概要情報
事件名 |
睦学園 |
事件番号 |
兵庫地労委昭和46年(不)第8号
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申立人 |
兵庫私学労働組合 |
被申立人 |
学校法人 睦学園 |
命令年月日 |
昭和49年10月15日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
学園内での組合ビラ配布を理由に組合員2名を譴責処分に、試験監督の懈怠、生徒会用バッジ保管上の過失、授業中生徒に対する監督不十分等を理由に組合員1名を譴責処分に付し、また前記処分について団交を拒否した事件で、ビラ配布を理由とする譴責処分の取消および誠意ある団交を命じ、試験監督の懈怠等を理由とする組合員1名の譴責処分の取消、謝罪文の掲示は棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人学園は、申立人組合の組合員X1に対する昭和46年4月3日付、ならびに同組合員X2に対する同年4月15日付の各譴責処分をいずれも取消さなければならない。 2 被申立人学園は、申立人組合が昭和47年4月15日付で申入れた組合員X2に対する譴責処分の件についての団体交渉に誠意をもって応じなけらばならない。 3 申立人のその余の申立は棄却する。 |
判定の要旨 |
0200 宣伝活動
1400 制裁処分
ビラ配布が就業時間外に、教職員室の机上に置いて廻る方法であって、業務を阻害したとは認められないこと、ビラの配布が教育機能を著しく阻害するとは認められないことから、たとえ形式的に就業規則に牴触するとしても、これを理由に譴責処分をしたことは、不利益取扱いである。
1400 制裁処分
3604 労働者に落度がある場合
組合員X2に対する試験監督懈怠等を理由とする譴責処分はその過程で学園に不利益取扱いの意思が全くなかったといえないが、不正行為を行なった生徒数が多数であること、処分の前例もあり、監督者の責任を学園が重視していたこと、考査実施前に校長から注意がなされていたこと、処分の程度も前例からみて過重でないこと等から、X2の組合活動を決定的な動機としてなされたものとは認め難く、不利益取扱いとの組合主張は採用できない。
2248 実質的権限のない交渉担当者
組合員X2の譴責処分取消を求める団交が進展しなかったことは、学園側が決定的権限を有する管理者を出席させずまた、交渉の進展に伴う措置に弾力的な配慮に欠けていた事情によるもので、学園の団交に臨む態度には誠意が認められない。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集54集323頁 |
評釈等情報 |
 
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