概要情報
事件名 |
彩華菓子舗 |
事件番号 |
北海道地労委昭和45年(不)第28号
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申立人 |
函館合同労働組合 |
被申立人 |
株式会社 彩華菓子舗 |
命令年月日 |
昭和46年 4月28日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
経営難を理由に工場を閉鎖し、組合員全員を解雇し、これについての団交再開を拒否した事件で、解雇取消し、原職復帰、バックペイおよび団交再開を命じ、工場再開、ポストノーティスについては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、昭和45年6月30日付をもって行なった申立人の組合員X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8およびX9に対する解雇を取消し、同人らを原職に復帰させるとともに、解雇の日から原職復帰に至るまでの間、同人らが受けるべきであった賃金相当額を支払わなければならない。 2 被申立人は、昭和45年6月29日以後行なわれていない団体交渉をすみやかに再開しなければならない。 3 その余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1800 会社解散・事業閉鎖
経営が完全に破綻に瀕していることあるいは会社が経営改善に努力した形跡などは認められず、また、借入金返済のためにデパート売場を賃貸しなければならない合理的理由もなく、一方、日頃の会社の組合嫌悪の態度等からみて、組合の排除が工場閉鎖の決定的動機であったと断定せざるをえない。
4504 他の救済と重畳的に団交の必要性を認めた例
被解雇者全員に対する解雇の撤回、原職復帰、バックペイについては、企業の最終的結末が明らかになるまでは救済の利益があると認められるのでこれを認容し、したがって団交もすみやかに再開すべきである。
5008 その他
工場を再開するかどうかは経営者の意思にかかることであり、労委がこれを命ずることは適当ではない。
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業種・規模 |
食料品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集44集344頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1971年8月1日 128号 72頁 
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