概要情報
事件名 |
コダカ |
事件番号 |
茨城地労委昭和49年(不)第8号
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申立人 |
全統一労働組合 |
被申立人 |
株式会社 コダカ |
命令年月日 |
昭和50年 1月24日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、申立人組合の方針及び活動を誹謗中傷する文書を全従業員に配布した事件で、支配介入の禁止及び陳謝文の手交及び掲示を命じた。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人会社は、申立人組合の方針および活動を誹謗中傷する文書の配付等の方法によ り、申立人組合員に対して組合からの脱退および分会の解散を示唆するなど して、申立人組合の運営に支配介入してはならない。 2 被申立人会社は、本命令書交付の日から7日以内に下記陳謝文を手交するとともに、縦 90cm、横 150cmの白色木版に、下記文言を明瞭に楷書で墨書し、被申立人会社石岡工場正門 わきに7日間以上掲示しなければならない。 記 陳 謝 文 会社は、昭和49年8月3日に全従業員に配付した「会社の方針」なる文書は、貴組合に対する誹謗中傷等を内容とするものであり、これが労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であったことを認め、ここに深く陳謝するとともに、今後かかる行為を繰返さないことを誓います。 昭和 年 月 日 株式会社 コダカ 代表取締役 Y1 全統一労働組合 中央執行委員長 X1 殿 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
2700 威嚇・暴力行為
3410 職制上の地位にある者の言動
会社が全従業員に対して配布した文書の内容は組合に対する嫌悪の情の表明、組合との団交に誠意を示さないことを予告、工場閉鎖または解雇の言辞で組合員を威嚇等7項目にわたるもので組合の方針および、活動を誹謗中傷し、組合員に対し、組合脱退を勧奨、分会解散を示唆することを目的とした不当労働行為である。
4200 組合解散・消滅
現在被申立人会社従業員中に、申立人組合の組合員は1人もいないが、組合員の個人加盟の形態をとっていることおよび1工場が再開されていることなどから、今後被申立人会社従業員中に、申立人組合加入者が存在するようになる可能性が認められるので、申立人組合は、救済利益を欠くものとはいえない。
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業種・規模 |
家具・装備品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集55集70頁 |
評釈等情報 |
 
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