概要情報
事件名 |
北海道拓殖バス |
事件番号 |
北海道地労委 昭和54年(不)第8号
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申立人 |
日本私鉄労働組合総連合会北海道地方労働組合 |
申立人 |
日本私鉄労働組合総連合会北海道地方労働組合拓殖バス支部 |
被申立人 |
北海道拓殖バス 株式会社 |
命令年月日 |
昭和54年 4月13日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
組合との集団交渉方式が永年の慣行であり、覚書で合意されていたにもかかわらず、会社が昭和54年度賃上げ及び臨時給与要求について支部との個別交渉を主張して集団交渉を拒否した事件で、54年度賃上げ、臨時給与要求についての集団交渉応諾、集団交渉拒否による支配介入の禁止及びポスト・ノーティスを命じ、陳謝文の新聞掲載については棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人らが申し入れた昭和54年度の賃上げ及び臨時給与要求に係る集団交渉方式による団体交渉に、誠意をもって応じなければならない。 2. 被申立人は、昭和52年10月 1日付の覚書に違反して、永年の慣行である集団交渉方式による団体交渉を拒否して、申立人を混乱させるような支配介入をしてはならない。 3. 被申立人は、下記内容の陳謝文を縦1メートル、横2メートルの木製厚板に墨書し、本社正面玄関の見やすい場所に命令交付の10日から 日間掲示しなければならない。
記
陳 謝 文
会社が、貴組合の要求した集団交渉方式による団体交渉を正当な理由もなく拒否したことは、貴組合を嫌悪したために行った労働組合法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為でありました。 ここに深く陳謝いたしますとともに、今後はかかる行為を絶対に繰り返さないことをお誓いいたします。
昭和 年 月 日
日本私鉄労働組合総連合会北海道地方労働組合
執行委員長 X1 殿
日本私鉄労働組合総連合会北海道地方労働組合
拓殖バス支部 執行委員長 X2 殿
北海道拓殖バス株式会社
代表取締役社長 Y1
4. 申立人らのその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
3103 労働協約締結をめぐる行為
永年の慣行を再度にわたって無視し、被申立人自信が合意した覚書にも違反して、賃上げ等に関する集団交渉を目前に控えた時期にこれを拒否し申立人組合及び同支部を混乱させたことは組合及びその支部に対する支配介入である。
2221 集団・統一交渉
永年の慣行が覚書により明文化され交渉方式として確立した組合との集団交渉の申入れに対し、支部との個別交渉を主張してこれを拒否したことに正当な理由がないとされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(バス専業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集65集320頁 |
評釈等情報 |
 
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