概要情報
事件名 |
吉富製薬 |
事件番号 |
福岡地労委 昭和52年(不)第11号
|
申立人 |
X1、他2名 |
被申立人 |
吉富製薬 株式会社吉富工場 |
被申立人 |
吉富製薬 株式会社 |
命令年月日 |
昭和53年10月 9日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
|
事件概要 |
配転命令を拒否し、同命令効力停止仮処分申請等を行った申立人3名に対し、昇給査定において同期の者より低位に査定したことが争われた事件で査定の是正・バックペイ及びポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、昭和51年4月の申立人X1、X2及びX3に対する月額各 3,000円の本給昇給決定を撤回し、同日に遡って申立人X1に対しては本給昇給月額 5,400円、同X2及びX3に対しては何れも本給昇給月額 5,500円の本給昇給を昇給させ昭和51年4月以降その未払差額の存する限りその差額を支給しなければならない。 2 被申立人は、下記の陳謝文を、本命令交付の日から1週間以内に、縦1メートル、横2メートルの白紙に明瞭に墨書し、被申立人会社及び被申立人吉富工場構内の従業員の見易い場所に1週間掲示しなければならない。 記 X1 殿 X2 殿 X3 殿 吉富製薬株式会社 代表取締役 Y1 吉富製薬株式会社吉富工場 工 場 長 Y2 被申立人が、吉富製薬労働組合の組合員X1、X2及びX3に対して行なった昭和51年度本給昇給決定は、福岡県地方労働委員会の命令により不当労働行為であると判定されましたので、遺憾の意を表するとともに速やかに是正いたします。 昭和 年 月 日 |
判定の要旨 |
0124 関連団体等での活動
申立人ら3名の配転命令効力停止仮処分申請は申立人ら個人の名前で提起されているが、申立人らはいずれも組合員であり、組合は申立人らの右仮処分の申請に当っては、これを提起するように指導し、現在まで申立人らの裁判に必要な資料の作成・提出、弁護士の依頼、訴訟費用の負担等あらゆる面での援助を行っているものであるから、申立人らの右行為は組合活動の一環としてなされたものと認めるのが相当である。
1201 支払い遅延・給付差別
昇給差別が、配転命令を拒否し、組合活動の一環としてなした仮処分申請等一連の行為に対する報復的措置としてなされた不利益取扱いとされた例。
|
業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集64集363頁 |
評釈等情報 |
 
|
|