概要情報
事件名 |
読売新聞伊勢佐木町販売所 |
事件番号 |
神奈川地労委昭和44年(不)第1号
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申立人 |
総評全国一般労働組合神奈川地方本部 |
被申立人 |
株式会社 読売新聞社 |
被申立人 |
読売新聞 伊勢佐木町販売所 |
命令年月日 |
昭和45年 3月20日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
種々の理由をつけて団交を引きのばしたり、新聞社の社員やその他の者に組合脱退勧奨を行なわせた事件で、団交応諾と陳謝文の手交を命じ、新聞社に対する救済申立てや協約締結の申立て等は棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人読売新聞伊勢佐木町販売所店長Y1は、申立人の要求する昭和44年2月11日づけ要求書に関する合意事項の労働協約締結について、合意事項は実行するから労働協約締結の必要はない又は専業店員が少ないからその必要はない等の理由で交渉を引きのばすことなく、申立人の申し入れる団体交渉に応じ、誠意をもって解決に努力しなければならない。 2. 被申立人読売新聞伊勢佐木町販売所店長Y1は、申立人に対し下記内容の文書をこの命令交付の日から7日以内に交付しなければならない。 記 当販売所は、団体交渉を拒否する一方、第三者に依頼し又は自ら貴組合員の切り崩しをはかるなどして貴組合の運営に介入したことを認め、今後かかる行為を行なわないことを約束します。 昭和 年 月 日 総評全国一般労働組合神奈川地方本部 代表者、執行委員長 X1 殿 読売新聞伊勢佐木町販売所 店長 Y1 3. 申立人のその余の救済申立は棄却する。 |
判定の要旨 |
2245 引き延ばし
販売所には交渉により解決していこうとする姿勢が見られず、種々の理由をつけて団交を引きのばしていたと認定することができるのであって、一方では数次にわたる組合介入の言動や組合脱退のしょうようの支配介入の挙にも出ていることから考えても、到底誠意をもって団交に応じたものとは認めがたい。
2613 使用者と取引関係者の言動
3421 使用者と取引関係者の言動
販売所が労使問題の相談相手になるように依頼した者の組合脱退勧奨行為の責任は販売所にあり、新聞社従業員の行なった言動についても、販売所の依頼によるものである以上、同所に責任がある。
4900 請負・委任・派遣契約
販売所は新聞社に対してある程度の従属関係にあるが、全く従属しきっているとは認めがたく、販売所従業員の労働条件の規制についても全国的な最低基準を設けた趣旨と解され、個々の販売店を規制したものではなく、この程度をもってしては、新聞社は販売店従業員に対する不当労働行為の主体たりえないといわざるをえない。
5008 その他
組合は「団交で合意した事項につき協約を締結しなければならない。」との救済を求めているが、かりに口頭で合意に達したとしてもそれを成文化するか否かにつき妥結しない段階で、直ちにその成文化自体につき命令することは労委の権限を越えるものというべきである。
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業種・規模 |
卸売業、小売業、飲食店 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集42集175頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1970年 5月15日 99号 30頁 
労働判例 1970年 6月 1日 100号 71頁 
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