概要情報
事件名 |
東洋ガラス |
事件番号 |
神奈川地労委昭和46年(不)第17号
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申立人 |
総評化学同盟全硝労新東洋硝子労働組合 |
被申立人 |
東洋ガラス 株式会社 |
命令年月日 |
昭和49年 6月28日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
組合活動に従事して出張命令に従わなかった組合長を減給処分にし、また、41年以降同組合長を賃金等の評価・査定で差別した事件で、45年年末一時金以降の再査定及び差額支給を命じ、その他は棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人会社は、申立人組合員X1に対し、昭和46年4月の昇給、昭和45年年末一時金及び昭和46年夏期一時金の支給に際して行なった考課査定について、従業員の平均査定を下まわらないよう再査定を行ない、既支給額との差額を支払わなければならない。但し、再査定の結果、既支給額に充たないときは、既支給額の返還は認めない。 2 その余の申立はこれを棄却する。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
賃金・一時金及び格付の評価・査定において、組合長を低く評価した具体的理由は立証されず、本件審査過程からも同人が平均以下に評価される妥当性は見出しがたく、同じ職場の同僚に比べ不当に低く評価されていると認められる一方、同人が会社の政策に必ずしも協力的でない組合の組合長であることを考えると、差別意思によるものと判断せざる得ない。
1400 制裁処分
会社の出張命令に対し、組合用務のため出張できない場合には会社に電話連絡する旨を約しながらこれをなさず、また帰社後、始末書提出の求めに応ぜず、これに抗議する内容の意見書を提出したことに対して、就業規則に基づき減給処分にしたことは会社の裁量権の逸脱とは認められず、組合の請求は棄却する。
5201 継続する行為
組合は賃金、一時金及び格付について、41年以降申立て時までの差別について救済を求めているが、45年年末一時金以降の昇給、一時金についてのみ救済することが妥当と考える。
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業種・規模 |
窯業・土石製品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集53集430頁 |
評釈等情報 |
 
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