概要情報
事件名 |
専徳寺 |
事件番号 |
京都地労委昭和46年(不)第11号
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申立人 |
X1 他1名 |
申立人 |
京都私学単一労働組合 |
被申立人 |
宗教法人 専徳寺 |
命令年月日 |
昭和48年12月 7日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
業務命不服従、ビラ配布等を理由に組合活動家2名を解雇した事件で、同人らの組合活動を嫌悪してなした不当労働行為であると判断して、原職復帰、バックペイ、ポストノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、X1に対する昭和46年3月31日付、X2に対する同年4月30日付の解雇を取り消し、原職に復帰させるとともに、解雇の日から原職復帰に至るまでの間同人らが受けるべきはずの諸給与相当額を支払わなければならない。 2 被申立人は、下記の文章を縦1メートル、横 1.5メートルの大きさの模造紙に墨書し、被申立人敷地内の従業員が見易い場所に10日間掲示しなければならない。 記 当寺は貴組合さがの分会の存在および活動を嫌悪し、貴組合の組合員X1、同X2をそれぞれ解雇しましたが、これらの行為はいずれも不当労働行為であったことを認め、今後かかる行為はいたしません。 以上、京都府地方労働委員会の命令により誓約いたします。 昭和 年 月 日 京都私学単一労働組合 執行委員長 X3 殿 X1 殿 X2 殿 宗教法人専徳寺 代表役員 Y1 |
判定の要旨 |
0200 宣伝活動
ビラ配布を理由に組合活動家X2を解雇したことは、ビラの一部に不穏当なものもあるが、全体としては不当なものとはいえず、ビラ配布をもって解雇に値するものとまではいいがたいことから、同人の組合活動を嫌悪してなした不当労働行為である。
1102 業務命令違反
園児送迎バスに関する園の指示無視等を理由とする組合活動家X1の解雇は、園のあげる解雇理由がいずれも首肯できないこと、正当な要求活動をもその理由としていることからみて、同人の組合活動を嫌悪してなした不当労働行為であると推認するほかない。
3700 使用者の認識・嫌悪
園はX1が合同労組員であることを知らずに解雇したと主張するが、かりに園が組合の存在およびX1が組合員であることを知らなかったとしても、X1の正当な組合活動を嫌悪し、かかる活動を園から排除するために行われたものである以上、不当労働行為といわざるを得ない。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集52集168頁 |
評釈等情報 |
労働法律旬報 1974年10月10日 866号 80頁 
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