概要情報
事件名 |
北鎌倉学園 |
事件番号 |
神奈川地労委昭和46年(不)第1号
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申立人 |
北鎌倉学園教職員組合 |
被申立人 |
学校法人 北鎌倉学園 |
命令年月日 |
昭和47年 6月 2日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
学園が、残業等の業務命令拒否を理由に、組合員を退職扱いに、リボン闘争に対し組合員個別に撤去命令を出し、団交開始に条件をつけた事件で、原職復帰、バックペイ、陳謝文の交付を命じ、団交については棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人組合員X1に対し、つぎの措置を含め、昭和45年11月17日づけ譴責処分、同年12月21日づけ出勤停止処分及び昭和46年4月9日づけ退職命令がそれぞれなかったと同様の状態に回復させなければならない。 (1) 原職に復帰させること。 (2) 退職から復職までの間に同人が受けるはずであった諸給与相当額を同人に支払うこと。 (3) 昭和45年12月22日から28日までの7日間の出勤停止期間中、同人が受けるはずであった諸給与相当額を支払うこと。 2. 被申立人は、申立人に対し下記内容の文書を本命令書交付の日から7日以内に交付しなければならない。 記 学校法人北鎌倉学園は、貴組合が実施したリボン闘争の際、貴組合員にリボン撤去の業務命令を出し貴組合の運営に支配介入したことを認めて陳謝し、今後かかる行為を行なわれないことを約束します。 昭和 年 月 日 北鎌倉学園教職員組合 執行委員長 X2 殿 学校法人 北鎌倉学園 理事長 Y1 3. 申立人のその余の救済申立を棄却する。 |
判定の要旨 |
0412 順法闘争・残業拒否
1400 制裁処分
時間外勤務に関する業務命令を拒否したとしても、学園側が懸案事項について十分な話し合いもせず、36協定も申立組合と全く話し合いをせず、かえって対立団体と結んだという状況の下では、組合員の拒否は正当な組合活動というべく、したがってそれを理由とする譴責・出勤停止処分は不当労働行為である。
1102 業務命令違反
時間外勤務命令を拒否したとしても、それが正当な組合活動である限り、拒否を理由とする退職扱いは不当労働行為である。
0420 その他の争議行為
3106 その他の行為
学園側が、リボン撤去に関して組合と話し合いで解決する等の方法があるにもかかわらず、一方的に組合員一人ずつに直接にリボン撤去を業務命令として命じたのは、支配介入行為である。
4300 労組法7条2号(団交拒否)の場合
団交拒否という事実があっても、本件申立後、当該事項について、団交が行われているような場合は、被救済利益は消滅する。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集46集495頁 |
評釈等情報 |
 
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