概要情報
事件名 |
品川工業 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和51年(不)第95号
大阪地労委 昭和51年(不)第96号
大阪地労委 昭和51年(不)第125号
|
申立人 |
日本労働組合総評議会大阪地域合同労働組合 |
被申立人 |
品川工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和53年 3月10日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
|
事件概要 |
会社の唯一の組合員X1に対して組合脱退、退職等を勧奨したこと、配転を命じこれを拒否したこと等を理由に出勤停止、解雇等の各懲戒処分に付したこと、及びこれらに関する団体交渉を拒否した事件で、原職復帰、バックペイ(年5分の割合による金員を加算)を含む配転命令・懲戒処分・就労禁止・解雇がなかったものとしての取扱い、ポスト・ノーティスを命じ、その他の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、X1に対して、次の措置を含め、昭和51年7月6日付け配置転換命令、同月14日付け懲戒処分、同月26日以降8月10日までの就労禁止及び同月11日付け解雇がそれぞれなかったものとして取り扱わなければならない。 (1) 原職に復帰させること (2) 昭和51年7月7日以降原職に復帰するまでの間、同人が受けるはずであった賃金相当額(ただし、既に支払われた額を除く)及びこれに年率5分を乗じた額を支払うこと 2 被申立人は、申立人に対し下記の文書を手交しなければならない。 記 年 月 日 申立人代表者あて 被申立人代表者名 当社が行った下記の行為は、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であることを認め、今後このような行為を繰り返さないことを誓約します。 記 貴組合員X1氏に対して組合脱退勧奨、昭和51年7月6日付け配置転換命令、同月14日付け懲戒処分、同月26日以降8月10日までの本社での就労禁止及び同月11日付け解雇を行ったこと 3 申立人のその他の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
1102 業務命令違反
1400 制裁処分
配転命令及びその後の業務命令を拒否したことを理由に組合員X1を懲戒処分及び解雇したことが不当労働行為とされた例。
1300 転勤・配転
三事業所の再編成を理由に会社の唯一の組合員X1を本社に配転したことが同人の組合活動を阻止するためなされた不当労働行為とされた例。
2250 未妥結・打切り・決裂
2301 人事事項
会社がX1に対する解雇問題についての団体交渉に応じないとする組合主張に理由がないとされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
構内作業指揮者Y1及び社長のX1に対する言動が組合脱退をすすめたもので不当労働行為であるとされた例。
4000 退職金等の受領
X1が解雇予告手当を受領しており解雇を承認した旨の会社主張が同人は不払賃金の一部受領であり解雇を承認していない旨会社に通知しているとして斥けられた例。
|
業種・規模 |
建設業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集63集234頁 |
評釈等情報 |
 
|