概要情報
事件名 |
ノースウェスト航空 |
事件番号 |
東京地労委昭和48年(不)第45号
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申立人 |
ノースウェスト航空日本支社労働組合 |
申立人 |
X1 |
被申立人 |
ノース・ウェスト・エアラインズ・インコーポレイテッド |
命令年月日 |
昭和51年 7月 6日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
スト参加を理由に組合員X1を降格・減給処分に付しスト参加組合員に対し定期昇給を遅延させ、祝日が勤務日にあり、かつストに参加した者に対し有給休日を加算しなかった事件で、降格処分の撤回・賃金相当額の支払い、定期昇給遅延措置の撤回及び定期昇給予定日からの昇給実施を命じ、有給休日を加算しなかった措置については棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人ノース・ウェスト・エアラインズ・インコーポレイテツドは、申立人X1に対して行なった昭和47年6月8日から1か月間の降格処分を撤回し、同人がその間に受けるはずであった賃金相当額を支払わなければならない。 2 被申立人は、申立人ノースウエスト航空日本支社労働組合の組合員に対し、同人らがストライキに参加したことを理由に、昭和47年6月3日から昭和48年6月2日までの間に行なった定期昇給遅延の措置を撤回し、それぞれ定期昇給予定日から昇給させなければならない。 3 その余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1400 制裁処分
運航管理士の任務は航空の安全に係るものでその業務の引継は慎重であるべきであるが、X1は当日運航管理業務についていた非組合員の部下に、自分がストに入る旨を部長に連絡するように伝え、同人が電話をしはじめたので、部長に連絡しているものと思い、特別な指示もないので職場をひきあげたものであり、当時運航上異常がなく、特別引継ぐ事項もなかったことが認められること、X1は組合指令に従ったにすぎないこと、当時会社はストを嫌悪していたことが認められることから同人の行為を職場放棄とみなして1ヵ月の降格、減給処分に付したことは不当労働行為である。
1201 支払い遅延・給付差別
ストに参加した組合員に対して、協約の昇給事項に該当しないとして、定期昇給日を遅延させたことが不当労働行為とされた例。
1600 休暇の取扱い
国民の祝日が通常勤務日にあたり、かつストに参加した者に対して、有給休日を加算しなかったことが協約の趣旨からみて不当労働行為であるとはいえないとされた例。
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業種・規模 |
航空運輸業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集59集45頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1976年10月15日 257号 73頁 
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