概要情報
事件名 |
武雄タクシー |
事件番号 |
佐賀地労委 昭和54年(不)第1号
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申立人 |
武雄タクシー労働組合 |
被申立人 |
株式会社 武雄タクシー |
命令年月日 |
昭和54年12月 7日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
組合の委任した上部団体役員の参加する団交申入れに応じなかったこと、組合集会における会社職制の言動、組合及び従業員家族あてに警告書等を送付したこと等が争われた事件で、団交応諾支配介入の禁止及び文書交付を命じた。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人及び申立人が労働組合法第6条により委任した者の出席する団体交渉に速やかに応じなければならない。 2. 被申立人は、申立人及び組合員に対して、組合の杵島地区労働組合総評議会からの脱退、組合の解散及び組合員の組合からの脱退を勧奨したり、申立人等が配布したビラについて文書で威迫したりして、組合の活動・運営に支配介入してはならない。
3. 被申立人は、申立人に対して、本命令を受けた日から一週間以内に、下記の文書を交付しなければならない。
記
当社が、貴組合の組合員に対し脱退を勧奨したことは、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると佐賀県地方労働委員会により認定されましたので、今後かかる行為は一切ないことを誓約いたします。
昭和 年 月 日
武雄タクシー労働組合
組合長 X1 殿
株式会社 武雄タクシー
代表取締役 Y
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判定の要旨 |
2120 交渉委任
2123 その他交渉出席者
会社が、組合の委任した上部団体の役員が参加する団交申入れを拒否したことが不当労働行為とされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
総務部長や職制らの送別会及び二次会における組合員に対する言動が不当労働行為とされた例。
2620 反組合的言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
会社が、従業員家族に対し組合に送付した警告書等と同内容の文書を郵送したことが支配介入とされた例。
2620 反組合的言動
組合の教宣ビラの記載内容について問いただすために、組合に通告書、警告書等を送付したことが支配介入とされた例。
2611 その他の従業員の言動
2620 反組合的言動
3411 その他の従業員の言動
一般従業員であるX2班長の言動が、義兄弟の関係にある総務部長の支配介入と時を同じくしていること等から、会社の意を受け、ないしは、意を体した不当労働行為とされた例。
2620 反組合的言動
3106 その他の行為
3410 職制上の地位にある者の言動
会社総務部長が、自宅で勤務時間中に組合集会を行わせ、その席上、組合員に対し、上部団体を非難する等の言動を行ったことが不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集66集598頁 |
評釈等情報 |
 
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