概要情報
事件名 |
一冨士 |
事件番号 |
大阪地労委昭和48年(不)第78号
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申立人 |
総評大阪一般合同労働組合 |
被申立人 |
株式会社 一冨士 |
命令年月日 |
昭和50年 3月29日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
組合の無期限ストに対し、会社がUビルとの間の委託契約を解除し、事業所を閉鎖した事件で、契約解除後の賃金カット分(年5分の割合いによる金員を含む)の支払を命じた。 |
命令主文 |
主 文 被申立人は、下記の申立人組合一冨士支部国際ビルディング分会員に対し、昭和48年11月27日以降同人らを大阪国際ビルディング事業所において就労させるまでの間、同人らが受けるはずであった賃金相当額(これに対する年5分の割合による金員を含む)の支払いを含め、同人らがその間出勤したものとして取り扱わねばならない。 記 X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10、X11、X12 |
判定の要旨 |
1204 スト・カット
会社とUビルとの間でなした委託契約解除後、組合が事業所の再開および同所での就労を求めている等からみて、本件ストが継続しているものとは考えられず、また、組合員らが会社の命ずる場所での就労に応じなかったことも組合員らの責に帰すべき筋合いでないので、この間の組合員の賃金をカットしたことは不利益取扱いである。
3105 事業廃止、工場移転・売却
会社がUビルとの委託契約を解除したのは、スト当日、組合が二度にわたる団交申入れをしたにもかかわらず会社が応じていないこと、契約解除にあたっても、それ以外の穏便な代替策を何ら協議、検討せずに性急に解除していること、従前から再三の不当労働行為を行っていること等を総合すれば、事業所を閉鎖し、組合員の職場を奪うことにより組合の拠点を消滅させることを目的とした不当労働行為である。
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業種・規模 |
卸売業、小売業、飲食店 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集55集411頁 |
評釈等情報 |
 
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