概要情報
事件名 |
桜井鉄工所 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和53年(不)第79号
大阪地労委 昭和54年(不)第7号
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申立人 |
日本労働組合総評議会全国金属労働組合大阪地方本部桜井鉄工支部 |
被申立人 |
株式会社 桜井鉄工所 |
命令年月日 |
昭和56年 8月27日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
一時金に関する不誠意団交、組合執行委員に対する一時金の不利益取扱い及び組合事務所貸与問題についての協議拒否が争われた事件で、団交応諾、一時金の差別是正、ポスト・ノーティスを命じ、組合事務所貸与問題に関する申立てについては別件で救済しているとして却下した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、昭和52年夏季一時金要求、同年秋闘要求、同年年末一時金要求、昭和53年春 闘要求及び同年夏季一時金要求について、申立人と速やかに団体交渉を行わなければならな い。 2 被申立人は、昭和53年年末一時金における「是正」額の追加額として、申立人組合員X1 に対して10,000円及びこれに年5分を乗じた額を支払わなければならない。 3 被申立人は、下記の文書を縦1m×横1.5mの白色木板に墨書して、被申立人会社の正門前 の従業員の見やすい場所に1週間掲示しなければならない。 記 年 月 日 申立人代表者あて 被申立人代表者名 当社が行った下記の行為は、労働組合法第7条第1号及び第2号に該当する不当労働行為 であることを認め、今後このような行為を繰り返さないことを誓約します。 (1)昭和52年夏季一時金要求、同年秋闘要求、同年年末一時金要求、昭和53年春闘要求及び 同年夏季一時金要求について、貴組合との団体交渉を拒否したこと (2)昭和53年年末一時金の「是正」に当たり、貴組合の組合員に対する「是正」額を低く し、不利益に取り扱ったこと 以上、大阪府地方労働委員会の命令によって掲示します。 4 申立人のその他の申立ては、これを却下する。 |
判定の要旨 |
1201 支払い遅延・給付差別
年末一時金の「是正」額の追加支給にあたり、組合執行委員に対し合理的事由もなく差別したことが不当労働行為とされた例。
2245 引き延ばし
一時金に関する団交において、会社は席に着くだけで実質的な議論を尽くさず、未だ誠意をもって団交に応じたものとは認め難いとされた例。
5124 その他の審査手続
組合事務所貸与問題についての協議を求める申立てが、既に別件で救済済みであり、新たに本件で判断する必要はないとして却下された例。
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業種・規模 |
一般機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集70集217頁 |
評釈等情報 |
 
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