概要情報
事件名 |
サンパウロ州立銀行 |
事件番号 |
東京地労委 昭和54年(不)第118号
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申立人 |
サンパウロ州立銀行東京支店従業員組合 |
被申立人 |
バンコ・ド・エスタード・デ・サンパウロ・エス・エイ |
命令年月日 |
昭和55年 4月15日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
組合規約等組合運営に関する資料の提出のないことを理由に団交を拒否した事件で、組合要求書についてのすみやかな団交応諾、ポスト・ノーティス及び履行後の文書報告を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人バンコ・ド・エスタード・デ・サンパウロ・エス・エイ(サンパウロ州立銀行東京支店)は、申立人サンパウロ州立銀行東京支店従業員組合が申し入れた昭和54年8月15日付および同年8月24日付要求書についての団体交渉を、(1)組合規約を提出しないこと(2)組合役員選出経過を文書で提出しないこと等を理由にこれを拒否してはならず、すみやかに同要求書についての団体交渉に応じなければならない。 2 被申立人は、本命令書受領の日から1週間以内に、55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に下記のとおり明瞭に墨書して、被申立人東京支店の従業員の見易い場所に10日間掲示しなければならない。 記 昭和 年 月 日 サンパウロ州立銀行東京支店従業員組合 執行委員長 X1 殿 バンコ・ド・エスタード・デ・サンパウロ・エス・エイ (サンパウロ州立銀行東京支店) 日本における代表者 Y1
当銀行が、貴組合の申し入れた昭和54年8月15日付要求書および同年8月24日付要求書についての団体交渉を、 (1)組合規約を提出しないこと、 (2)組合役員選出経過を文書で提出しないこと等を理由に拒否したことは、不当労働行為であると東京都地方労働委員会において認定されました。今後はかかる行為を繰り返さないよう留意します。 (注、年月日は掲示の日を記載すること) 3 被申立人は、前各項を履行したときは、すみやかに当委員会に文書で報告しなければならない。 |
判定の要旨 |
2113 交渉団体として不適格
労組法上の労働組合以外からの団交に応じる必要がないと会社は主張するが、労組法上の適法性を有するか否かは、当該労組が労委における救済手続等の保障を受けようとする場合の要件であって、組合規約や組合役員の選出手続等組合運営に関する資料の提出のない限り団交に応じなくてもよいということにはならない。
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業種・規模 |
金融業、保険業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集67集444頁 |
評釈等情報 |
 
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