概要情報
事件名 |
中国放送 |
事件番号 |
広島地労委 昭和55年(不)第14号
広島地労委 昭和56年(不)第7号
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申立人 |
日本民間放送労働組合連合会中国放送労働組合(第7号事件) 外 個人4名(第7号事件) |
申立人 |
日本民間放送労働組合連合会中四国地方連合会(第7号事件) |
申立人 |
日本民間放送労働組合連合会(第14号・7号) 外 個人9名(第14号事件) |
被申立人 |
株式会社 中国放送(第14号・7号事件) |
命令年月日 |
昭和57年 3月10日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
組合員10名を副部長に昇格させず、非組合員と差別したこと及び春闘期間中で、かつ、同昇格差別事件の審査中に機構改革を理由として執行委員長ら3名を配転したことが争われた事件で、9名について副部長に昇進させたものとして取り扱うこと及び配転は7条3号に該当するので3名を原職に復帰させることを命じ、1名の昇格差別及び配転が7条1、4号に該当するとの申立て並びに本件配転によって生じた争議行為に対する賃金カット、闘争諸費用等の弁済の申立てについては棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 広労委昭和55年(不)第14号事件被申立人は、別紙1記載9人をそれぞれ昭和55年8月10日付けで副部長に昇進させたものとして取り扱わなければならない。 2 広労委昭和56年(不)第7号事件被申立人は、昭和56年4月10日付けで配置転換したX1、X2及びX3を原職に復帰させなければならない。 3 本両事件各申立人のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1200 降格・不昇格
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
組合員9名を副部長に昇格させなかったことが、合理的な理由がなく不当労働行為であるとされた例。
1200 降格・不昇格
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
組合に再加入したX4を副部長に昇進させなかったことについて、会社側はX4が組合員であることを知らず、かつ、非組合員であっても副部長に昇進していない者が3名いることから、不当労働行為とは認められないとされた例。
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
春闘期間中に行われた機構改革を理由とする執行委員長ら3名の配転は、春闘期間中の組合活動に対する妨害であり支配介入に当たるが、同人ら3名にとっては格別の不利益取扱いをしたものとは認められないので1号には該当しないとされた例。
3301 不当労働行為とされなかった例
執行委員長ら3名に対する配転は、同人らの組合活動や不当労働行為事件審査における主張、立証に対するみせしめとしてなされた不利益取扱いであるとの申立てについて、組合活動に対する妨害には当たるが配転自体は不利益なものではないので、1号及び4号の不当労働行為には該当しないとされた例。
5008 その他
執行委員長ら3名に対する不当配転に対抗し行った争議行為に対する賃金カット、闘争諸費用、不利益一切の弁済の申立てについて、不当労働行為救済制度における救済方法としては失当であるとして、申立てが棄却された例。
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業種・規模 |
放送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集71集239頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1982年6月15日 384号 73頁 
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