概要情報
事件名 |
一畑電鉄 |
事件番号 |
島根地労委昭和44年(不)第4号
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申立人 |
私鉄中国地方労働組合一畑電鉄支部 |
被申立人 |
一畑電気鉄道 株式会社 |
命令年月日 |
昭和47年 1月17日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が一畑労組に組合事務所を貸与しながら申立人組合にはこれを拒否し、掲示板の設置について両組合間に差別を設け、懲戒審査委員会の審査が一畑労組より選出された委員のみによりなされ、臨時在籍専従役員についても一畑労組のみに認めたことをめぐって争われた事件で、組合事務所の貸与を命じ、他の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人私鉄中国地方労働組合一畑電鉄支部に対し、一畑電鉄労働組合と同様に、組合事務所を貸与しなければならない。 2. 申立人のその余の申し立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2901 組合無視
組合は結成直後で勢力も財政的にも不安定であり、職場も散在し、かつ、別組合が企業内に事務所を貸与されていること、企業外の事務所へ行くたびに賃金カットされる等経済的にも企業内設置要求は切実なものであるのに、会社が貸与しなかったことは不当労働行為にあたる。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
2901 組合無視
労働協約未締結のままに、組合が各営業所に掲示板を設置していることも考えあわせると、労働協約定結の団交で、組合の全営業所に掲示板を設置せよとの要求がみたされないからといって、直ちに会社が組合間差別をしているとはいえない。
0413 ストライキ(含部分・指名スト)
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
2901 組合無視
組合が臨時在籍専従役員の要求をなし、会社が即答しなかった事実はあるが、組合は一方的に委員長の指名ストを行ない、事実上承認されたと同じ状態にし、その後将来にわたる制度要求をしていないことからみて、組合間差別とはいえない。
2901 組合無視
懲戒審査委員会の組合側委員が一方組合のみになったとしても、その選出方式は、複数組合が存在する場合も当事者間の団交で自主的に決定されるべきであり、事実会社は両組合と団交し委員会は1つにし、委員の割当は両組合で協議すべきことの合意を得ていることからみて、会社が組合を不当に差別した取扱いをしているとは認められない。
0202 会社施設の利用
3020 組合活動への制約
組合が会社施設内で活動する際、上部団体等の指導をうける必要性が認められる場合もあるが、会社には組合の要求を容れる義務があるわけではないから、施設利用に関する交渉中にこれまでの利用状況にない上部団体を加えた集会等のための会社施設利用を拒否してもそれだけでは不当労働行為とはいえない。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集46集45頁 |
評釈等情報 |
労働法律旬報 1972. 7.25 813号 77頁 
労働判例 1972. 5. 1 146号 68頁 
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