概要情報
事件名 |
明治屋 |
事件番号 |
岡山地労委 昭和49年(不)第4号
|
申立人 |
総評全国一般全明治屋労働組合 |
被申立人 |
株式会社 明治屋 |
命令年月日 |
昭和56年 4月 9日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
|
事件概要 |
昭和48年賃金引上げに際し、組合員のうちの9名について、時間外労働拒否等を理由に考課査定分について低査定したことが争われた事件で、平均額を基礎とした再査定の実施と差額の支払い及びポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人組合員X1他8名に対して、同人らの昭和48年賃金引上額における査 定部分の平均額1,190円に上記9名の人数を乗じて算出した額を原資として、再査定し、この 再査定によって影響を受ける昭和48年賃金引上げ以降のすべての賃金・諸手当・一時金等を 改めて計算し、これらと既に支払われた賃金・諸手当・一時金等を改めて計算し、これらと 既に支払われた賃金・諸手当・一時金等との差額を速やかに支払わなければならない。 2. 被申立人は、本命令受領後、速やかに、日本標準規格A1版(60cm×84cm)の堅牢な白紙 の表面いっぱいに、下記のとおり楷書で明瞭に墨書し、岡山支店1階事務所内の従業員の見 やすい場所に10日間(岡山支店の休業日は算出しない。)掲示しなければならない。 記 昭和 年 月 日 総評全国一般全明治屋労働組合 中央執行委員長 X2 殿 株式会社 明治屋 代表取締役 Y1 当社が、貴組合の組合員に対して行った下記の行為は、労働組合法第7条第1号及び第3 号に該当する不当労働行為であると、岡山県地方労働委員会によって認定されましたので、 ここに陳謝するとともに、今後、このような行為を繰り返さないことを誓約いたします。 記 昭和48年賃金引上げに際し、その査定部分について、貴組合の組合員の一部の者に対し、 低く査定した行為。 以上、岡山県地方労働委員会の命令により掲示します。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
2900 非組合員の優遇
昭和48年賃上げに際して、組合員9名の考課査定を時間外労働拒否等を理由に低く査定したことが不当労働行為とされた例。
4415 賃金是正を命じた例
賃上げ査定部分の差別の救済にあたり、他従業員の査定額の疎明がないため、賃上げ額の査定部分の平均額を原資として、再査定すべきことを命じた例。
|
業種・規模 |
卸売業、小売業、飲食店 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集69集382頁 |
評釈等情報 |
 
|