概要情報
| 事件名 |
日本オイルシール工業 |
| 事件番号 |
神奈川地労委昭和42年（不）第15号
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| 申立人 |
総評全国一般労働組合神奈川地方本部 |
| 被申立人 |
日本オイルシール工業 株式会社 |
| 命令年月日 |
昭和50年 3月28日 |
| 命令区分 |
一部救済（命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む） |
| 重要度 |
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| 事件概要 |
掲示板貸与拒否、副分会長らの配転命令拒否を理由とする懲戒解雇、会社職制等によるビラまき妨害並びに組合員に対する暴行、暴行を理由に組合員を訓告、朝礼で組合批判をした社長訓話および同旨の社内報への掲載、分会教宣部長Ｘ1に対する売店利用拒否、分会長Ｘ2の組合脱退等をめぐり争われた事件で、分会員全員の氏名を公表しないことを理由に掲示板貸与拒否の禁止、訓告の取消し、その旨の掲示と誓約書の手交を命じ、副分会長らの懲戒解雇、分会長の組合脱退については棄却した。 |
| 命令主文 |
主 文
1 被申立人会社は、申立人組合湘南地域支部日本オイルシール分会に対し、分会員全員の氏 名を公表しないことを理由に掲示板貸与を拒否してははならない。
2 被申立人会社は、申立人組合の組合員Ｘ3に対してなした昭和42年7月20日付の訓告を取 り消し、その旨、会社藤沢工場内に処分時と同様に掲示しなければならない。
3 被申立人会社は、申立人組合に対して下記の誓約書をこの命令書交付後7日以内に手交し なければならない。
誓 約 文
会社は、貴組合及び同湘南地域支部日本オイルシール分会に対し、朝礼において中傷誹謗 的発言をなし、掲示板を貸与せず職制のビラ撒き妨害、スパイ行為および集団的強迫等を放 置し、福利厚生施設利用を差別などしたことは、不当労働行為であったことを認め、今後こ のような行為をしないことを誓約します。
昭和 年 月 日
総評全国一般労働組合神奈川地方本部
執行委員長 Ｘ4 殿
同湘南地域支部日本オイルシール分会
分 会 長 Ｘ3 殿
日本オイルシール工業株式会社
社長 Ｙ1 印
4 申立人のその余の申し立てを棄却する。 |
| 判定の要旨 |
1102 業務命令違反
会社が副分会長Ｘ5および組織拡大部長Ｘ6を工場から排除しようとしたとする疎明は不充分であり、他方同人らの東京本社への配転命令は業務上の必要性があると認められるので、同人らの配転命令拒否に対し会社が就業規則に基づき懲戒解雇したことは不当労働行為と認定できない。
1400 制裁処分
2700 威嚇・暴力行為
3410 職制上の地位にある者の言動
分会員Ｘ3のビラ撒きに対して職制多数を含む集団が、退職願の書式を突きつけ、ビラ撒きやめろ、会社やめろと暴力を用いて強要したことについて会社が責任を問われてもやむを得ない。しかも分会のビラを撒いたことについて組合員個人を懲戒したことはＸ3に対する不利益取扱いであり、分会に対する介入である。
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
3410 職制上の地位にある者の言動
朝礼での社長訓話は労働組合について批判、攻撃、誘導的なものと認められかつ、社内報にこれを載せたことは組合に対する介入行為である。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
他に格別な組合掲示板を貸与できない理由もないのに、組合規約や組合員名簿の未提出を理由に不貸与を続けている真の理由は分会嫌悪に発したもので、分会公然化後の労使関係からみて不当労働行為である。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
3411 その他の従業員の言動
分会公然化の際、社長ら職制も加わる双筍会が教宣部長Ｘ1を除名し、会社厚生施設の一環と見られる売店の利用まで拒否したことを放置したことは、会社の責に帰すべき不当労働行為である。
3106 その他の行為
3411 その他の従業員の言動
社長初め使用者側をも会員とする双筍会の役員らが、組合の正当な組合活動としてのビラ撒きを妨害したことについては会社が当然責を負うべきであり、本件ビラ撒き妨害行為は、組合に対する支配介入である。
3100 スパイ
組合集会の会場で会社の課長がきて集会の動静をさぐったことは支配介入である。
3100 スパイ
3410 職制上の地位にある者の言動
会社職制が分会三役らを尾行してスパイ行為をなし、また分会長Ｘ2が組合を脱退したのは会社の圧力によるものとの組合主張は疎明不十分であり、組合に対する介入行為とは推断できない。
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| 業種・規模 |
ゴム製品製造業 |
| 掲載文献 |
不当労働行為事件命令集55集396頁 |
| 評釈等情報 |
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