事件名 |
石塚証券 |
事件番号 |
最高裁平成 7年(行ツ)第100号
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上告人 |
中央労働委員会 |
上告人参加人 |
大阪証券労働組合 |
被上告人 |
石塚証券株式会社 |
判決年月日 |
平成11年 1月22日 |
判決区分 |
上告の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、(1)団交の際に、社長が押印して組合に手交した
就業時間内における組合活動保障等に関する回答書を内容とする協定書の作成を、同団交後に拒否したこと、(2)分会長に対す
る損害賠償請求問題についての団交を拒否したこと等が不当労働行為であるとして申立てがあった事件で、初審大阪地労委は、会
社に対し、回答書を内容とする協定書の作成、分会長に対する損害賠償請求問題についての団交の実施を命じ、中労委は、一部文
言を改めたほかはこれを維持したところ、会社は、これを不服として、東京地裁に行政訴訟を提起した。同地裁は、中労委命令の
うち、協定書の作成及びこれに関するポスト・ノーティスを命じた部分を取り消したため、中労委は、東京高裁に控訴していた
が、同高裁は、中労委の控訴には理由がないとして棄却したところ、中労委は、これを不服として、上告したが、最高裁は上告を
棄却した。 |
判決主文 |
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。 |
判決の要旨 |
2252 署名・調印拒否
6343 団体交渉拒否に関する不当労働行為の成否の判断の誤り
長時間にわたる罵声や怒号のなかで進められた団交において、同業他社の協約状況に関する誤解に基づいて行われた会社の回答
は、誠実な団交の成果とはいえず、会社が回答書と同内容の協約書の作成を拒否したことには相当な理由があるとして、これを不
当労働行為に当たるとした労委の救済命令は違法であるとの理由で取り消した東京地裁判決は相当とした原判決を正当であるとし
た例。
3103 労働協約締結をめぐる行為
6344 支配介入に関する不当労働行為の成否の判断の誤り
組合の要求書と会社の回答書は同一内容ではないから、両書面の交換により両当事者間の合意が成立したとはいえず、また、会社
の回答書の内容を受諾する旨の組合の意思表示があったことをもっても労働協約が成立したとはいえないから、これに対する会社
の解約予告は法律上無意味なものであるとして当該解約告知が独立して不当労働行為を構成するとした労委の救済命令は違法であ
るとの理由で取り消した東京地裁判決は相当とした原判決を正当であるとした例。
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業種・規模 |
金融業、保険業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集34集66頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 1999年4月10日 952号 58頁
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