概要情報
事件名 |
旭タクシー |
事件番号 |
北海道地労委 昭和54年(不)第7号
|
申立人 |
旭タクシー労働組合 |
申立人 |
旭川タクシー労働組合連合会 |
被申立人 |
旭タクシー 株式会社 |
命令年月日 |
昭和54年10月18日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
|
事件概要 |
53年年末一時金交渉において、会社が資料の提出を拒否し、十分な説明をせず、会社提案に固執したこと及び同交渉に際しての会社の一連の態度が争われた事件で、誠意ある団交応諾、不誠意団交、組合弱体化の言動による支配介入の禁止及びポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人が昭和53年11月15日に申し入れた昭和53年年末一時金の要求に関する団体交渉に、具体的な資料を提出し、十分な説明をするなどして誠意をもって応じなければならない。 2. 被申立人は、申立人に対し、組合の存在を無視して誠意ある団体交渉をせず、また、組合の弱体化を図る言動をするなどして組合の運営に支配介入してはならない。 3. 被申立人は、下記内容の陳謝文を縦1メートル、横 1.5メートルの木製厚板に楷書で墨書し、本社配車室及び東光営業所の正面の従業員の見易い場所に、命令交付の日から2日以内に10日間掲示しなければならない。
記
陳 謝 文
会社が、貴組合の昭和53年年末一時金要求に対し、具体的な資料の提出を拒否し、十分な説明をせずに誠意を欠いた団体交渉に終始したり、組合の弱体化を図る言動をしたことは、労働組合法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為でありました。ここに深く陳謝いたしますとともに、今後このような行為を繰り返さないことを誓います。
昭和 年 月 日
(掲示の年月日を記入すること。)
旭タクシー労働組合
執行委員長 X1 殿
旭川ハイヤー労働組合連合会
議 長 X2 殿
旭タクシー株式会社
|
判定の要旨 |
2240 説明・説得の程度
2244 特定条件の固執
年末一時金の一連の団交において、具体的な資料の提出を拒否し十分な説明をせず、会社提案に固執する等した会社の態度が不誠意団交とされた例。
2902 労組法7条2号(団交拒否)と競合
3106 その他の行為
年末一時金に関する一連の団交における会社の不誠意な態度が支配介入行為であるとされた例。
|
業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集66集439頁 |
評釈等情報 |
 
|