式会社 岡崎製作所 |
命令年月日 |
昭和57年 3月11日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
研究室の廃止等を理由として組合役員4名に新設の営業部に配転を命じ、さらに同命令に従わないことを理由として懲戒解雇したことが争われた事件で、原職又は原職相当職への復帰、バック・ペイ及びポスト・ノーティスを命じ、陳謝文の手交については棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人会社は、申立人総評全国金属労働組合埼玉地方本部岡崎製作所支部組合員X1、X2、X3及びX4に対して、昭和53年4月14日付け、同年4月20日付け各配置転換命令及び同年4月25日付け懲戒解雇処分をそれぞれ取り消し、同人らを原職又は原職相当職へ復帰させるとともに懲戒解雇の日の翌日から原職等復帰の日に至までの間に受けるはずであった賃金相当額を支払わなければならない。 2 被申立人会社は、本命令書受領の日から3日以内に下記内容を縦1メートル横1.5メートルの白紙一杯に墨書し、被申立人会社本社構内の従業員の見やすい場所に継続して10日間掲示しなければならない。(年月日は掲示した日を記載すること。) 記 昭和 年 月 日 総評全国金属労働組合埼玉地方本部 執行委員長 X5殿 総評全国金属労働組合埼玉地方本部岡崎製作所支部 執行委員長 X2殿 株式会社 岡崎製作所 代表取締役 Y1 当会社が、貴組合支部組合員X1氏、X2氏、X3氏及びX4氏に対して行った昭和53年4月14日付け、同年4月20日付け配置転換命令及び同年4月25日付け懲戒解雇処分は、労働組合法第7条第1号に該当する不当労働行為であると埼玉県地方労働委員会から認定されました。 よって、今後は、このような行為を繰り返さないよう注意します。 3 被申立人会社は、前各項の命令を履行したときは、速やかに当委員会に文書でその旨を報告しなければならない。 4 申立人その余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1102 業務命令違反
配転命令拒否を理由とする組合役員4名の懲戒解雇について、配転命令そのものが不当労働行為であり無効である以上、懲戒解雇もまた不当労働行為であり無効であるとされた例。
1300 転勤・配転
合理化に伴う研究室や工作機械部の廃止等を理由とする組合役員4名の新設営業部への配転について、一挙に合理化すべき緊急性がないこと、配転に係る団交を拒否していること、別組合員の方は従前の職場と大差のない職場に配転していることなどからみて、不当労働行為であると判断された例。
4407 バックペイの支払い方法
解雇期間中にいわゆる中間収入があったとしても、不当労働行為によってもたらされた組合活動上、雇用関係上の不利益が当該収入によって償われたものと判断することは困難であるとして、全額バックペイの支払いを命ずることが相当であるとされた例。
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業種・規模 |
精密機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集71集245頁 |
評釈等情報 |
 
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