概要情報
事件名 |
石川島播磨重工業 |
事件番号 |
東京地労委 昭和47年(不)第114号
東京地労委 昭和47年(不)第122号
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申立人 |
全日本造船機械労働組合石川島分会 |
申立人 |
X1他五名 |
被申立人 |
石川島播磨重工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和54年 3月 6日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社構内における勤労課員とのいさかいを理由に申立人X1ら3名を出勤停止処分に付したこと、暴力行為を理由に申立人組合員X2を懲戒解雇したこと、電源スイッチを切ったことを理由に申立人組合員X3ら2名を出勤停止処分に付したこと、職長に対する暴言を理由に申立人X4を減給処分に付したことが争われた事件で、X1らに対する処分の撤回及びバックペイ、X2の解雇撤回・原職復帰及びバックペイ、ポスト・ノーティスを命じ、X3ら2名及びX4の処分撤回の申立てについては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人石川島播磨重工業株式会社は、申立人X1、同X5、同X6に対してした昭和47年9月19日付出勤停止処分を撤回し、当該処分がなかったなら同人らが受けるはずであった諸給与相当額を支払わなければならない。 2 被申立人は、申立人X2に対して、昭和47年9月19日付で行なった懲戒解雇処分をなかったものとして原職に復帰させ、当該解雇がなかったならば同人が受けるはずであった諸給与相当額を支払わなければならない。 3 被申立人は、本命令書受領の日から一週間以内に、55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の大きさの白紙に、下記の内容を楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社の東京第二工場各門の見易い場所に10日間掲示しなければならない。
記
昭和 年 月 日
全日本造船機械労働組合石川島分会
執行委員長 X7 殿
石川島播磨重工業株式会社
代表取締役 Y1
会社が行なった下記の行為は、不当労働行為であると東京都地方労働委員会において認定されました。今後このような行為を繰り返さないよう留意します。
記
1. 貴分会員X1氏、同X5氏、同X6氏を出勤停止処分に付したこと。
2. 貴分会員X2氏を懲戒解雇処分に付したこと。
(注、年月日は文書を掲示した日を記載すること。) 4 その余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
0600 暴力行為
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
会社構内における暴行、傷害を理由に申立人組合員X2を懲戒解雇処分に付したことが組合への支配介入とされた例。
1400 制裁処分
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
会社構内における勤労課員とのいさかいを理由に申立人組合員X1ら3名を出勤停止処分に付したことが不当労働行為とされた例。
1400 制裁処分
警備室に侵入し室内の電源スイッチを切ったりしたことを理由に申立人組合員X3ら2名を出勤停止処分に付したことが不当労働行為ではないとされた例。
1400 制裁処分
会社職長に対して暴言をはいたことを理由に、申立人組合員X4を減給処分にしたことが不当労働行為ではないとされた例。
4302 組合員資格喪失者(含組合脱退・死亡)
申立人X1らの出勤停止処分についての不当労働行為申立後に同人らが会社を退職しても被救済利益は失われないとされた例。
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業種・規模 |
輸送用機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集65集180頁 |
評釈等情報 |
 
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