概要情報
事件名 |
南部工業 |
事件番号 |
栃木地労委昭和47年(不)第2号
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申立人 |
総評・全国金属労働組合栃木地方本部南部工業支部 |
申立人 |
X1 外三名 |
被申立人 |
南部工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和47年12月22日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
廃品売却等を理由とする組合幹部の解雇、取締役の組合批判の発言、賃上げ等に関する団交拒否をめぐる事件で、原職復帰・バックペイ、支配介入の禁止を命じ、他は棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人X1、同X2、同X3および同X4に対し、次の措置を含め、昭和47年4月14日以降同人らが解雇されなかったと同様の状態に回復させなければならない。 (1) 解雇を取り消し、原職に復帰せしめること。 (2) 解雇の日から原職復帰の日までの間に同人らが受けるはずであった諸給与相当額を支払うこと。 2 被申立人は、今後組合員に対し不当な配置転換その他いやがらせをして組合脱退を勧奨するなどにより組合の運営に支配介入してはならない。 3 その余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
0900 不正行為
3501 労働者の行為と不利益取扱の時期との関連
組合結成前には問題とされなかった奨励金配分、廃品売却、飲酒等を理由に組合幹部を解雇した行為は、処分の時期が組合結成後間もない頃であること、組合結成後職制が組合脱退勧奨をなしている事実が認められるところから、同人らの積極的な組合活動を嫌悪してなしたものと認めざるを得ない。
2213 交渉人数
2230 不穏当な態度
組合の団交申入れに対して、会社が社長の病気、外注への支払日を理由に団交を延期し、あるいは組合側交渉員のけんそうな態度に対し人員制限の条件を付したことは、いずれも正当な理由と認められるところから、団交拒否とまではいえない。
2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
事実認定の結果、組合結成直後のY1取締役の全従業員に対する組合批判の発言、社長の組合脱退勧奨行為、組合幹部の一方的な異職種職場への配転により、組合員の多数が脱退したことが認められるところから、前記行為はいずれも組合弱体化を企図してなした支配介入である。
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業種・規模 |
一般機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集48集302頁 |
評釈等情報 |
 
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