概要情報
事件名 |
竹内鉄工 |
事件番号 |
愛知地労委昭和49年(不)第12号
愛知地労委昭和49年(不)第18号
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申立人 |
全国金属労働組合愛知地方本部竹内鉄工支部 |
申立人 |
X1 |
被申立人 |
竹内鉄工 株式会社 |
命令年月日 |
昭和51年 9月25日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
申立人組合支部によるスト当日別組合員らに対し通常の就業時間に対し時間外手当を、また昼食を無償で支給し、組合書記次長を事務職から現場作業職に配転した事件で、支配介入の禁止、配転命令の撤回および誓約書の手交を命じ、配転が7条4号に該当するとの申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人竹内鉄工株式会社は、申立外全金同盟竹内鉄工労働組合の組合員に対し、賃金を二重に支給したり、昼食を無償で支給して、申立人全国金属労働組合愛知地方本部竹内鉄工支部の運営に支配介入してはならない。 2 被申立人竹内鉄工株式会社は、申立人全国金属労働組合愛知地方本部竹内鉄工支部に対し、下記文書を本命令書交付の日から7日以内に手交しなければならない。 記 会社は、全金同盟竹内鉄工労働組合の組合員に対し、賃金を二重に支給したり、昼食を無償で支給して、貴支部の運営に支配介入したことを認め、今後かかることのないようにします。 昭和 年 月 日 全国金属労働組合愛知地方本部竹内鉄工支部 執行委員長 X1 殿 竹内鉄工株式会社 代表取締役社長 Y1 3 被申立人竹内鉄工株式会社は、申立人X1に対する昭和49年7月25日の製造部第3工程へ配置転換する旨の業務命令を撤回しなければならない。 4 申立人らのその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
3700 使用者の認識・嫌悪
組合支部書記次長の配転理由としている業務遅延の原因となった同人の賃金小委員会への出席は会社業務としての性格を持つことから同人だけがその責任を負うべき性質のものではなく、また会社が配転に関する覚書に反して事前協議をしなかったこと、従前会社は同人の能力を評価して資材課員としたにもかかわらず、あえて現場作業職へ配転しようとしていること、会社はX1の活発な組合活動を十分了知し着目していたと認められることを併せ考えると、本件配転には合理性がなく不当労働行為である。
2900 非組合員の優遇
申立組合支部のスト当日及び支部組合員も就労したその翌日に支部組合員を除く従業員に昼食を無償支給したことが支配介入とされた例。
2900 非組合員の優遇
申立組合支部の臨時大会当日経営協議会を開催し、これに出席した別組合の役員に時間外手当を支給したことが支配介入でないとされた例。
2900 非組合員の優遇
申立組合支部のスト初日の通常就業時間中にスト対策として別組合役員等を待機させ、時間外手当を支給したことが賃金の二重支給であり支配介入とされた例。
3201 不当労働行為とされなかった例
別件不当労働行為事件の申立て直後における組合支部書記次長の配転は7条1・3号に該当するが7条4号には該当しないとされた例。
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業種・規模 |
一般機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集59集321頁 |
評釈等情報 |
 
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