概要情報
事件名 |
甲山福祉センター |
事件番号 |
兵庫地労委 昭和53年(不)第13号
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申立人 |
兵庫県社会福祉労働組合 |
被申立人 |
社会福祉法人 甲山福祉センター |
命令年月日 |
昭和56年10月 9日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
組合員X1に対し、園生を園外に連れ出し外食させたことを理由に14日間の出勤停止処分に付し、さらに園内浴場でシャワーの操作を誤り園生に火傷を負わせたことを理由に懲戒解雇処分に付したことが争われた事件で、原職復帰及びバック・ペイを命じ、出勤停止処分及びポスト・ノーティスについては申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人組合の組合員X1に対する、昭和53年8月20日付解雇がなかったもの として取り扱い、同人を原職に復帰させるとともに、解雇の日から原職に復帰するまでの 間、同人が受けるはずであった諸給与相当額を支払わなければならない。 2 申立人のその余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
0500 勤務成績不良
園内浴場でシャワー操作を誤り園生に火傷を負わせたことを理由とする組合員X1に対する懲戒解雇処分が、同人の非違行為に対する処分というよりも、組合及び同人の組合活動を嫌悪してなされた不当労働行為とされた例。
1400 制裁処分
園生を外に連れ出し外食させた行為についての組合員X1に対する出勤停止処分が、就業規則の適用条項誤りが認められるにしても、結論的には、処分権者の裁量の範囲を逸脱したとはいえず、当時労使が対立していた時期であったことを考慮しても、処分の主たる動機は、非違行為に対する処罰であったと認められ、不当労働行為ではないとされた例。
3600 処分の差別
園の浴場でシャワー操作を誤り園生に火傷を負わせたことを理由に組合員を懲戒解雇したことにつき、従来の処分例からみて著しく均衡を失し過重な処分であることから不当労働行為であるとされた例。
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業種・規模 |
社会保険、社会福祉 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集70集333頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1982年2月15日 376号 77頁 
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