労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  西金興業所 
事件番号  兵庫地労委 昭和54年(不)第11号 
兵庫地労委 昭和54年(不)第18号 
申立人  全日本港湾労働組合関西地方大阪支部 
被申立人  株式会社 西金興業所 
命令年月日  昭和56年 2月27日 
命令区分  一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) 
重要度   
事件概要  会社職制による組合脱退勧奨・脱退者の組合再加入阻止工作、別組合を脱退し申立人組合に再加入した組合員に対するユ・シ協約による解雇及び同問題に関しての雇用関係不存在を理由とする団交拒否が争われた事件で、解雇撤回原職復帰及びバック・ペイ、脱退勧奨等による支配介入の禁止、雇用関係不存在などを理由とする団交拒否の禁止を命じ、脱退勧奨等の陳謝文の掲示については申立てを棄却した。 
命令主文  1 被申立人は、申立人組合員X1、同X2、同X3に対する昭和54年5月21日付解雇がなか ったものとして取り扱い、それぞれ原職に復帰させるとともに、解雇の日から原職に復帰す るまでの間に、同人らが受けるはずであった諸給与相当額を支払わなければならない。
2 被申立人は、申立人組合の組合員に組合脱退を勧奨したり、あるいは組合への加入の阻止 工作をする等して、申立人組合の自主的運営に支配介入してはならない。
3 被申立人は、申立人の申し入れる団体交渉を第1項記載の3名と雇用関係にないこと、あ るいは、申立人組合が会社に存在しないことを理由として、これを拒否してはならない。
4 申立人のその余の申立ては、棄却する。 
判定の要旨  1000 ユニオン・ショップ
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
別組合を脱退し、申立人組合に加入した組合員3名に対するユ・シ協約による解雇が、別組合からの解雇要請に籍口し、同人らの組合活動を排除する目的でなされた不当労働行為とされた例。

2301 人事事項
解雇撤回に関する団交申入れに対し、雇用関係不存在を理由に団交拒否したことが不当労働行為とされた例。

2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
2625 非組合員化の言動
会社職制による組合脱退勧奨、脱退者の組合再加入阻止工作等が不当労働行為とされた例。

4405 バックペイから他収入控除
被解雇者3名の救済として、他に就職し収入を得ていたとしても中間収入を控除することなくバック・ペイを命ずるのが相当とされた例。

4820 単一組織の支部・分会等
4904 従業員中に組合員が存在しない場合
他に就職している被解雇者の救済申立てにつき、会社・申立人組合双方とも当事者適格を有しないとの会社主張が斥けられた例。

業種・規模  道路貨物運送業 
掲載文献  不当労働行為事件命令集69集234頁 
評釈等情報   

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