概要情報
事件名 |
明治屋食品工場 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和53年(不)第63号
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申立人 |
総評全国一般全明治屋労働組合食品工場支部 |
被申立人 |
株式会社 明治屋食品工場 |
命令年月日 |
昭和55年 7月23日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
食品工場内での足の爪切りなどを理由に組合活動家X1を出勤停止処分及び配転に付した事件で、配転がなかったものとしての取扱いを命じ、出勤停止処分、配転を理由とした同人の賃金等についての不利益取扱いの禁止、誓約書の手交及び陳謝文の掲示については棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、X1に対して、昭和53年6月19日付け同人に対する製造部製造一課製造一係への配置転換命令がなかったものとして取り扱わなければならない。 2. 申立人のその他の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1400 制裁処分
会社は、組合活動家X1の活動を嫌悪していたものと推認されるが、X1に対する出勤停止処分は、X1が食品原料が置かれたところの近くで不用意にも足の爪を切ったことによるものであり、不当労働行為意思に基づくものではないと判断される。
1300 転勤・配転
食品工場内での足の爪切りなどを理由とする組合活動家の配転が同人の組合活動をけん制し組合の弱体化を企画した不当労働行為とされた例。
1400 制裁処分
食品工場内での足の爪切り行為を理由とする組合活動家の出勤停止処分が不当労働行為ではないとされた例。
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
食品工場内での足の爪切りなどを理由とする組合活動家の配転が同人の組合活動をけん制し組合の弱体化を意図した不当労働行為とされた例。
3501 労働者の行為と不利益取扱の時期との関連
3607 労働者の行為と不利益取扱の程度との関連
食品工場内での足の爪切りなどを理由とするジャム係から瓶詰係への配転は、当該事件後2ヵ月以上たってからなされており、またジャム係にも原料を直接取り扱わない部門があることなどを併せ考えると、その理由には合理性がないとされた例。
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業種・規模 |
食料品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集68集141頁 |
評釈等情報 |
 
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