概要情報
事件名 |
関西交通・八尾交通 |
事件番号 |
大阪地労委昭和48年(不)第57号
大阪地労委昭和48年(不)第58号
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申立人 |
関西交通労働組合 |
申立人 |
関西交通労働組合八尾交通支部 |
被申立人 |
関西交通 株式会社 |
被申立人 |
八尾交通 株式会社 |
命令年月日 |
昭和48年10月16日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
春闘問題が解決しないことを理由に団交を拒否したり、また団交に応じた際にもゼロ回答を繰り返した事件で、申立てを認容し、団交応諾とポストノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人関西交通株式会社は申立人関西交通労働組合の、被申立人八尾交通株式会社は申立人関西交通労働組合八尾交通支部の昭和48年度一時金要求について、昭和48年度春闘問題の解決等を前提条件とすることなく、一時金の内容について具体的に誠意をもって、団体交渉を行なわなければならない。 2 被申立人関西交通株式会社は代表者名をもって申立人関西交通労働組合に対し、被申立人八尾交通株式会社は代表者名をもって申立人関西交通労働組合八尾交通支部に対し、各縦1メートル、横2メートルの白色木板に下記のとおり明瞭に墨書して、それぞれの会社正面附近の従業員の見やすい場所に1週間掲示しなければならない。 記 年 月 日 申 立 人 あ て 被 申 立 人 名 当社は、貴組合の昭和48年度一時金要求に関する団体交渉の申入れに対して、昭和48年6月15日の要求書提出ののち同年8月9日まで交渉の席に着かず、また8月10日以後は形式的な交渉を繰り返し誠意をもって団体交渉を行ないませんでした。 このような行為は、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であることを認め、陳謝するとともに、今後このような行為を繰り返さないことを誓約いたします。 以上、大阪府地方労働委員会の命令により掲示します。 |
判定の要旨 |
2244 特定条件の固執
会社が、一時金交渉は春闘問題解決後に行なうという態度に固執し、団交にいっさい応じていないことは、会社の意思の一方的な押しつけであって不当であることは明らかである。
2245 引き延ばし
会社が、組合が春闘問題における会社側の最終回答を受諾しなければ一時金について有額回答をしないという態度に固執し、一応交渉の席に着いてはいるものの、ゼロ回答を繰り返し、一時金問題の内容について具体的な団交を行なおうとしないのは、誠意をもって団交を行なったものとは認められない。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集52集33頁 |
評釈等情報 |
労働法律旬報 1974年3月10日 852号 78頁 
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