概要情報
事件名 |
北海道社会事業協会 |
事件番号 |
北海道地労委昭和50年(不)第16号
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申立人 |
北海道社会事業協会病院労働組合 |
被申立人 |
社会福祉法人 北海道社会事業協会 |
命令年月日 |
昭和51年 3月 9日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
実質的な賃上げ交渉前に協会報で回答内容を組合員に配布し、メーデー参加に白衣の着用を禁じ、医師、病院事務長らによる組合役員に対するスト干渉等の発言、スト前日の文書配布、回診時のワッペン等の着用を禁止した事件で、病院に対し医師が放言を繰り返さないよう文書で戒めることを命じ、スト前日の事務次長の発言は却下し、各文書配布、発言等は棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人会社福祉法人北海道社会事業協会は、函館病院の医師が、申立人北海道社会事業協会病院労働組合函館支部の役員らに対し、ストをすれば給与を1号俸ずつ減らしてやるなどと放言したことに対し、この命令交付後直ちに、かかることを繰り返さないよう文書をもって戒めなければならない。 2. 昭和49年 4月の函館病院事務次長の言動を支配介入行為であると主張する申立ては、却下する。 3. 申立人のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
2620 反組合的言動
使用者の言論活動が不当労働行為との関連で制約を受ける場合があるとしても、すべての言論がそれにあたるものではなく、賃上げが例年使用者側の回答を中心に妥結している状況の中で、使用者の第1次回答が個別賃金に及ぶまで印刷されて全職員に配布されたことは、労働者に賃上げが決ったごとき印象を与えたことは否定できないが、組合もこれに対抗して言論活動が行えるのであるから、この程度の使用者の文書活動は不当労働行為にはならない。
3411 その他の従業員の言動
病院を経営する協会が非組合員である医師の組合に対する不穏当な言動を抑止しなかったことが支配介入とされた例。
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業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集58集262頁 |
評釈等情報 |
 
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