総合福祉部会  第10回 H22.12.7 資料9 合同作業チーム【障害児支援】議事概要(11月19日分) ○ 日 時:平成22年11月19日(金)14:10〜17:05  ○ 場 所:厚生労働省低層棟2階講堂 ○ 出席者   大谷 恭子 (弁護士) 座長   宮田 広善 (全国児童発達支援協議会副会長) 副座長   柏女 霊峰 (淑徳大学教授)   君塚 葵  (全国肢体不自由児施設運営協議会会長)   水津 正紀 ((社)全国重症心身障害児(者)を守る会理事 ) ○ 議事要旨 1.障害者基本法・障害児条項イメージ修正案について  ・各委員のご意見を踏まえ、資料1のとおりにまとめた。欠席の委員と遅れてくる委員 からは賛同するということで意見をもらっている。今回、「法の理念、目的チーム」から資 料が配られているが、これを参考にさらに追加することはないか。  ・こどもの権利条約23条3項には「父母又は当該児童を養護している他の者の資力を 考慮して可能な限り無償で与えられるもの」とある。所得状況により、医療、リハビリが 受けられないということはあっていけない。このことを最善の利益に盛 り込めないか。  ・経済的負担については、基本法の中で障害児を含めて全体として考えることにもなる が、我々の思いとして盛り込んでみる。子どもの権利文言は工夫させてほしい。  ・地域社会の一員には、施設入所する児童も入っているという理解でよいか。  ・児童の年齢を明記したほうがよい。子どもの権利条約では18歳未満という文言が繰 り返し出てきている。重症心身障害児施設に入所しているのはほとんどが大人であり、名 称と実態が一致しないなど、逆転するおそれがある。  ・民法では未成年は20歳未満となっているなど、基本法に年齢による制限を設けると 後々響く可能性もある。年齢は今までどおり各法律ごとに定めたほうが無難。  【条文イメージの修正内容で合意したもの】  ・最善の利益の中に、「障害を理由として特別な経済的負担がなく」という旨の文言を入 る。  ・確認された事項について、第26回推進会議(11月22日)に報告する。 2.作業チームの3回目以降の進め方について  ・次回に議論するべき項目が多く進め方は悩ましい。次回(12月7日)はどのように 進めたらよいか。  例えば、障害のある子どもへの早期支援、相談支援と就学前の支援策と大きく分けて各 委員から意見をもらうというやり方もある。  ・このメンバーには知的、盲ろう、自閉症の分野の者がいない。例えば、盲ろうへの早 期支援などについて団体からヒアリングを受けてはどうか。  ・ヒアリングは、支援者側か、それとも当事者か。 【確認された事項】  ・ヒアリングは当事者が良いだろう。方法については事務局とも検討する。  ・次回は、可能ならヒアリングと各委員からの意見発表としたい。 3.自立支援法及び児童福祉法改正案(2010.11.17衆議院厚生労働委員会に委員長提案さ れた法案)について  ・法案の中身と検討会の報告書を比較して方向性は一致しているのか。何か問題があれ ば提起したい。例えば、可能な限り地域でみるという考え方が表れていない感じがする。 感想でもいいので意見を聴かせてほしい。  ・一般施策の中でみてもらいたいが、障害者部会では議論できないので、児童福祉 法の障害児支援に関する部分が整理された。  ・これらは個別給付なので、障害受容ができていない保護者には使いづらいという問題 もあり、既存の障害児等療育支援事業とセットで考えるべき。  ・入所施設の一元化については、強度行動障害児を受け入れるには、設備やスタッフの 問題があり、現場は対応できない。経過的な措置が必要。  ・通所施設は現状でも一元化が進んでいるので問題ない。  ・重心施設は医療と福祉からの支援が必要。医師などの職員は児者、年齢の一元化でみ てほしい。  ・問題点について、次回までに宮田副座長と柏女委員でまとめてほしい。  ・既に、資料等を送付しているので参照して欲しい。  ・確認したいと思う。 4.ヒアリング (1) 子ども・子育て新システム検討会について  ・3月までに法案をまとめることで議論されているが、新システムに障害児が含まれて いないという問題意識があり、担当者からのヒアリングが必要であると前回述べた。    内閣府担当者  ・現在の検討状況等について説明。     ・障害児が含まれず議論されているのであれば問題であるので、子ども・子育て新シス テムの基本制度ワーキングチームに意見を述べたい。WTにヒアリングの機会が設けられ ないか。  内閣府  ・持ち帰って検討する。    ・障害児の親に対する早期支援を行うことにより、自分の子の障害があることを受け入 れることができ、二人目も育ててみようということで少子化対策にもなる。私の施設では 保育所との並行通園も実施しているので、幼保一体給付に障害児の通所支援も含めてもよ いのではないか。  ・児童デイサービスも財源を含め乗れるかどうか詰めておく必要があるだろう。 (2)社会的養護専門委員会について  ・児童養護施設には障害児が20%も入っている。社会的養護(一般施策)で成長して いくことが望ましいのか。それとも、障害児施設で適切に支援すべきか議論を整理すべき であろう。  厚生労働省(雇児局)  ・現在の状況等について説明。     ・社会的養護の質・量ともに拡充するという方向性については理解した。  ・保育所等訪問支援の施設版が必要ではないか。  ・障害児施設においても、ファミリーホームや里親のような小規模な仕組みが必要では ないか。  ・里親には「特別児童扶養手当」が支給されているのではないか。その部分が障害児里 親の「加算」になるのではないか。                     以上