概要情報
事件名 |
大阪証券取引所 |
事件番号 |
大阪地労委昭和45年(不)第74号
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申立人 |
総評全国一般大阪証券労働組合 |
被申立人 |
大阪証券取引所 |
命令年月日 |
昭和46年 3月 6日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
主事補制度の新設に関し、さきに妥結した第二組合と同一条件での妥結の申入れを拒否し、選考対象者を発令しなかった事件で、主事補への昇格遡及発令、バックペイ、ポストノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、別表記載の者を昭和44年10月1日づけで主事補に昇格させるとともに、同人らに対して、同人らが主事補に昇格していたならば得たであろう賃金相当額(1カ月あたり 1,500円の資格手当、ならびに同手当の支給に伴う時間外勤務手当、一時金等の上昇分に相当する額) を支払わなければならない。 2 被申立人は、縦1メートル、横2メートルの白色木板に下記の陳謝文を墨書して、玄関ホールの壁(従業員の見やすい場所)に1週間掲示しなければならない。 記 年 月 日 総評全国一般大阪証券労働組合 執行委員長 X1 殿 大阪証券取引所 理事長 Y1 当所が、今回の主事補制度の実施にあたり、貴組合員に対して不利益な取扱いを行ない、もって貴組合の組織に動揺を与えたことは、労働組合法第7条第1号および第3号に該当する不当労働行為であったことを認め、ここに陳謝します。 以上、大阪府地方労働委員会の命令により掲示します。 3 申立人のその他の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1200 降格・不昇格
2901 組合無視
取引所が組合に所属している従業員に対し、主事補への昇格遡及発令をしないことは、労使間の協議が長びいたことを理由にした不利益取扱いであり、組合の団体交渉権、団結活動の否認に通じ、かつまた組合の組織に動揺を与え3名の組合員が脱退のやむなきに至ったことを勘案すると不当労働行為といわざるを得ない。
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業種・規模 |
金融業、保険業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集44集154頁 |
評釈等情報 |
労働経済判例速報 S-46-7-20 750号(22巻20号) 18頁 
労働判例 1971年5月15日 123号 64頁 
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