総合福祉部会 第5回H22.7.27参考資料6−3野原委員提出資料参考資料 (第5回総合福祉部会・野原正平) 2010年7月8日 JPA事務局御中 日本肝臓病患者団体協議会    JPA担当常任幹事 西村愼太郎 内閣府障がい者制度改革推進会議総合福祉部会 第5回総合福祉部会への意見提出について 前略、標題の件について、下記の通り意見をお届けします。 1.ウイルス性肝炎  肝疾患についても難治性で長期に療養を要し、ウイルス性肝炎は患者感染者数が350万 人で、第二の国民病とも言われています。  とりわけ、B・C型肝炎については肝発がんの現況であり肝がん罹患者の85%を占めて います。  治療法には、インターフェロン治療がありますが、治療期間は概ね1年から1年半かか り、その間、治療薬の副作用のために仕事や育児・家事が大きく支障を及ぼすことが多々 あります。  また、肝硬変になるとその進行を遅らせたり、寛解も求めて、多種多様な治療と投薬が 必要になり、血液検査や超音波・CT・MRIなどの画像検査を頻回に受け、診断と治療 方針を決めるデータを得なければなりません。その費用と受診のための通院に膨大な時間 も必要となります。  肝性脳症や腹水などの合併症がでてくると、看護・介護のサービスを必要とする場合も 増えてきます。  肝発がんが起こると再発を繰り返す特徴があり、検査と治療のために頻回の通院や入院 が必要になります。その費用負担も膨大な額になります。  抗がん剤の副作用などもひどい場合は、歩行や日常生活に支障を来すことも多く、様々 な福祉サービスが必要となります。  C型肝炎については、患者の高齢化が進み、通院のための介護サービスを必要とする場 合も多くなります。  以上のような理由から、慢性肝炎の時期からの「障がい者福祉サービス」が必要となり ます。 2.希少性の肝臓病 @バットキアリ症候群 移植しか根本的な治療法がなく、行動制限を余技されることが多 くなります。 A代謝性肝障害(ウイルソン病、シトルリン血症など)   小児期からの診断と治療が必要となり、専用の患者食も求められています。根本的な 治療法がなく、対症療法でその治療費負担の軽減も求められています。   重症化すると、上記肝硬変患者と同じような福祉サービスが必要となります。 B自己免疫性肝疾患(PBC、PSC、自己免疫性肝炎)   根本的な治療法がなく、対症療法となります。発症すれば療養が長期になり、重症化 すると仕事や日常生活に支障を来します。