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行動計画策定指針

行動計画策定指針

次世代育成支援対策推進法(平成15年法律第120号)第7条第1項の規定に基づき、行動計画策定指針を次のように定めたので、同条第5項の規定により告示する。

一 背景及び趣旨

政府においては、中長期的に進めるべき総合的な少子化対策の指針である「少子化対策推進基本方針」(平成11年12月17日少子化対策推進関係閣僚会議決定)、「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について(新エンゼルプラン)」(平成11年12月19日大蔵・文部・厚生・労働・建設・自治6大臣合意)、「仕事と子育ての両立支援策の方針について」(平成13年7月6日閣議決定)に基づく「待機児童ゼロ作戦」等により、子育てと仕事の両立支援を中心として、子どもを生み育てやすいようにするための環境整備に力点を置いて、様々な対策を実施してきたところである。

しかしながら、平成14年1月に発表された「日本の将来推計人口」によれば、従来、少子化の主たる要因であった晩婚化に加え、「夫婦の出生力そのものの低下」という新しい現象が見られ、現状のままでは、少子化は今後一層進行すると予想されている。

急速な少子化の進行は、今後、我が国の社会経済全体に極めて深刻な影響を与えるものであることから、少子化の流れを変えるため、改めて国、地方公共団体、企業等が一体となって、従来の取組に加え、もう一段の対策を進める必要がある。

こうした観点から、平成14年9月には、厚生労働省において「少子化対策プラスワン」を取りまとめ、保育に関する施策等「子育てと仕事の両立支援」が中心であった従来の取組に加え、「男性を含めた働き方の見直し」、「地域における子育て支援」、「社会保障における次世代支援」、「子どもの社会性の向上や自立の促進」という四つの柱に沿って、総合的な取組を推進することとした。

また、これを踏まえ、平成15年3月には、少子化対策推進関係閣僚会議において、政府における「次世代育成支援に関する当面の取組方針」を取りまとめた。

あわせて、平成15年3月には、地方公共団体及び企業における10年間の集中的・計画的な取組を促進するための「次世代育成支援対策推進法案」及び地域における子育て支援の強化を図るための「児童福祉法の一部を改正する法律案」を国会に提出し、同年7月に成立したところである。

次世代育成支援対策推進法(以下「法」という。)においては、次世代育成支援対策に関し、市町村にあっては、法第8条第1項の市町村行動計画(以下「市町村行動計画」という。)を策定することとされ、都道府県にあっては、法第9条第1項の都道府県行動計画(以下「都道府県行動計画」という。)を策定することとされている。また、国及び地方公共団体以外の事業主(以下「一般事業主」という。)であって、常時雇用する労働者の数が300人を超えるものにあっては、法第12条第1項の一般事業主行動計画(以下「一般事業主行動計画」という。)を策定し、その旨を届け出ることとされ、常時雇用する労働者の数が300人以下の一般事業主にあっては、一般事業主行動計画を策定し、その旨を届け出るよう努めることとされている。さらに、国及び地方公共団体の機関等(以下「特定事業主」という。)にあっては、法第19条第1項の特定事業主行動計画(以下「特定事業主行動計画」という。)を策定することとされている。このため、主務大臣はこれらの行動計画の策定に関する指針(以下「行動計画策定指針」という。)を定めることとされている。

この行動計画策定指針は、市町村行動計画、都道府県行動計画、一般事業主行動計画及び特定事業主行動計画の指針となるべき、[1]次世代育成支援対策の実施に関する基本的な事項、[2]次世代育成支援対策の内容に関する事項、[3]その他次世代育成支援対策の実施に関する重要事項を定めるものである。

二 次世代育成支援対策の実施に関する基本的な事項

1 基本理念

次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない。

2 行動計画の策定の目的

地方公共団体及び事業主(国及び地方公共団体の機関等を含む。)は、行動計画策定指針に即して次世代育成支援対策のための10年間の集中的・計画的な取組を推進するため、それぞれ行動計画を策定し、次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標、実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期等を定めるものとする。

3 次世代育成支援対策の推進に当たっての関係者の連携

次世代育成支援対策は、市町村内及び都道府県内の関係部局間の連携を始め、市町村及び都道府県の間並びに市町村間の連携等を図り、総合的な体制の下に推進されることが望ましい。このため、行動計画には、それぞれの次世代育成支援対策の推進に当たっての関係者の連携の在り方について定めることが必要である。

(1)市町村内及び都道府県内の関係部局間の連携

市町村及び都道府県は、次世代育成支援対策の総合的かつ効果的な推進を図るため、全庁的な体制の下に、行動計画の策定やこれに基づく措置の実施を図ることが必要である。

(2)市町村及び都道府県の間並びに市町村間の連携

法第10条第1項では、都道府県は、市町村に対し、市町村行動計画の策定上の技術的事項について必要な助言その他の援助の実施に努めることとされており、小規模市町村への配慮を含め、適切に対応することが必要である。

また、市町村及び都道府県は、行動計画の策定に当たって、相互にその整合性が図られるよう、互いに密接な連携を図ることが必要である。 さらに、市町村行動計画の策定に当たっては、必要に応じて広域的なサービス提供体制の整備等、近隣市町村間での連携・協力の在り方について検討することが必要である。

(3)国、地方公共団体等と一般事業主との連携

法第5条では、事業主は、国又は地方公共団体が講ずる次世代育成支援対策に協力しなければならないこととされている。

また、一般事業主は、一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に関する援助業務を行う次世代育成支援対策推進センターによる相談その他の援助を活用することなどにより、適切な一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に努めることが望ましい。

さらに、地方公共団体及びその区域内に事業所を有する一般事業主は、行動計画の策定に当たって、地域における次世代育成支援対策が効果的に実施されるよう、必要に応じて情報交換を行う等密接な連携を図ることが必要である。

4 次世代育成支援対策地域協議会の活用

法第21条第1項では、地方公共団体、事業主、住民その他の次世代育成支援対策の推進を図るための活動を行う者は、地域における次世代育成支援対策の推進に関し必要となるべき措置について協議するため、次世代育成支援対策地域協議会(以下「地域協議会」という。)を組織することができるとされており、地方公共団体及び一般事業主は、行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に当たっては、必要に応じて、地域協議会を十分に活用するとともに、密接な連携を図ることが望ましい。

なお、地域協議会の形態としては、例えば、次に掲げるものが考えられる。

  • (1)市町村及び都道府県の行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に関し、意見交換等を行うため、地方公共団体、事業主、子育てに関する活動を行う地域活動団体、保健・福祉関係者、教育関係者、都道府県労働局等の幅広い関係者で構成されるもの
  • (2)一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に関し、情報交換等を行うため、地域の事業主やその団体等で構成されるもの
  • (3)地域における子育て支援サービスの在り方等について検討を行うため、地域の子育て支援事業の関係者等で構成されるもの
  • (4)家庭教育への支援等について検討を行うため、教育関係者等で構成されるもの

三 市町村行動計画及び都道府県行動計画の策定に関する基本的な事項

1 市町村行動計画及び都道府県行動計画の策定に当たっての基本的な視点

(1)子どもの視点

我が国は、児童の権利に関する条約の締約国としても、子どもにかかわる種々の権利が擁護されるように施策を推進することが要請されている。このような中で、子育て支援サービス等により影響を受けるのは多くは子ども自身であることから、次世代育成支援対策の推進においては、子どもの幸せを第一に考え、子どもの利益が最大限に尊重されるよう配慮することが必要であり、特に、子育ては男女が協力して行うべきものとの視点に立った取組が重要である。

(2)次代の親づくりという視点

子どもは次代の親となるものとの認識の下に、豊かな人間性を形成し、自立して家庭を持つことができるよう、長期的な視野に立った子どもの健全育成のための取組を進めることが必要である。

(3)サービス利用者の視点

核家族化や都市化の進行等の社会環境の変化や国民の価値観の多様化に伴い、子育て家庭の生活実態や子育て支援に係る利用者のニーズも多様化しており、また、農林水産業等の個々の業種ごとの家庭の特性を踏まえることも必要であることから、次世代育成支援対策の推進においては、このような多様な個別のニーズに柔軟に対応できるように、利用者の視点に立った柔軟かつ総合的な取組が必要である。

(4)社会全体による支援の視点

次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、国及び地方公共団体はもとより、企業や地域社会を含めた社会全体で協力して取り組むべき課題であることから、様々な担い手の協働の下に対策を進めていくことが必要である。

(5)すべての子どもと家庭への支援の視点

次世代育成支援対策は、子育てと仕事の両立支援のみならず、子育ての孤立化等の問題を踏まえ、広くすべての子どもと家庭への支援という観点から推進することが必要である。

(6)地域における社会資源の効果的な活用の視点

地域においては、子育てに関する活動を行うNPO、子育てサークル、母親クラブ、子ども会、自治会を始めとする様々な地域活動団体、社会福祉協議会やベビーシッター等の様々な民間事業者、主任児童委員等が活動するとともに、高齢者、障害者等に対するサービスを提供する民間事業者等もあるほか、子育て支援等を通じた地域への貢献を希望する高齢者も多く、加えて森林等の豊かな自然環境や地域に受け継がれる伝統文化等もあることから、こうした様々な地域の社会資源を十分かつ効果的に活用することが必要である。

また、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第48条の2及び第48条の3の規定を踏まえた児童養護施設等及び保育所の活用や、児童館、公民館、学校施設等を始めとする各種の公共施設の活用を図ることも必要である。

(7)サービスの質の視点

利用者が安心してサービスを利用できる環境を整備するためには、サービス供給量を適切に確保するとともに、サービスの質を確保することが重要である。このため、次世代育成支援対策においては、サービスの質を評価し、向上させていくといった視点から、人材の資質の向上を図るとともに、情報公開やサービス評価等の取組を進めることが必要である。

(8)地域特性の視点

都市部と農山漁村の間の相違を始め、人口構造や産業構造、更には社会資源の状況等地域の特性は様々であり、利用者のニーズ及び必要とされる支援策も異なることから、次世代育成支援対策においては、各地方公共団体が各々の特性を踏まえて主体的な取組を進めていくことが必要である。

2 市町村行動計画及び都道府県行動計画の策定に当たって必要とされる手続

(1)現状の分析

市町村行動計画及び都道府県行動計画(以下「市町村行動計画等」という。)については、地域の人口構造や産業構造等の地域特性、利用者のニーズの実情、サービス提供の現状やサービス資源の状況、更には子どもと家庭を取り巻く環境等の現状を分析して、それらを踏まえ策定することが必要である。

このため、次世代育成支援対策に関連する各種の資料を収集・分析し、その結果を計画の策定に活かしていくことが望ましい。

(2)ニーズ調査の実施

市町村は、サービス利用者の意向及び生活実態を把握し、サービスの量的及び質的なニーズを把握した上で市町村行動計画を策定するため、サービス対象者に対するニーズ調査を行うことが望ましい。

また、都道府県は、ニーズ調査が円滑に行われるよう、市町村に対する助言やニーズ調査の共同実施をする場合の市町村間の調整等に努めることが望ましい。

(3)住民参加と情報公開

法第8条第3項及び第9条第3項では、市町村及び都道府県は、市町村行動計画等を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとされていることから、計画の策定段階において、サービス利用者等としての地域住民の意見を反映させるため、公聴会、懇談会又は説明会の開催等を通じて計画策定に係る情報を提供するとともに、住民の意見を幅広く聴取し、反映させることが必要である。

また、法第8条第4項及び第9条第4項では、市町村及び都道府県は、市町村行動計画等を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表することとされており、広報誌やホームページへの掲載等により適時かつ適切に広く住民に周知を図ることが必要である。

3 市町村行動計画及び都道府県行動計画策定の時期等

(1)計画策定の時期

市町村行動計画等に係る規定は平成17年4月1日から施行されることから、平成16年度中に策定することが必要である。

(2)計画の期間及び見直しの時期

市町村行動計画等は、5年を1期とするものとされているため、1回目に策定される市町村行動計画等(前期計画)については、平成17年度から平成21年度までを計画期間として策定することが必要である。

また、市町村行動計画等は5年ごとに策定するものとされていることから、2回目に策定される市町村行動計画等(後期計画)については、前期計画に係る必要な見直しを平成21年度までに行った上で、平成22年度から平成26年度までを計画期間として策定することが必要である。

4 市町村行動計画及び都道府県行動計画の実施状況の点検及び推進体制

市町村行動計画等の推進に当たっては、全庁的な体制の下に、各年度においてその実施状況を一括して把握・点検しつつ、その後の対策を実施することが必要である。

また、法第8条第5項及び第9条第5項では、市町村及び都道府県は、毎年少なくとも1回、市町村行動計画等に基づく措置の実施の状況を公表しなければならないこととされており、この計画の実施状況等に係る情報を広報誌やホームページへの掲載等により、住民に分かりやすく周知を図るとともに、住民の意見等を聴取しつつ、その後の対策の実施や計画の見直し等に反映させることが必要である。

5 他の計画との関係

(1)保育計画等との調和

市町村行動計画等は、保育計画(児童福祉法第56条の8に規定する市町村保育計画及び同法第56条の9に規定する都道府県保育計画をいう。以下同じ。)、地域福祉計画(社会福祉法(昭和26年法律第45号)第107条に規定する市町村地域福祉計画及び同法第108条に規定する都道府県地域福祉支援計画をいう。)、母子家庭及び寡婦自立促進計画(母子及び寡婦福祉法(昭和39年法律第129号)第11条第2項第3号に規定する母子家庭及び寡婦自立促進計画をいう。以下同じ。)、障害者計画(障害者基本法(昭和45年法律第84号)第7条の2に規定する都道府県障害者計画及び市町村障害者計画をいう。)その他の法律の規定により、市町村又は都道府県が策定する計画であって、次世代育成支援に関する事項を定めるものとの間の調和が保たれたものとすることが必要である。

なお、市町村行動計画等と盛り込む内容が重複する他の法律の規定により、市町村又は都道府県が策定する計画については、市町村行動計画等と一体のものとして策定して差し支えない。

(2)市町村の基本構想との調和

市町村行動計画については、地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条第4項の基本構想に即したものとすることが必要である。

四 市町村行動計画及び都道府県行動計画の内容に関する事項

1 市町村行動計画

市町村は、住民に最も身近な自治体としての役割を踏まえ、次世代育成支援対策を総合的に、かつ、きめ細かく行えるよう、子どもと子育て家庭への支援に関連する施策及び事業を市町村行動計画に体系的に盛り込むことが必要である。

市町村行動計画に盛り込むべき事項としては、法第8条第1項において、[1]地域における子育ての支援、[2]母性並びに乳児及び幼児の健康の確保及び増進、[3]子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備、[4]子どもを育成する家庭に適した良質な住宅及び良好な居住環境の確保、[5]職業生活と家庭生活との両立の推進、[6]その他の次世代育成支援対策の実施が掲げられており、こうした施策の領域を踏まえ、計画策定に当たるものとする。

計画の策定に当たっては、次に掲げる次世代育成支援対策として重要な施策を踏まえつつ、各市町村の実情に応じた施策をその内容に盛り込むことが必要である。

また、各施策の目標設定に当たっては、利用者等のニーズを踏まえて、可能な限り定量的に示す等具体的な目標を設定することが必要である。

なお、指定都市及び中核市にあっては、行動計画策定指針において都道府県行動計画に盛り込まれている内容のうち、指定都市及び中核市が処理することとされているものについては、適切に市町村行動計画に盛り込むことが必要である。

(1)地域における子育ての支援
ア 地域における子育て支援サービスの充実

専業主婦家庭や母子家庭等を含めたすべての子育て家庭への支援を行う観点から、地域における様々な子育て支援サービスの充実が図られることが必要である。

このため、市町村は、次の(ア)から(ウ)までに掲げる児童福祉法第21条の27に規定する子育て支援事業(以下「子育て支援事業」という。)が着実に実施されるよう、必要な措置の実施に努めるとともに、次の(エ)に掲げる同法第21条の29の規定による子育て支援事業に関する情報の提供、相談及び助言並びにあっせん、調整及び要請等を行うことが必要である。

また、これらの取組に際しては、親が障害を持つ家庭等についても適切に子育て支援サービスが提供されるよう、きめ細かな配慮が求められる。

  • (ア)児童及びその保護者又はその他の者の居宅において保護者の児童の養育を支援する事業
    • [1] 保護者(出産後おおむね1年以内の女子に限る。)の疾病その他の理由により昼間家庭において養育を受けることに支障を生じた乳児につき、その家庭において保育、家事並びに養育等に関する相談及び助言を行う事業(必要な職員を置く等により行うものに限る。[2]、[3]及び[6]において同じ。)
    • [2] 保護者の疾病その他の理由により家庭において保育されることが一時的に困難となった児童につき、その家庭において保育を行う事業
    • [3] 児童であって、その保護者がその養育上の不安等に関する援助を受ける必要があるものにつき、その家庭その他の場所において保育、養育等に関する相談及び助言その他必要な援助を行う事業
    • [4] 疾病にかかっているおおむね10歳未満の児童(回復の過程にあるものに限る。)であって、その保護者の労働その他の理由により家庭において保育されることに支障があるものにつき、その家庭又は保育士、看護師その他の者の居宅において、適当な設備を備える等により、保育を行う事業
    • [5] おおむね3歳未満の児童であって、その保護者の労働その他の理由により家庭において保育されることに支障があるものにつき、保育士、看護師その他の者(当該児童の3親等内の親族であるものを除く。)の居宅において、適当な設備を備える等により、保育を行う事業(少数の児童を対象とし、かつ、市町村又はその委託を受けて当該保育を行う者が行うものに限る。)
    • [6] 保護者であってその乳児、幼児等の保育等に関する援助を受けることを希望するものと当該援助を行うことを希望する者(個人に限る。以下この[6]において「援助希望者」という。)との連絡及び調整を行うとともに、援助希望者の講習その他の必要な援助を行う事業
  • (イ)保育所その他の施設において保護者の児童の養育を支援する事業
    • [1] 小学校に就学しているおおむね10歳未満の児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものに、児童福祉法施行令(昭和23年政令第74号)第1条で定める基準に従い、授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業(放課後児童健全育成事業)

      なお、放課後児童健全育成事業の実施に当たっては、教育委員会等と連携し、小学校や幼稚園を始めとする地域の社会資源の積極的な活用を検討しつつ、対策が必要な児童のすべてを受け入れる体制の整備を目標とした計画的な整備が必要である。また、その運営に当たっては、民間施設等の活用、高齢者を始めとする地域の人材の活用等、地域の実情に応じた効果的・効率的な取組を推進することが必要である。

    • [2] 保護者が疾病、疲労その他の身体上若しくは精神上又は環境上の理由により家庭において児童を養育することが一時的に困難となった場合において、市町村長が適当と認めたときに、当該児童につき、児童福祉法施行規則(昭和23年厚生省令第11号)第1条の5の5に定める施設において必要な保護を行う事業(短期入所生活援助事業)
    • [3] 保護者が仕事その他の理由により平日の夜間又は休日に不在となり家庭において児童を養育することが困難となった場合その他緊急の必要がある場合において、市町村長が適当と認めたときに、当該児童につき、児童福祉法施行規則第1条の5の5に定める施設において必要な保護を行う事業(夜間養護等事業)
    • [4] 次に掲げる児童であって、その保護者の労働その他の理由により家庭において保育されることに支障があるものにつき、保育所その他の施設、病院又は診療所(_に掲げる児童にあっては、病院又は診療所)において、適当な設備を備える等により、保育を行う事業
      • [ア] 疾病にかかっているおおむね十歳未満の児童(回復の過程にあるものに限る。)
      • [イ] 疾病にかかっているおおむね十歳未満の児童(回復の過程にあるものを除く。)
    • [5] 保護者の疾病その他の理由により家庭において保育されることが一時的に困難となった乳児又は幼児につき、保育所等において、適当な設備を備える等により、保育を行う事業(市町村又はその委託を受けて当該保育を行う者が行うものに限る。[6]において同じ。)
    • [6] おおむね3歳未満の児童であって、その保護者の労働その他の理由により、1月間に相当程度、家庭において保育されることに支障が生ずるものにつき、保育所等において、適当な設備を備える等により、保育を行う事業
    • [7] 幼稚園に在籍している幼児につき、当該幼稚園において、適当な設備を備える等により、教育課程に係る教育時間の終了後に教育活動を行う事業
  • (ウ)地域の児童の養育に関する各般の問題につき、保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行う事業
    • [1] (ア)[6]に掲げる事業
    • [2] おおむね3歳未満の児童及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、当該場所において、適当な設備を備える等により、当該児童の養育に関する各般の問題につき、保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行い、その他必要な援助を行う事業
    • [3] 保育所その他の施設等において、必要な職員を置く等により、乳児、幼児等の保育に関する各般の問題につき、保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、保護者の児童の養育の支援に係る活動を行う民間団体(子育てサークル)の支援その他の必要な援助を行う事業
    • [4] 幼稚園において、幼児教育に関する各般の問題につき、保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行い、その他必要な援助を行う事業
  • (エ)市町村における子育て支援事業に関する情報の提供、相談及び助言並びにあっせん、調整及び要請等の実施

    (ア)から(ウ)までに掲げる子育て支援事業を始めとする地域における多様な子育て支援サービスに関する情報を一元的に把握し、保護者への情報の提供、ケースマネジメント、利用援助等を行う事業

イ 保育サービスの充実

保育サービスについては、子どもの幸せを第一に考えるとともに、利用者の生活実態及び意向を十分に踏まえてサービスの提供体制を整備することが必要であり、特に、待機児童が多い市町村においては、市町村保育計画等に基づき保育所受入児童数の計画的な拡充を図り、待機児童の解消に努めることが必要である。

こうした保育サービスの充実に当たっては、様々な規制緩和措置や民間活力を活用して量的な充足を図るとともに、延長保育、休日保育、夜間保育等の多様な保育需要に応じて、広く住民が利用しやすい保育サービスの提供が行われることが必要である。

また、保育サービスの利用者による選択や質の向上に資する観点から、保育サービスに関する積極的な情報提供を行うことが必要である。

さらに、保育サービスの質を担保する観点から、サービス評価等の仕組みの導入、実施等についても取組を進めることが望ましい。

ウ 子育て支援のネットワークづくり

子育て家庭に対して、きめ細かな子育て支援サービス・保育サービスを効果的・効率的に提供するとともに、サービスの質の向上を図る観点から、地域における子育て支援サービス等のネットワークの形成を促進し、また、各種の子育て支援サービス等が、利用者に十分周知されるよう、子育てマップや子育てガイドブックの作成・配布等による情報提供を行うことが必要である。

また、地域住民の多くが子育てへの関心・理解を高め、地域全体で子育て家庭を支えることができるよう、子育てに関する意識啓発等を進めることが望ましい。

エ 児童の健全育成

地域社会における児童数の減少は、遊びを通じての仲間関係の形成や児童の社会性の発達と規範意識の形成に大きな影響があると考えられるため、地域において児童が自主的に参加し、自由に遊べ、安全に過ごすことのできる放課後や週末等の居場所づくりの推進が必要である。

また、児童の健全育成を図る上で、児童館、公民館、青少年教育施設、学校等の社会資源及び主任児童委員、児童委員、子育てに関する活動を行うNPO、地域ボランティア、子ども会、自治会等を活用した取組を進めることが効果的である。とりわけ、児童の健全育成の拠点施設の一つである児童館が、子育て家庭が気軽に利用できる自由な交流の場として、絵本の読み聞かせや食事セミナーの開催等、親子のふれあいの機会を計画的に提供するとともに、地域における中学生・高校生の活動拠点として、その積極的な受入れと活動の展開を図ることが必要である。青少年教育施設は、青少年の健全育成に資する場として、自然体験活動を始めとする多様な体験活動の機会の提供等を行うとともに、地域における青少年の活動拠点として、その積極的な受入れと活動の展開を図ることが必要である。学校においては、教職員の自主的な参加・協力を得つつ、学校施設の開放等を推進することが望ましい。

さらに、このような社会資源を活用して、福祉部局と教育委員会が連携し、夏季及び冬季の休業日等における児童の居場所づくりにも配慮することが望ましい。

また、主任児童委員又は児童委員が、地域において、児童の健全育成や虐待の防止の取組等子どもと子育て家庭への支援を住民と一体となって進めることが必要である。

あわせて、性の逸脱行動の問題点等について、教育・啓発を推進することが必要である。また、少年非行等の問題を抱える児童の立ち直り支援、保護者の子育て支援並びに引きこもり及び不登校への対応においては、児童相談所、学校、保護司、警察、地域ボランティア等が連携して地域社会全体で対処することが必要であり、地域ぐるみの支援ネットワークの整備や個別的・具体的な問題に対して関係機関による専門チームを編成し、対応するための参加・協力体制を整備することが望ましい。

オ その他

アからエまでに掲げる施策を実施するに当たっては、地域の高齢者の参画を得る等、世代間交流の推進を図ることが必要である。

また、幼稚園の園庭・園舎を開放し、子育て相談や未就園児の親子登園等を推進することや各種の子育て支援サービスの場として余裕教室等の公共施設の余裕空間や商店街の空き店舗を活用することが望ましい。

(2)母性並びに乳児及び幼児等の健康の確保及び増進

母性並びに乳児及び幼児等の健康の確保及び増進を図る観点から、保健、医療、福祉及び教育の分野間の連携を図りつつ、地域における母子保健施策等の充実が図られる必要がある。

また、計画の策定に当たっては、21世紀における母子保健の国民運動計画である「健やか親子21」の趣旨を十分踏まえたものとするとともに、母子保健推進員、愛育班等の地域に根ざした住民活動との連携等についても留意することが望ましい。

さらに、市町村保健センター等市町村において子育て支援の拠点となるべき基盤が適切に整備され、母子保健事業の推進に必要な保健師、管理栄養士等の人材が確保されることが必要である。

ア 子どもや母親の健康の確保

妊娠期、出産期、新生児期及び乳幼児期を通じて母子の健康が確保されるよう、乳幼児健診、新生児訪問、両親学級等の母子保健における健康診査、訪問指導、保健指導等の充実が必要である。

特に、親の育児不安の解消等を図るため、乳幼児健診の場を活用し、親への相談指導等を実施するとともに、児童虐待の発生予防の観点を含め、妊娠期からの継続した支援体制の整備を図ることが必要である。

また、こうした乳幼児健診等の場を通じて、誤飲、転落・転倒、やけど等の子どもの事故の予防のための啓発等の取組を進めることが望ましい。

さらに、妊娠及び出産の経過に満足することが良い子育てにつながることから、安全かつ快適であるとともに主体的な選択が可能であるなど、母親の視点からみて満足できる「いいお産」の適切な普及を図ることが重要であり、妊婦に対する出産準備教育や相談の場の提供等を行うことが望ましい。

イ 「食育」の推進

朝食欠食等の食習慣の乱れや思春期やせに見られるような心と身体の健康問題が子どもたちに生じている現状にかんがみ、乳幼児期からの正しい食事の摂り方や望ましい食習慣の定着及び食を通じた豊かな人間性の形成・家族関係づくりによる心身の健全育成を図るため、保健分野や教育分野を始めとする様々な分野が連携しつつ、乳幼児期から思春期まで発達段階に応じた食に関する学習の機会や情報提供を進めるとともに、保育所の調理室等を活用した食事づくり等の体験活動や子ども参加型の取組を進めることが必要である。

また、低出生体重児の増加等を踏まえ、母性の健康の確保を図る必要があることから、妊娠前からの適切な食生活の重要性を含め、妊産婦等を対象とした食に関する学習の機会や情報提供を進めることが必要である。

ウ 思春期保健対策の充実

10歳代の人工妊娠中絶、性感染症罹患率の増大等の問題に対応するため、性に関する健全な意識のかん養と併せて、性や性感染症予防に関する正しい知識の普及を図ることが必要である。

また、喫煙や薬物等に関する教育、学童期・思春期における心の問題に係る専門家の養成及び地域における相談体制の充実等を進めることが必要である。

エ 小児医療の充実

小児医療体制は、安心して子どもを生み、健やかに育てることができる環境の基盤となるものであることから、小児医療の充実・確保に取り組むこと、特に小児救急医療について、都道府県、近隣の市町村及び関係機関との連携の下、積極的に取り組むことが必要である。

(3)子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備
ア 次代の親の育成

男女が協力して家庭を築くこと及び子どもを生み育てることの意義に関する教育・広報・啓発について、各分野が連携しつつ効果的な取組を推進することが必要である。

また、家庭を築き、子どもを生み育てたいと思う男女が、その希望を実現することができるようにするため、地域社会の環境整備を進めることが必要である。

特に、中学生、高校生等が、子どもを生み育てることの意義を理解し、子どもや家庭の大切さを理解できるようにするため、保育所、幼稚園、児童館及び乳幼児健診の場等を活用し、乳幼児とふれあう機会を広げるための取組を推進することが必要である。

イ 子どもの生きる力の育成に向けた学校の教育環境等の整備

次代の担い手である子どもが個性豊かに生きる力を伸長することができるよう、次のような取組により、学校の教育環境等の整備に努めることが必要である。

  • (ア)確かな学力の向上

    子どもが社会の変化の中で主体的に生きていくことができるよう、知識・技能はもとより、学ぶ意欲、思考力、表現力、問題解決能力等まで含めた確かな学力を身に付けさせることが重要であることから、子ども、学校及び地域の実態を踏まえて創意工夫し、子ども一人一人に応じたきめ細かな指導の充実や外部人材の協力による学校の活性化等の取組を推進することが望ましい。

  • (イ)豊かな心の育成

    豊かな心をはぐくむため、指導方法や指導体制の工夫改善等を進め、子どもの心に響く道徳教育の充実を図るとともに、地域と学校との連携・協力による多様な体験活動を推進する等の取組の充実が必要である。また、いじめ、少年非行等の問題行動や不登校に対応するために、専門的な相談体制の強化、学校、家庭、地域及び関係機関との間のネットワークづくり等も必要である。

  • (ウ)健やかな体の育成

    子どもの体力が低下傾向にあり、生活習慣の乱れや肥満の増加等の現代的課題が指摘されている現状を踏まえ、子どもが生涯にわたって積極的にスポーツに親しむ習慣、意欲及び能力を育成するため、優れた指導者の育成及び確保、指導方法の工夫及び改善等を進め、体育の授業を充実させるとともに、子どもが自主的に様々なスポーツに親しむことができる運動部活動についても、外部指導者の活用や地域との連携の推進等により改善し、また充実させる等、学校におけるスポーツ環境の充実を図ることが必要である。また、子どもに生涯にわたる心身の健康の保持増進に必要な知識や適切な生活習慣等を身に付けさせるための健康教育を推進することが必要である。

  • (エ)信頼される学校づくり

    学校評議員制度の活用等により、地域及び家庭と学校との連携・協力を図ることや、地域の実情に応じた通学区域の弾力的運用等、地域に根ざした特色ある学校づくりを進めることが望ましい。

    また、指導力不足教員に対して厳格に対応するとともに、教員一人一人の能力や実績等を適正に評価し、それを配置、処遇、研修等に適切に結び付けることも重要である。

    さらに、子どもに安全で豊かな学校環境を提供するために、学校施設の整備を適切に行っていくことも必要である。

    あわせて、学校においては、児童生徒が安心して教育を受けることができるよう、各学校が、家庭や地域の関係機関・関係団体とも連携しながら、安全管理に関する取組を継続的に行う必要がある。

  • (オ)幼児教育の充実

    幼児教育の充実のため、幼児教育についての情報提供を進め、幼児期の成長の様子や大人の関わり方について保護者や地域住民等の理解を深めることが必要である。

    また、幼稚園における教育から小学校における教育へ円滑に移行できるよう、幼稚園と小学校との連携を図る体制を構築することが必要である。

    さらに、これらを含め、各地域の実情を考慮した、幼稚園の教育活動及び教育環境の充実、幼稚園における子育て支援の充実、幼稚園や保育所と小学校との連携の推進等幼児教育の振興に関する政策プログラムを策定することも必要である。

ウ 家庭や地域の教育力の向上

子どもを地域社会全体で育てる観点から、学校、家庭及び地域の連携の下に家庭や地域における教育力を総合的に高めることが必要である。

  • (ア)家庭教育への支援の充実

    家庭教育は、すべての教育の出発点であり、基本的倫理観や社会的なマナー、自制心、自立心等を育成する上で重要な役割を果たすものである。

    育児不安や児童虐待の背景として、近年の都市化、核家族化、少子化、地域における地縁的なつながりの希薄化等に伴う家庭の教育力の低下が指摘されていることを踏まえ、公民館等の社会教育施設を始め、乳幼児健診や就学時健診等の多くの親が集まるあらゆる機会を活用し、子どもの発達段階に応じた家庭教育に関する学習機会や情報の提供を行うことが必要である。

    また、子育て経験者等の「子育てサポーター」としての養成・配置等による、子育て中の親が家庭教育に関して気軽に相談できる体制の整備や子育てサークル活動への支援等、地域において子育てを支援するネットワークの形成を図ることが必要である。

  • (イ)地域の教育力の向上

    子どもが、自分で課題を見つけ、自ら学び主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する力や、他人を思いやる心や感動する心等の豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力を備えた生きる力を、学校、家庭及び地域が相互に連携しつつ社会全体ではぐくんでいくことが必要である。

    このため、地域住民や関係機関等の協力によって、森林等の豊かな自然環境等の地域の教育資源を活用した子どもの多様な体験活動の機会の充実、世代間交流の推進及び学校施設の地域開放、総合型地域スポーツクラブの整備、スポーツ指導者の育成等子どもたちの多様なスポーツニーズに応える地域のスポーツ環境の整備を図ること等により、地域の教育力を向上させることが必要である。

    また、地域における子育てに関連した様々な活動に学校の教職員が自主的に参加するよう働きかけることも望ましい。

エ 子どもを取り巻く有害環境対策の推進

街中の一般書店やコンビニエンスストア等で、性や暴力等に関する過激な情報を内容とする雑誌、ビデオ、コンピュータ・ソフト等が販売されていることに加え、テレビ、インターネット等のメディア上の性、暴力等の有害情報については、子どもに対する悪影響が懸念される状況であることから、関係機関・団体やPTA、ボランティア等の地域住民と連携・協力をして、関係業界に対する自主的措置を働きかけることが必要である。

(4)子育てを支援する生活環境の整備
ア 良質な住宅の確保

子育てを担う若い世代を中心に、広くゆとりある住宅を確保することができるよう、良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を支援するなどの取組を推進することが必要である。

また、公共賃貸住宅においては、子育て期にある多子世帯等がゆとりある住宅に入居できるよう、優先入居の制度の活用を図ることが望ましい。

さらに、住民に身近な地方公共団体として、持家又は借家を含め、広くゆとりある住宅の確保に資する情報提供等を進めることが望ましい。

イ 良好な居住環境の確保

公共賃貸住宅の整備や市街地再開発事業において、地域の実情等を踏まえつつ、保育所等の子育て支援施設を一体的に整備することが必要である。

また、特に大都市地域において、職住近接型の市街地住宅の供給と良好な住宅市街地の総合的な整備などにより、利便性の高い都心等での居住を希望する子育て世帯のニーズへの対応を図ることが望ましい。

さらに、室内空気環境の安全性を確保する観点から、シックハウス対策を推進することが必要である。

ウ 安全な道路交通環境の整備

子ども、子ども連れの親等が安全・安心に通行することができる道路交通環境を整備するため、次の取組を行うことが必要である。

  • (ア)高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成12年法律第68号)に基づき、幅の広い歩道の整備を推進
  • (イ)死傷事故発生割合が高い「あんしん歩行エリア」において、歩道、ハンプ、クランク等の整備を重点的に実施し、生活道路における通過車両の進入や速度の抑制、幹線道路における交通の流れの円滑化等を推進
エ 安心して外出できる環境の整備
  • (ア)公共施設、公共交通機関、建築物等のバリアフリー化

    妊産婦、乳幼児連れの者等すべての人が安心して外出できるよう、道路、公園、公共交通機関、公的建築物等において、段差の解消等のバリアフリー化を推進することが必要である。

  • (イ)子育て世帯にやさしいトイレ等の整備

    公共施設等において、子どもサイズの便器・手洗い器、ベビーベッド、ベビーチェア、ゆったりした化粧室、授乳室の設置などの子育て世帯が安心して利用できるトイレの整備や商店街の空き店舗等を活用した託児施設等の場の整備を推進することが必要である。

  • (ウ)子育て世帯への情報提供

    「子育てバリアフリー」マップの作成・配布や、各種のバリアフリー施設の整備状況等、子育て世帯へのバリアフリー情報の提供を推進することが望ましい。

オ 安全・安心まちづくりの推進等

子どもが犯罪等の被害に遭わないようなまちづくりを進めるため、道路、公園等の公共施設や住居の構造、設備、配置等について、次の犯罪等の防止に配慮した環境設計を行うことが必要である。

  • (ア)通学路や公園等における防犯灯、緊急通報装置等の防犯設備の整備の推進
  • (イ)道路、公園、駐車・駐輪場及び公衆便所並びに共同住宅の構造・設備の改善、防犯設備の整備の推進及びこれらの必要性に関する広報啓発活動の実施

また、侵入による犯罪の防止を図るため、関係機関・団体と連携して、防犯性能の高いドア、窓、シャッターなどの建物部品や優良防犯機器の普及促進を図ることが必要である。

(5)職業生活と家庭生活との両立の推進
ア 多様な働き方の実現及び男性を含めた働き方の見直し等

男性を含めたすべての人が、仕事時間と生活時間のバランスがとれる多様な働き方を選択できるようにするとともに、「働き方の見直し」を進めることが必要である。また、職場優先の意識や固定的な性別役割分担意識等の働きやすい環境を阻害する職場における慣行その他の諸要因を解消することが必要である。このため、労働者、事業主、地域住民等の意識改革を推進するための広報・啓発、研修、情報提供等について、国、都道府県、関係団体等と連携を図りながら、地域住民に身近な市町村においても積極的に推進することが必要である。

イ 仕事と子育ての両立の推進

保育サービス及び放課後児童健全育成事業の充実、ファミリー・サポート・センターの設置促進等を図るとともに、仕事と子育ての両立支援のための体制の整備、関係法制度等の広報・啓発、情報提供等について、国、都道府県、関係団体等と連携を図りながら、地域住民に身近な市町村においても積極的に推進することが必要である。

(6)子ども等の安全の確保
ア 子どもの交通安全を確保するための活動の推進

子どもを交通事故から守るため、警察、保育所、学校、児童館、関係民間団体等との連携・協力体制の強化を図り、総合的な交通事故防止対策を推進することが必要である。

  • (ア)交通安全教育の推進

    子ども及び子育てを行う親等を対象とした参加・体験・実践型の交通安全教育を交通安全教育指針(平成10年国家公安委員会告示第15号)に基づき段階的かつ体系的に行うとともに、地域の実情に即した交通安全教育を推進するため、交通安全教育に当たる職員の指導力の向上及び地域における民間の指導者を育成することが必要である。

  • (イ)チャイルドシートの正しい使用の徹底

    チャイルドシートの正しい使用の徹底を図るため、チャイルドシートの使用効果及び正しい使用方法について普及啓発活動を積極的に展開するとともに、正しい使用を指導する指導員を養成することにより、幼児の保護者等に対する指導・助言、情報提供等の充実を図るほか、チャイルドシートの再利用活動を積極的に実施・拡充することにより、チャイルドシートを利用しやすい環境づくりを進めることが必要である。

イ 子どもを犯罪等の被害から守るための活動の推進

子どもを犯罪等の被害から守るため、次の施策を講ずることが必要である。

  • (ア)住民の自主防犯行動を促進するため、犯罪等に関する情報の提供を推進
  • (イ)子どもを犯罪等の被害から守るため、関係機関・団体との情報交換を実施
  • (ウ)学校付近や通学路等においてPTA等の学校関係者や防犯ボランティア、少年警察ボランティア等の関係機関・団体と連携したパトロール活動を推進
  • (エ)子どもが犯罪の被害に遭わないようにするための防犯講習の実施
  • (オ)子どもが犯罪等に遭ったときの緊急避難場所である「子ども110番の家」等の防犯ボランティア活動の支援
ウ 被害に遭った子どもの保護の推進

犯罪、いじめ、児童虐待等により被害を受けた少年の精神的ダメージを軽減し、立ち直りを支援するため、子どもに対するカウンセリング、保護者に対する助言等学校等の関係機関と連携したきめ細かな支援を実施することが必要である。

(7)要保護児童への対応などきめ細かな取組の推進
ア 児童虐待防止対策の充実

虐待の背景は多岐にわたることから、児童虐待を防止し、すべての児童の健全な心身の成長、ひいては社会的自立を促していくためには、発生予防から早期発見・早期対応、保護・支援・アフターケアに至るまでの切れ目のない総合的な支援を講ずるとともに、福祉関係者のみならず、医療、保健、教育、警察等の地域における関係機関の協力体制の構築が不可欠である。

特に住民に最も身近な市町村における虐待防止ネットワークは、予防から自立支援に至るまですべての段階で有効であり、関係行政機関のみならず、NPOやボランティア団体等も含めた幅広い参加と、単なる情報連絡の場にとどまらず、個々のケースの解決につながるような取組が期待されていることから、積極的な設置を働きかけることが必要である。

具体的には、[1]発生予防として、日常的な育児相談機能の強化や、養育者が精神的にも肉体的にも最も支援を必要とする出産後間もない時期を中心とした母子保健事業や日常診療等の強化、グループワーク等による養育者の孤立を防ぐための専門的な支援サービスメニューの充実、[2]虐待の早期発見・早期対応として、児童虐待に着目した福祉事務所(家庭児童相談室)及び市町村保健センターにおける取組の充実や主任児童委員、児童委員等の積極的な活用、[3]保護、支援等として、虐待の進行防止、家族再統合や家族の養育機能の再生・強化を目指した在宅支援の充実等を図ることが必要である。

また、母親の育児不安や虐待・いじめ等の問題に早期に対応するための相談体制の整備等、総合的な親と子の心の健康づくり対策を推進することが必要である。

イ 母子家庭等の自立支援の推進

離婚の増加等により母子家庭等が急増している中で、母子家庭等の児童の健全な育成を図るためには、母子及び寡婦福祉法や母子家庭の母の就業の支援に関する特別措置法(平成15年法律第126号)の規定を踏まえて、きめ細かな福祉サービスの展開と自立・就業の支援に主眼を置き、子育てや生活支援策、就業支援策、養育費の確保策及び経済的支援策について、地域の母子家庭等の現状を把握しつつ、総合的な対策を適切に実施していくことが必要である。

具体的には、子育て短期支援事業、母子家庭等日常生活支援事業及び保育所の入所に際しての配慮等の各種支援策を推進するとともに、市及び福祉事務所を設置する町村においては、国の基本方針に則して、母子家庭及び寡婦自立促進計画を策定する等により、母子家庭等に対する支援を充実させることが必要である。

また、母子家庭の母の就業を促進するため、民間事業者に対する協力の要請や母子福祉団体等の受注機会の増大への配慮等、必要な施策を講ずるように努めることも重要である。

さらに、住民に身近な地方公共団体として、母子家庭等に対する相談体制の充実や施策・取組についての情報提供を行うことが必要である。

ウ 障害児施策の充実

障害の原因となる疾病や事故の予防及び早期発見・治療の推進を図るため、妊婦及び乳幼児に対する健康診査や学校における健康診断等を推進することが必要である。

また、障害児の健全な発達を支援し、身近な地域で安心して生活できるようにする観点から、保健、医療、福祉、教育等の各種施策の円滑な連携により、適切な医療及び医学的リハビリテーションの提供、在宅サービスの充実、就学支援を含めた教育支援体制の整備等の一貫した総合的な取組を推進するとともに、障害児通園(デイサービス)事業を通じて保護者に対する育児相談を推進すること等家族への支援も併せて行うことが必要である。

さらに、学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)、高機能自閉症等教育及び療育に特別のニーズのある子どもについて、教員の資質向上を図りつつ、適切な教育的支援を行うことが必要である。

また、保育所や放課後児童健全育成事業における障害児の受入れを推進するとともに、各種の子育て支援事業との連携を図ることが必要である。

2 都道府県行動計画

都道府県は、次に掲げる都道府県が実施する施策と併せて、各市町村の計画的な施策の実施を支援するための措置を含めて、子どもと子育て家庭への支援に関連する施策及び事業を都道府県行動計画に体系的に盛り込むことが必要である。

都道府県行動計画に盛り込むべき事項としては、法第9条第1項において、[1]地域における子育ての支援、[2]母性並びに乳児及び幼児の健康の確保及び増進、[3]子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備、[4]子どもを育成する家庭に適した良質な住宅及び良好な居住環境の確保、[5]職業生活と家庭生活との両立の推進、[6]その他の次世代育成支援対策の実施が掲げられており、こうした施策の領域を踏まえ、計画策定に当たるものとする。 計画の策定に当たっては、次に掲げる次世代育成支援対策として重要な施策を踏まえつつ、各都道府県の実情に応じた施策をその内容に盛り込むことが必要である。

また、各施策の目標設定に当たっては、市町村行動計画も踏まえて、可能な限り定量的に示す等具体的な目標を設定することが必要である。

(1)地域における子育ての支援
ア 地域における子育て支援サービスの充実

子育て支援に関するシンポジウムやセミナーの開催等により、地域全体で子育ての在り方を考えるための気運づくりや、子育て支援や児童の健全育成に資するための子どもの視点に立った人材の確保・養成及び質の向上に努めることが必要である。

また、特定の市町村において、単独では実施することが困難なサービスがある場合には、広域的な観点から、市町村間の調整を行うことが望ましい。

イ 保育サービスの充実

より質の高い保育サービスの提供や多様なニーズに合わせた保育サービスの提供を図る観点から、人材の確保や養成に努めることが必要である。

また、区域内に待機児童が多い市町村を有する都道府県においては、市町村と連携を図りつつ、都道府県保育計画等に基づき保育所受入児童数の計画的な拡充を図り、待機児童の解消に努めることが必要である。

ウ 子育て支援のネットワークづくり

子育て支援サービス等の質の向上等を図る観点から、子育て支援サービスの都道府県の区域におけるネットワークの形成を促進するとともに、子育て支援サービス等に関する市町村やNPO等の先進的な取組事例を収集し、情報提供する等の支援を行うことが望ましい。

エ 児童の健全育成

児童の健全育成の拠点施設である児童館が、子育て家庭の自由な交流の場や地域における中学生・高校生の活動拠点として、また青少年の健全育成の拠点施設である青少年教育施設が、地域における青少年の活動拠点としての役割を果たすことができるよう、計画的な施設の整備、体系的な研修や人材の養成、効果的な広報活動及び関係機関等の間の連携・協力体制の構築を図ることが必要である。

また、性の逸脱行動の問題点等について、教育・啓発を推進することが必要である。さらに、少年非行等の問題を抱える児童の立ち直り支援、保護者の子育て支援並びに引きこもり及び不登校への対応においては、児童相談所、学校、保護司、警察、地域ボランティア等が連携して地域社会全体で対処することが必要であり、地域ぐるみの支援ネットワークの整備や個別的・具体的な問題に対して関係機関による専門チームを編成し、対応するための参加・協力体制を整備することが望ましい。

(2)母性並びに乳児及び幼児等の健康の確保及び増進

母性並びに乳児及び幼児等の健康の確保及び増進を図る観点から、保健、医療、福祉及び教育の分野間の連携を図りつつ、母子保健施策等の充実が図られる必要がある。

また、計画の策定に当たっては、21世紀における母子保健の国民運動計画である「健やか親子21」の趣旨を十分踏まえたものとすることが望ましい。

さらに、保健所等都道府県において子育て支援の拠点となるべき基盤が適切に整備され、母子保健事業の推進に必要な保健師、管理栄養士等の人材が確保されることが必要である。

ア 子どもや母親の健康の確保

安心して子どもを生み、健やかに育てることができる環境づくりの一環として、救急医療を必要とする未熟児及び妊産婦に対応するため、周産期医療ネットワークの整備を図る等周産期医療体制の整備を進めることが必要である。

また、様々な機会を通じて、誤飲、転落・転倒、やけど等の子どもの事故の予防のための啓発等の取組を進めることが望ましい。

さらに、妊娠及び出産の経過に満足することが良い子育てにつながることから、安全かつ快適であるとともに主体的な選択が可能であるなど、母親の視点からみて満足できる「いいお産」の適切な普及を図ることが重要であり、医療機関等に対する積極的な情報の提供等を行うことが望ましい。

また、出産を望みながらも精神的又は経済的な負担に悩む妊婦に対しては、市町村と連携を図りつつ、相談等の支援の充実を図ることが望ましい。

イ 「食育」の推進

乳幼児期からの正しい食事の摂り方や望ましい食習慣の定着、食を通じた豊かな人間性の形成・家族関係づくりによる心身の健全育成を図るとともに、母性の健康の確保を図るため、「食育」について地域社会全体で推進する必要があることから、保健分野や教育分野を始めとする様々な分野が連携しつつ、専門的・広域的観点からの情報収集及び調査研究を進め、効果的な情報提供の体制を整備するとともに、食に関する関係機関等のネットワークづくりを進めることが必要である。

ウ 思春期保健対策の充実

性に関する健全な意識のかん養を図るため、専門的・広域的観点からの情報収集及び調査研究を進め、効果的な情報提供の体制の整備を図るとともに、性に関する関係機関等のネットワークづくりを進めることが必要である。

また、喫煙や薬物等に関する教育、学童期・思春期における心の問題に係る専門家の養成及び地域における相談体制の充実等を進めることが必要である。

エ 小児医療の充実

子どもが地域において、いつでも安心して医療サービスを受けられるよう小児医療の充実を図ること、特に、休日・夜間における小児救急患者を受け入れる小児救急医療体制の整備を推進することが必要である。

オ 小児慢性特定疾患治療研究事業の推進

治療が長期間にわたり医療費の負担も高額となる小児慢性特定疾患について、小児慢性特定疾患治療研究事業を着実に実施することが必要である。

カ 不妊治療対策の充実

子どもを持ちたいのに子どもができない場合に不妊治療を受けるケースが多くなっていることを踏まえ、不妊に関する医学的な相談や不妊による心の悩みの相談等を行う不妊専門相談センターの整備を図るとともに、医療保険が適用されず、高額の医療費がかかる配偶者間の不妊治療への経済的支援を行うことが望ましい。

(3)子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備
ア 次代の親の育成

男女が協力して家庭を築くこと及び子どもを生み育てることの意義に関する教育・広報・啓発について、各分野が連携しつつ効果的な取組を推進することが必要である。

また、家庭を築き、子どもを生み育てたいと思う男女が、その希望を実現することができるようにするため、地域社会の環境整備を進めることが必要である。

特に、若年者が自立して家庭を持てるようにするため、若年者、特に不安定就労若年者(フリーター)等に対し、意識啓発や職業訓練等を積極的に行うことにより、若年者の能力開発を推進し、適職選択による安定就労及びキャリア形成を支援することが必要である。

イ 子どもの生きる力の育成に向けた学校の教育環境等の整備

次代の担い手である子どもが個性豊かに生きる力を伸長することができるよう、次のような取組により、学校の教育環境等の整備に努めることが必要である。

  • (ア)確かな学力の向上

    子どもが社会の変化の中で主体的に生きていくことができるよう、知識・技能はもとより、学ぶ意欲、思考力、表現力、問題解決能力等まで含めた確かな学力を身に付けさせることが重要であることから、子ども、学校及び地域の実態を踏まえて創意工夫し、子ども一人一人に応じたきめ細かな指導の充実や外部人材の協力による学校の活性化等の取組を推進することが望ましい。

  • (イ)豊かな心の育成

    豊かな心をはぐくむため、指導方法や指導体制の工夫改善等を進め、子どもの心に響く道徳教育の充実を図るとともに、地域と学校との連携・協力による多様な体験活動を推進する等の取組の充実が必要である。また、いじめ、少年非行等の問題行動や不登校に対応するために、専門的な相談体制の強化、学校、家庭、地域及び関係機関との間のネットワークづくり等も必要である。

  • (ウ)健やかな体の育成

    子どもの体力が低下傾向にあり、生活習慣の乱れや肥満の増加等の現代的課題が指摘されている現状を踏まえ、子どもが生涯にわたって積極的にスポーツに親しむ習慣、意欲及び能力を育成するため、優れた指導者の育成及び確保、指導方法の工夫及び改善等を進め、体育の授業を充実させるとともに、子どもが自主的に様々なスポーツに親しむことができる運動部活動についても、外部指導者の活用や地域との連携の推進等により改善し、また充実させる等、学校におけるスポーツ環境の充実を図ることが必要である。また、子どもに生涯にわたる心身の健康の保持増進に必要な知識や適切な生活習慣等を身に付けさせるための健康教育を推進することが必要である。

  • (エ)信頼される学校づくり

    学校評議員制度の活用等により、地域及び家庭と学校との連携・協力を図ることや、地域の実情に応じた学区の弾力化、総合学科、単位制高校や中高一貫教育校等特色ある学校づくり等の取組を進めることが必要である。

    また、指導力不足教員に対して厳格に対応するとともに、教員一人一人の能力や実績等を適正に評価し、それを配置、処遇、研修等に適切に結び付けることも重要である。

    さらに、子どもに安全で豊かな学校環境を提供するために、学校施設の整備を適切に行っていくことも必要である。

    あわせて、学校においては、児童生徒が安心して教育を受けることができるよう、各学校が、家庭や地域の関係機関・関係団体とも連携しながら、安全管理に関する取組を継続的に行う必要がある。

  • (オ)幼児教育の充実

    幼児教育の充実のため、幼児教育関係者の専門的研究協議の推進を図るとともに、幼児教育についての情報提供を進め、幼児期の成長の様子や大人の関わり方について保護者や地域住民等の理解を深めることが必要である。

    また、幼稚園における教育から小学校における教育へ円滑に移行できるよう、人事交流、免許の併有等、幼稚園と小学校との連携を図る体制を構築することが必要である。

    さらに、これらを含め、各地域の実情を考慮した、幼稚園の教育活動及び教育環境の充実、幼稚園における子育て支援の充実、幼稚園や保育所と小学校との連携の推進等幼児教育の振興に関する政策プログラムを策定することも必要である。

ウ 家庭や地域の教育力の向上

子どもを地域社会全体で育てる観点から、学校、家庭及び地域の連携の下に家庭や地域における教育力を総合的に高めることが必要である。

  • (ア)家庭教育への支援の充実

    家庭教育は、すべての教育の出発点であり、基本的倫理観や社会的なマナー、自制心、自立心等を育成する上で重要な役割を果たすものである。

    育児不安や児童虐待の背景として、近年の都市化、核家族化、少子化、地域における地縁的なつながりの希薄化等に伴う家庭の教育力の低下が指摘されていることを踏まえ、公民館等の社会教育施設を始め、乳幼児健診や就学時健診等の多くの親が集まるあらゆる機会を活用し、子どもの発達段階に応じた家庭教育に関する学習機会や情報の提供を行うことが必要である。

    また、子育て経験者等の「子育てサポーター」や子育ての当事者である親等により構成される子育て支援ネットワークの運営を行う人材の養成・配置等による、子育て中の親が家庭教育に関して気軽に相談できる体制の整備や子育てサークル活動への支援等、地域において子育てを支援するネットワークの形成を図ることが必要である。

  • (イ)地域の教育力の向上

    子どもが、自分で課題を見つけ、自ら学び主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する力や、他人を思いやる心や感動する心等の豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力を備えた生きる力を、学校、家庭及び地域が相互に連携しつつ社会全体ではぐくんでいくことが必要である。 このため、地域住民や関係機関等の協力によって、森林等の豊かな自然環境等の地域の教育資源を活用した子どもの多様な体験活動の機会の充実、世代間交流の推進及び学校施設の地域開放、広域スポーツセンターの整備、スポーツ指導者の育成等子どもたちの多様なスポーツニーズに応える地域のスポーツ環境の整備を図ること等により、地域の教育力を向上させることが必要である。

    また、地域における子育てに関連した様々な活動に学校の教職員が自主的に参加するよう働きかけることも望ましい。

エ 子どもを取り巻く有害環境対策の推進

街中の一般書店やコンビニエンスストア等で、性や暴力等に関する過激な情報を内容とする雑誌、ビデオ、コンピュータ・ソフト等が販売されていることに加え、テレビ、インターネット等のメディア上の性、暴力等の有害情報については、子どもに対する悪影響が懸念される状況であることから、関係機関・団体やPTA、ボランティア等の地域住民と連携・協力をして、関係業界に対する自主的措置を働きかけることが必要である。

(4)子育てを支援する生活環境の整備
ア 良質な住宅の確保

子育てを担う若い世代を中心に、広くゆとりある住宅を確保することができるよう、良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を支援するなどの取組を推進することが必要である。

また、公共賃貸住宅においては、子育て期にある多子世帯等がゆとりある住宅に入居できるよう、優先入居の制度の活用を図ることが望ましい。

さらに、市町村と連携しながら、持家又は借家を含め、広くゆとりある住宅の確保に資する情報提供等を進めることが望ましい。

イ 良好な居住環境の確保

公共賃貸住宅の整備や市街地再開発事業において、地域の実情等を踏まえつつ、保育所等の子育て支援施設を一体的に整備することが必要である。

また、特に大都市地域において、職住近接型の市街地住宅の供給と良好な住宅市街地の総合的な整備などにより、利便性の高い都心等での居住を希望する子育て世帯のニーズへの対応を図ることが望ましい。

さらに、室内空気環境の安全性を確保する観点から、シックハウス対策を推進することが必要である。

ウ 安全な道路交通環境の整備

子ども、子ども連れの親等が安全・安心に通行することができる道路交通環境を整備するため、次の取組を行うことが必要である。

  • (ア)高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律に基づき、幅の広い歩道、歩行者感応信号機等のバリアフリー対応型信号機の整備等を推進
  • (イ)死傷事故発生割合が高い「あんしん歩行エリア」において、都道府県公安委員会による信号機、光ビーコン等、道路管理者による歩道、ハンプ、クランク等の整備を重点的に実施し、生活道路における通過車両の進入や速度の抑制、幹線道路における交通の流れの円滑化等を推進
  • (ウ)自動車と歩行者の通行を時間的に分離する歩車分離式信号の運用等を推進
エ 安心して外出できる環境の整備
  • (ア)公共施設、公共交通機関、建築物等のバリアフリー化

    妊産婦、乳幼児連れの者等すべての人が安心して外出できるよう、道路、公園、公共交通機関、公的建築物等において、段差の解消等のバリアフリー化を推進することが必要である。

  • (イ)子育て世帯にやさしいトイレ等の整備

    公共施設等において、子どもサイズの便器・手洗い器、ベビーベッド、ベビーチェア、ゆったりした化粧室、授乳室の設置などの子育て世帯が安心して利用できるトイレの整備や商店街の空き店舗等を活用した託児施設等の場の整備を推進することが必要である。

  • (ウ)子育て世帯への情報提供

    各種のバリアフリー施設の整備状況等、子育て世帯へのバリアフリー情報の提供を推進することが望ましい。

オ 安全・安心まちづくりの推進等

子どもが犯罪等の被害に遭わないようなまちづくりを進めるため、道路、公園等の公共施設や住居の構造、設備、配置等について、次の犯罪等の防止に配慮した環境設計を行うことが必要である。

  • (ア)通学路や公園等における防犯灯、緊急通報装置等の防犯設備の整備の推進
  • (イ)道路、公園、駐車・駐輪場及び公衆便所並びに共同住宅の構造・設備の改善、防犯設備の整備の推進及びこれらの必要性に関する広報啓発活動の実施

また、侵入による犯罪の防止を図るため、関係機関・団体と連携して、防犯性能の高いドア、窓、シャッター等の建物部品や優良防犯機器の普及促進を図ることが必要である。

(5)職業生活と家庭生活との両立の推進
ア 多様な働き方の実現及び男性を含めた働き方の見直し等

男性を含めたすべての人が、仕事時間と生活時間のバランスがとれる多様な働き方を選択できるようにするとともに、「働き方の見直し」を進めることが必要である。また、職場優先の意識や固定的な性別役割分担意識等の働きやすい環境を阻害する職場における慣行その他の諸要因を解消することが必要である。このため、労働者、事業主、地域住民等の意識改革を推進するための広報・啓発、研修、情報提供等について、国、市町村、関係団体等と連携を図りながら、積極的に推進することが必要である。

イ 仕事と子育ての両立の推進

国、市町村、関係団体等と連携を図りながら、労働者、事業主、地域住民等を対象としたセミナー、会議の開催等により、仕事と子育ての両立支援のための体制の整備、関連法制度等の広報・啓発、情報提供等を積極的に推進することが必要である。

(6)子ども等の安全の確保
ア 子どもの交通安全を確保するための活動の推進

子どもを交通事故から守るため、市町村、保育所、学校、児童館、関係民間団体等との連携・協力体制の強化を図り、総合的な交通事故防止対策を推進することが必要である。

  • (ア)交通安全教育の推進

    子ども及び子育てを行う親等を対象とした参加・体験・実践型の交通安全教育を交通安全教育指針に基づき段階的かつ体系的に行うことが必要である。

    また、地域の実情に即した交通安全教育を推進するため、交通安全教育に当たる職員の指導力の向上及び地域における民間の指導者の育成を図るとともに、地域における交通事故を様々な角度から総合的・科学的に調査・分析し、事故の発生要因等に応じた効果的な事故防止対策を策定することが必要である。

  • (イ)チャイルドシートの正しい使用の徹底

    チャイルドシートの正しい使用の徹底を図るため、チャイルドシートの使用効果及び正しい使用方法について普及啓発活動を積極的に展開するとともに、正しい使用を指導する指導員を養成することにより、幼児の保護者等に対する指導・助言、情報提供等の充実を図るほか、チャイルドシートの再利用活動を積極的に実施・拡充することにより、チャイルドシートを利用しやすい環境づくりを進めることが必要である。

イ 子どもを犯罪等の被害から守るための活動の推進

子どもを犯罪等の被害から守るため、次の施策を講ずることが必要である。

  • (ア)住民の自主防犯行動を促進するため、犯罪等に関する情報の提供を推進
  • (イ)子どもを犯罪等の被害から守るため、関係機関・団体との情報交換を実施
  • (ウ)学校付近や通学路等においてPTA等の学校関係者や防犯ボランティア、少年警察ボランティア等の関係機関・団体と連携したパトロール活動を推進
  • (エ)子どもが犯罪の被害に遭わないようにするための防犯講習の実施
  • (オ)子どもが犯罪等に遭ったときの緊急避難場所である「子ども110番の家」等の防犯ボランティア活動の支援
ウ 被害に遭った子どもの保護の推進

犯罪、いじめ、児童虐待等により被害を受けた少年の精神的ダメージを軽減し、立ち直りを支援するため、子どもに対するカウンセリング、保護者に対する助言等学校等の関係機関と連携したきめ細かな支援を実施することが必要である。

(7)要保護児童への対応などきめ細かな取組の推進
ア 児童虐待防止対策の充実

虐待の背景は多岐にわたることから、児童虐待を防止し、すべての児童の健全な心身の成長、ひいては社会的自立を促していくためには、発生予防から早期発見・早期対応、保護・支援・アフターケアに至るまでの切れ目のない総合的な支援を講ずるとともに、福祉関係者のみならず、医療、保健、教育、警察等の地域における関係機関の協力体制の構築が不可欠である。

児童虐待の防止は、その予防対策から虐待を受けた子どもの保護、そして、自立に至るまでの支援、更には親への指導等多様な機関が長期間にわたり支援していくことが必要である。このため、その中心である児童相談所が、重篤なケース等について支援の過程を管理することを含めて十分な関わりを持つようにするとともに、市町村における虐待防止ネットワークが有効に機能するための支援を行うなど、市町村との協力関係の確保に努めることが必要である。

また、専門性の向上を図るための研修等について、関係機関及び市町村との連携の下に推進することが必要である。

イ 母子家庭等の自立支援の推進

母子及び寡婦福祉法や母子家庭の母の就業の支援に関する特別措置法の規定を踏まえ、母子家庭及び寡婦自立促進計画の策定等により、母子家庭等就業・自立支援センター事業等の母子家庭等施策を総合的・計画的に進めるとともに、市町村が実施する就業支援や生活支援が円滑に進むよう、市町村における母子家庭及び寡婦自立促進計画の策定状況や各種施策の取組状況等についての情報提供を行うなど、広域的な観点から市町村に対する支援を行うことが必要である。

また、母子家庭の母の就業を促進するため、民間事業者に対する協力の要請や母子福祉団体等の受注機会の増大への配慮等、必要な施策を講ずるように努めることも重要である。

ウ 障害児施策の充実

市町村における保健、医療、福祉、教育等の各種施策が体系的かつ円滑に実施されるよう、専門的・広域的な観点からの支援を行うとともに、育成医療の給付、障害に応じた専門医療機関の確保等を通じ、適切な医療を提供することが必要であるほか、教育支援体制の整備を図る等の総合的な取組を進めることが必要である。

また、盲学校、ろう聾学校及び養護学校については、特殊教育教諭免許状保有率の向上を図る等専門性の向上に努めるとともに、在籍する児童生徒等への教育や指導に加えて、小学校、中学校等の教員の資質向上策への支援・協力、地域の保護者等への相談支援や小学校、中学校等における障害のある児童生徒等への教育的支援を行うことが必要である。

五 一般事業主行動計画の策定に関する基本的な事項

1 一般事業主行動計画の策定に当たっての基本的な視点

(1)労働者の仕事と子育ての両立の推進という視点

子育てをする労働者が子育てに伴う喜びを実感しつつ、仕事と子育ての両立を図ることができるようにするという観点から、労働者のニーズを踏まえた次世代育成支援対策を実施することが必要であり、特に、子育ては男女が協力して行うべきものとの視点に立った取組が重要である。

(2)企業全体で取り組むという視点

企業による次世代育成支援対策は、業務内容や業務体制の見直し等をも必要とするものであることから、企業全体での理解の下に取組を進めることが必要である。このため、経営者自らが、企業全体で次世代育成支援対策を積極的に実施するという基本的な考え方を明確にし、主導的に取り組んでいくことが必要である。

(3)企業の実情を踏まえた取組の推進という視点

子育てを行う労働者の多少、企業の業種又は構成割合の高い労働者の職種、雇用形態等の違い等により、仕事と子育ての両立支援策への具体的なニーズは企業によって様々であることが想定されることから、関係法令を遵守した上で、企業がその実情を踏まえ、効果的な取組を自主的に決定し進めていくことにより、社会全体の取組を進めることが必要である。

(4)取組の効果という視点

次世代育成支援対策を推進することは、将来的な労働力の再生産に寄与し、我が国の経済社会の持続的な発展や企業の競争力の向上に資するものであることを踏まえつつ、また、個々の企業にとっても、当該企業のイメージ・アップや優秀な人材の確保、定着等の具体的なメリットが期待できることを理解し、主体的に取り組むことが必要である。

(5)社会全体による支援の視点

次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、国及び地方公共団体はもとより、企業や地域社会を含めた社会全体で協力して取り組むべき課題であることから、様々な担い手の協働の下に対策を進めていくという視点が必要である。

(6)地域における子育ての支援の視点

各企業に雇用される労働者は、同時に地域社会の構成員であり、その地域における子育て支援の取組に積極的に参加することが期待されていることや、地域において、子育てしやすい環境づくりを進める中で各企業にも期待されている役割を踏まえた取組を推進することが必要である。

2 一般事業主行動計画の計画期間

一般事業主行動計画は、経済社会環境の変化や労働者のニーズ等を踏まえて策定される必要があり、計画期間内において、一定の目標が達成されることが望ましい。したがって、計画期間については、各企業の実情に応じて、次世代育成支援対策を効果的かつ適切に実施することができる期間とすることが必要であり、平成17年度から平成26年度の10年間をおおむね2年間から5年間までの範囲に区切り、計画を策定することが望ましい。

3 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標

一般事業主行動計画においては、各企業の実情を踏まえつつ、より一層労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備その他の次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標を定める必要がある。 目標については、育児休業の男女別取得率等の制度の利用状況に関するもの、仕事と子育ての両立が図られるようにするための制度の導入に関するもの等の幅広い分野から企業の実情に応じた目標を設定すべきものであるが、可能な限り定量的な目標とする等、その達成状況を客観的に判断できるものとすることが望ましい。

また、各企業における労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするための雇用環境の整備に関する取組の状況や課題を把握し、各企業の実情に応じ、必要な対策を実施していくことが重要であるが、この際、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長が定めた「両立指標に関する指針」を活用することも効果的であるとともに、「両立指標に関する指針」による評価の結果を目標として定めることも考えられる。

4 その他基本的事項

(1)推進体制の整備

一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施を実効あるものとするため、まず、管理職や人事労務管理担当者に対し、その趣旨を徹底することが必要であるとともに、子育てを行う労働者を含めたすべての関係労働者の理解を得ながら取り組んでいくことが重要である。このため、各企業における次世代育成支援対策の推進体制の整備を図ることが必要であり、その方策として次のような措置を講ずることが望ましい。

  • ア 次世代育成支援対策を効果的に推進するため、人事労務担当者、労働者の代表等を構成員とした一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施のための社内委員会の設置等
  • イ 次世代育成支援対策に関する管理職や労働者に対する研修・講習、情報提供等の実施
  • ウ 仕事と子育ての両立等についての相談・情報提供を行う窓口の設置及び当該相談・情報提供等を適切に実施するための担当者の配置
(2)労働者の意見の反映のための措置

仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備に対する労働者のニーズは様々であり、必要な雇用環境の整備を効果的に実施するためには、こうした労働者のニーズも踏まえることが重要である。このため、労働者や労働組合等に対するアンケート調査や意見聴取等の方法により、次世代育成支援対策に関する労働者の意見の反映について、企業の実情に応じて工夫することが必要である。

(3)計画の周知

策定した一般事業主行動計画に定めた目標の達成に向けて、企業全体で取り組むため、計画を企業内に周知し、企業全体で取組を推進することが重要である。

このため、策定した一般事業主行動計画については、啓発資料の作成・配布、研修・講習の実施等により、労働者に対して周知を行うことが期待される。特に、次世代育成支援対策を企業全体で推進するという意識を浸透させるため、経営者の主導の下、管理職や人事労務管理担当者に対する周知を徹底することが期待される。

なお、一般事業主行動計画に基づき次世代育成支援対策を実施する場合、労働者の労働時間その他の労働条件の変更を伴うなど一定の場合には、就業規則、労働協約等に明記することが必要である。

(4)計画の実施状況の点検

一般事業主行動計画の推進に当たっては、計画の実施状況を把握・点検し、その結果を踏まえて、その後の対策の実施や計画の見直し等に反映させることが期待される。

(5)基準に適合する一般事業主の認定

法第13条の基準に適合する一般事業主の認定及び法第14条第1項の表示の制度を活用することにより、子育てしながら働きやすい雇用環境の整備に取り組んでいることを外部に広く周知することが容易となり、その結果、企業イメージの向上及び優秀な人材の確保、定着等を通じ、企業経営にメリットを生じさせることが期待できる。したがって、一般事業主行動計画を実施し、当該計画に定めた目標を達成した場合等に、認定を申請することを念頭に置きつつ、計画の策定やこれに基づく措置の実施を行うことが望ましい。また、当該認定を受けることを希望する場合には、法第13条の厚生労働省令で定める基準を踏まえた一般事業主行動計画を策定することが必要である。

六 一般事業主行動計画の内容に関する事項

五の一般事業主行動計画の策定に関する基本的な事項を踏まえ、計画期間、次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標並びに実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期を記載した一般事業主行動計画を策定する。

計画の策定に当たっては、次世代育成支援対策として重要なものと考えられる次のような事項を踏まえ、各企業の実情に応じて、必要な事項をその内容に盛り込むことが望ましい。

1 雇用環境の整備に関する事項

(1)子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活との両立を支援するための雇用環境の整備
ア 妊娠中及び出産後における配慮

母性保護及び母性健康管理を適切かつ有効に実施するため、妊娠中及び出産後の労働者に対して、制度を積極的に周知するとともに、情報の提供、相談体制の整備等を実施する。

イ 産前産後休業後における原職又は原職相当職への復帰

産前産後休業の取得をした労働者について、当該休業後に原職又は原職相当職に復帰させるため、業務内容や業務体制の見直し等を実施する。

ウ 子どもの出生時における父親の休暇の取得の促進

子育ての始まりの時期に親子の時間を大切にし、子どもを持つことに対する喜びを実感するとともに出産後の配偶者を支援するため、子どもが生まれて父親となる労働者について、例えば5日間程度の休暇を取得しやすい環境を整備する。具体的には、子どもが生まれる際に取得することができる休暇制度の創設や、子どもが生まれる際の年次有給休暇又は育児休業の取得促進を図る。

エ より利用しやすい育児休業制度の実施

より利用しやすい育児休業制度とするため、その雇用する労働者のニーズに配慮して、その期間、回数等について、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号。以下「育児・介護休業法」という。)に規定する育児休業制度を上回る措置を実施する。

オ 育児休業を取得しやすく、職場復帰しやすい環境の整備

育児休業を取得しやすく、また、育児休業後の就業が円滑に行われるような環境を整備し、育児休業の取得を希望する労働者について、その円滑な取得を促進するため、例えば、次に掲げる措置を実施する。

  • (ア)育児休業に関する定めの周知等

    男性も育児休業を取得できることや、労働者の育児休業中における待遇及び育児休業後における賃金、配置その他の労働条件に関する事項について、労働者に周知する。

  • (イ)育児休業期間中の代替要員の確保等

    育児休業を取得する期間について当該労働者の業務を円滑に処理することができるよう、当該育児休業期間について当該業務を処理するための労働者の確保、業務内容や業務体制の見直し等を実施する。

  • (ウ)育児休業をしている労働者の職業能力の開発及び向上等

    育児休業をしている労働者の希望に応じて、当該労働者の職業能力の開発及び向上等のための情報の提供、円滑な職場復帰のための講習、育児等に関する相談その他の援助を実施する。

  • (エ)育児休業後における原職又は原職相当職への復帰

    育児休業をした労働者について、当該育児休業後に原職又は原職相当職に復帰させるため、業務内容や業務体制の見直し等を実施する。

カ 短時間勤務制度等の実施

働き続けながら子育てを行う労働者が子育てのための時間を確保できるようにするため、小学校就学の始期に達するまでの子どもを育てる労働者のうち希望する者が利用できる制度として、次に掲げる措置のうち適切なものを実施する。

  • (ア)短時間勤務制度の実施
  • (イ)フレックスタイム制の実施
  • (ウ)始業又は終業の時刻の繰上げ又は繰下げの制度の実施
  • (エ)所定労働時間を超えて労働させない制度の実施
キ 事業所内託児施設の設置及び運営

小学校就学の始期に達するまでの子どもを育てる労働者が利用することができる事業所内託児施設の設置及び運営について、他の企業と共同で設置することも含め、検討を行い、実施する。

ク 子育てサービスの費用の援助の措置の実施

労働者からの委任を受けてベビーシッターを手配し、当該ベビーシッターに係る費用を負担するなど、小学校就学の始期に達するまでの子どもを育てる労働者が子育てのためのサービスを利用する際に要する費用の援助を行う。

ケ 子どもの看護のための休暇の措置の実施

小学校就学の始期に達するまでの子どもを育てる労働者の子どもが病気等の際に、その子どもの看護のために1年について5日以上の休暇を取得できる制度を導入する。

コ 勤務地、担当業務等の限定制度の実施

希望する労働者に対して、子育てをしやすくすることを目的として、勤務地、担当業務、労働時間等を限定する制度を講ずる。

サ その他子育てを行う労働者に配慮した措置の実施

アからコまでに掲げるもののほか、子育てを行う労働者の社宅への入居に関する配慮、子育てのために必要な費用の貸付けの実施、子どもの検診や予防接種のための休暇制度の実施、子どもの学校行事への参加のための休暇制度の導入その他の子育てをしながら働く労働者に配慮した措置を講ずる。

シ 諸制度の周知

育児休業、時間外労働の制限及び深夜業の制限の育児・介護休業法に基づく労働者の権利や、休業期間中の育児休業給付の支給等の経済的な支援措置等の関係法令に定める諸制度について、広報誌に記載する等、手法に創意工夫を凝らし労働者に対して積極的に周知する。

ス 育児等退職者についての再雇用特別措置等の実施

出産や子育てのために退職し、退職の際、将来、再就職を希望する旨を申し出た者を優先的に採用する再雇用特別措置や母子家庭の母の就業促進のための措置を講ずる。

(2)働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備
ア 所定外労働の削減

所定外労働は、本来、例外的な場合にのみ行われるものであるという認識を深め、「ノー残業デー」や「ノー残業ウィーク」の導入・拡充、フレックスタイム制や変形労働時間制の活用、時間外労働協定における延長時間の短縮等、所定外労働を削減するための方策を検討し、実施する。企業内に安易に残業するという意識がある場合には、それを改善するための意識啓発等の取組を行う。

イ 年次有給休暇の取得の促進

年次有給休暇の取得を促進するため、年次有給休暇に対する意識の改革を図り、計画的付与制度を活用するとともに、労働者の取得希望時期をあらかじめ聴取し、年間の取得計画を作成すること等職場における年次有給休暇の取得を容易にするための措置を講ずる。

ウ 多様就業型ワークシェアリングの実施

短時間勤務や隔日勤務を導入すること等多様な働き方の選択肢を拡大する多様就業型ワークシェアリングの導入に取り組む。

エ テレワークの導入

テレワーク(情報通信技術(IT)を利用した場所・時間にとらわれない働き方)については、仕事と子育ての両立のしやすい働き方である点に着目し、その導入の推進を図る。

オ 職場優先の意識や固定的な性別役割分担意識等の是正のための取組

職場優先の意識や固定的な性別役割分担意識等の働きやすい環境を阻害する職場における慣行その他の諸要因を積極的に解消するため、管理職を含めたその雇用する労働者すべてを対象として、情報提供、研修等による意識啓発を行う。

2 その他の次世代育成支援対策に関する事項

(1)子育てバリアフリー

多数の来訪者が利用する社屋等において、子どもを連れた人が安心して利用できるよう、託児室・授乳コーナーや乳幼児と一緒に安心して利用できるトイレの設置等の整備を行う。

また、商店街の空き店舗等を活用して、託児施設等各種の子育て支援サービスの場を提供する。

(2)子ども・子育てに関する地域貢献活動
ア 子ども・子育てに関する活動の支援

地域において、子どもの健全育成、疾患・障害を持つ子どもの支援、子育て家庭の支援等を行うNPOや地域団体等について、その活動への労働者の積極的な参加を支援する。

イ 子どもの体験活動等の支援

子どもの多様な体験活動等の機会の充実を図るため、職場見学を実施すること、子どもが参加する地域の行事・活動に企業内施設や社有地を提供すること、各種学習会等の講師、ボランティアリーダー等として社員を派遣すること、子どもの体験活動を行うNPO等に対する支援を行うこと等に取り組む。

ウ 子どもを交通事故から守る活動の実施や支援

子どもを交通事故から守るため、労働者を地域の交通安全活動に積極的に参加させる等、当該活動を支援するとともに、業務に使用する自動車の運転者に対する交通安全教育、チャイルドシートの貸出しによる再利用活動等、企業内における交通の安全に必要な措置を実施する。

エ 安全で安心して子どもを育てられる環境の整備

子どもを安全な環境で安心して育てることができるよう、地域住民等の自主的な防犯活動や少年非行防止、立ち直り支援のためのボランティア活動等への労働者の積極的な参加を支援する。

(3)企業内における「子ども参観日」の実施

保護者でもある労働者の子どもとふれあう機会を充実させ、心豊かな子どもをはぐくむため、子どもが保護者の働いているところを実際に見ることができる「子ども参観日」を実施する。

(4)企業内における学習機会の提供等による家庭の教育力の向上

保護者でもある労働者は、子どもとの交流の時間が確保しにくい状況にあるとともに、家庭教育に関する学習機会への参加が難しい状況にあるため、企業内において、家庭教育講座等を地域の教育委員会やNPO等と連携して開設する等の取組により、家庭教育への理解と参画の促進を図る。

(5)若年者の安定就労や自立した生活の促進

次代の社会を担う若年者の能力開発や適職選択による安定就労を推進するため、若年者に対するインターンシップ等の就業体験機会の提供、トライアル雇用等を通じた雇入れ又は職業訓練の推進を行う。

七 特定事業主行動計画の策定に関する基本的な事項

1 特定事業主行動計画の策定に当たっての基本的な視点

(1)職員の仕事と子育ての両立の推進という視点

子育てをする職員が子育てに伴う喜びを実感しつつ、仕事と子育ての両立を図ることができるようにするという観点から、職員のニーズを踏まえた次世代育成支援対策を実施することが必要であり、特に、子育ては男女が協力して行うべきものとの視点に立った取組が重要である。

(2)機関全体で取り組むという視点

特定事業主による次世代育成支援対策は、業務内容や業務体制の見直し等をも必要とするものであることから、それぞれの機関全体での理解の下に取組を進めることが必要である。このため、大臣や地方公共団体の長等の各機関の長を含め、機関全体で次世代育成支援対策を積極的に実施するという基本的な考え方を明確にし、主導的に取り組んでいくことが必要である。

(3)機関の実情を踏まえた取組の推進という視点

各機関においては、その機関の任務、所在する地域等により、勤務環境や子育てを取り巻く環境は異なることを踏まえつつ、その機関の実情に応じて効果的な次世代育成支援対策に取り組むことが必要である。

(4)取組の効果という視点

次世代育成支援対策を推進することは、将来的な労働力の再生産に寄与することを踏まえつつ、また、当該機関のイメージアップや優秀な人材の確保、定着等の具体的なメリットが期待できることを理解し、主体的に取り組むことが必要である。

(5)社会全体による支援の視点

次世代育成支援対策は、家庭を基本としつつも、社会全体で協力して取り組むべき課題であることから、様々な担い手の協働の下に対策を進めていくことが必要であり、特に、職員の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするための環境の整備が強く求められている中で、特定事業主においては、率先して、積極的な取組を推進することが必要である。

(6)地域における子育ての支援の視点

各機関に勤務する職員は、同時に地域社会の構成員であり、その地域における子育て支援の取組に積極的に参加することが期待されていることや、地域において、子育てしやすい環境づくりを進める中で各機関にも期待されている役割を踏まえた取組を推進することが必要である。

2 特定事業主行動計画の計画期間

特定事業主行動計画は、経済社会環境の変化や職員のニーズ等を踏まえて策定される必要があり、計画期間内において、一定の目標が達成されることが望ましい。したがって、計画期間については、各特定事業主の実情に応じて設定することができるものの、平成17年度から平成26年度の10年間のうち、おおむね5年間を1期とし、おおむね3年ごとに見直すことが望ましい。

3 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標

特定事業主行動計画においては、各特定事業主の実情を踏まえつつ、より一層職員の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な勤務環境の整備その他の次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標を定めることが必要である。

目標については、育児休業の男女別取得率等の制度の利用状況に関するもの、仕事と子育ての両立が図られるようにするための取組に関するもの等の幅広い分野から各機関の実情に応じた目標を設定すべきものであるが、可能な限り定量的な目標とする等、その達成状況を客観的に判断できるものとすることが望ましい。

4 特定事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に係る手続

(1)推進体制の整備

特定事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施を実効あるものとするため、まず、管理職や人事担当者に対し、その趣旨を徹底することが必要であるとともに、子育てを行う職員を含めたすべての職員の理解を得ながら取り組んでいくことが重要である。このため、各機関における次世代育成支援対策の推進体制の整備を図ることが必要であり、その方策として次のような措置を講ずることが必要である。

  • ア 次世代育成支援対策を効果的に推進するため、各部局における人事担当者等を構成員とした特定事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施のための委員会の設置等
  • イ 次世代育成支援対策に関する管理職や職員に対する研修・講習、情報提供等の実施
  • ウ 仕事と子育ての両立等についての相談・情報提供を行う窓口の設置及び当該相談・情報提供等を適切に実施するための担当者の配置
(2)職員の意見の反映のための措置

仕事と子育ての両立を図るための勤務環境の整備に対する職員のニーズは様々であり、必要な勤務環境の整備を効果的に実施するためには、こうした職員のニーズも踏まえることが重要である。このため、職員に対するアンケート調査や意見聴取等の方法により、次世代育成支援対策に関する職員の意見の反映について、機関の実情に応じて工夫することが必要である。

(3)計画の公表

法第19条第3項では、特定事業主は、特定事業主行動計画を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならないとされていることから、広報誌やホームページへの掲載等により適時かつ適切に公表することが必要である。

(4)計画の周知

策定した特定事業主行動計画に定めた目標の達成に向けて、機関全体で取り組むため、計画を機関内に周知し、機関全体で取組を推進することが重要である。

このため、策定した特定事業主行動計画については、啓発資料の作成・配布、研修・講習の実施等により、職員に対して周知を行うことが期待される。特に、次世代育成支援対策を機関全体で推進するという意識を浸透させるため、大臣や地方公共団体の長等の各機関の長等の主導の下、管理職や人事担当者に対する周知を徹底することが期待される。

(5)計画の実施状況の点検

特定事業主行動計画の推進に当たっては、計画の実施状況を一括して把握・点検できる体制を整えた上で、各年度において、把握等をした結果を踏まえて、その後の対策の実施や計画の見直し等に反映させることが必要である。

八 特定事業主行動計画の内容に関する事項

七の特定事業主行動計画の策定に関する基本的な事項を踏まえ、計画期間、次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標並びに実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期を記載した特定事業主行動計画を策定する。

計画の策定に当たっては、次世代育成支援対策として重要なものと考えられる次のような事項を踏まえ、各特定事業主の実情に応じて、必要な事項をその内容に盛り込むことが望ましい。

1 勤務環境の整備に関する事項

(1)妊娠中及び出産後における配慮

母性保護及び母性健康管理を適切かつ有効に実施するため、妊娠中及び出産後の職員に対して、次の制度等について周知する。

  • ア 危険有害業務の就業制限
  • イ 深夜勤務及び時間外勤務の制限
  • ウ 健康診査及び保健指導のために勤務しないことの承認
  • エ 業務軽減
  • オ 通勤緩和

また、あわせて、出産費用の給付等の経済的な支援措置についても、職員に対して周知する。

(2)子どもの出生時における父親の休暇の取得の促進

子育ての始まりの時期に親子の時間を大切にし、子どもを持つことに対する喜びを実感するとともに出産後の配偶者を支援するため、子どもが生まれて父親となる職員について、配偶者が出産するときの特別休暇制度について周知するとともに、例えば5日間程度の年次休暇等の取得を促進する。

また、このような休暇を取得することについて、職場における理解が得られるための環境づくりを行う。

(3)育児休業等を取得しやすい環境の整備等

育児休業や部分休業の取得を希望する職員について、その円滑な取得の促進等を図るため、次に掲げる措置を実施する。

  • ア 育児休業及び部分休業制度等の周知

    男性も育児休業を取得できることや、育児休業等の制度の趣旨及び内容や休業期間中の育児休業手当金の支給等の経済的な支援措置について、職員に対して周知する。

  • イ 育児休業等経験者に関する情報提供

    育児休業及び部分休業を実際に取得した職員の体験談をまとめた冊子の配布等を行うことにより、育児休業等を取得することのメリットを周知するとともに、育児休業等の取得を希望する職員の不安の軽減を図る。

  • ウ 育児休業及び部分休業を取得しやすい雰囲気の醸成

    育児休業及び部分休業に対する職場の意識改革を進め、育児休業等を取得しやすい雰囲気を醸成する。

  • エ 育児休業を取得した職員の円滑な職場復帰の支援

    育児休業を取得している職員が円滑に職場に復帰できるよう、当該機関等が発刊している広報誌等の送付を行うとともに、職場復帰時に研修その他の必要な支援を行う。

  • オ 育児休業に伴う任期付採用及び臨時的任用制度の活用

    職員から育児休業の請求があった場合に、部内の人員配置等によって当該職員の業務を処理することが難しいときは、任期付採用及び臨時的任用制度の活用を図る。

  • カ 公共的施設における雇入れの促進等

    母子及び寡婦福祉法の規定に基づき、母子家庭の母等の公共的施設における雇入れの促進等を図る。

(4)庁内託児施設の設置

小学校就学の始期に達するまでの子どもを育てる職員が利用することができる庁内託児施設の設置について検討を行った上で、適切な対応を図る。

(5)超過勤務の縮減

超過勤務は、本来、公務のための臨時又は緊急の必要がある場合に行われる勤務であるという認識を深め、一層の縮減に向けた取組を進めていく必要があり、次に掲げる措置を実施する。

  • ア 小学校就学の始期に達するまでの子どものいる職員の深夜勤務及び超過勤務の制限の制度の周知

    小学校就学の始期に達するまでの子どもを育てる職員に対して、職業生活と家庭生活の両立を支援するための深夜勤務及び超過勤務の制限の制度について周知する。

  • イ 一斉定時退庁日等の実施

    国においては、既に「国家公務員の労働時間短縮対策について」(平成4年人事管理運営協議会決定)に基づき、全省庁一斉定時退庁日が実施されているところであるが、国又は地方公共団体を問わず、各機関の実情に応じて、独自に定時退庁日を設定する等の更なる取組を行う。

  • ウ 事務の簡素合理化の推進

    事務の簡素合理化について、業務量そのものの見直し、OA化の計画的な推進による事務の効率化、外部委託による事務の簡素化、事務処理体制の見直しによる適正な人員の配置及び年間を通じた業務量の平準化による更なる取組を推進する。

  • エ 超過勤務の縮減のための意識啓発等

    超過勤務の縮減のための取組の重要性について、管理職を始めとする職員全体で更に認識を深めるとともに、安易に超過勤務が行われることのないよう意識啓発等の取組を行う。

(6)休暇の取得の促進

休暇の取得を促進するため、職員の休暇に対する意識の改革を図るとともに、職場における休暇の取得を容易にするため、次に掲げる措置を実施する。

  • ア 年次休暇の取得の促進

    計画的な年次休暇の取得促進を図るため、おおむね四半期毎の年次休暇の計画表の作成及び職場の業務予定の職員への早期周知を図る等、年次休暇を取りやすい雰囲気の醸成や環境整備を行う。

    また、人事担当部局においては、職員の年次休暇の取得状況を定期的に把握し、取得率が低い部署については、その管理職等からのヒアリングや指導を行う等の必要な取組を行う。

  • イ 連続休暇等の取得の促進

    ゴールデンウィーク期間、夏季(7月〜9月)等における連続休暇、職員やその家族の誕生日等記念日における年次休暇、学校行事への参加等のための年次休暇等の取得の促進を図る。

  • ウ 子どもの看護を行う等のための特別休暇の取得の促進

    子どもの看護を行う等のための特別休暇について、職員に周知を図るとともに、当該特別休暇の取得を希望する職員が、円滑に取得できる環境を整備する。

(7)転勤についての配慮

官署を異にする異動を命ずる場合において、それにより子どもの養育を行うことが困難となる職員がいるときは、その状況に配慮する。

(8)宿舎の貸与における配慮

子育てをしている職員に対して、仕事と子育ての両立にも配慮した宿舎の貸与に努める。

(9)職場優先の環境や固定的な性別役割分担意識等の是正のための取組

職場優先の環境や固定的な性別役割分担意識等の働きやすい環境を阻害する職場における慣行その他の諸要因を解消するため、管理職を含めた職員全員を対象として、情報提供、研修等による意識啓発を行う。

2 その他の次世代育成支援対策に関する事項

(1)子育てバリアフリー

外部からの来庁者の多い庁舎において、子どもを連れた人が安心して来庁できるよう、乳幼児と一緒に安心して利用できるトイレやベビーベッドの設置等を適切に行う。

(2)子ども・子育てに関する地域貢献活動
ア 子ども・子育てに関する活動の支援

地域において、子どもの健全育成、疾患・障害を持つ子どもの支援、子育て家庭の支援等を行うNPOや地域団体等について、その活動への職員の積極的な参加を支援する。

イ 子どもの体験活動等の支援

子どもの多様な体験活動等の機会の充実を図るため、職場見学を実施すること、子どもが参加する地域の行事・活動に庁舎内施設やその敷地を提供すること、各種学習会等の講師、ボランティアリーダー等として職員の積極的な参加を支援すること等に取り組む。

ウ 子どもを交通事故から守る活動の実施や支援

子どもを交通事故から守るため、地域の交通安全活動への職員の積極的な参加を支援するとともに、公務に関し自動車の運転を行う者に対する交通安全教育等の交通安全に必要な措置を実施する。

エ 安全で安心して子どもを育てられる環境の整備

子どもを安全な環境で安心して育てることができるよう、地域住民等の自主的な防犯活動や少年非行防止、立ち直り支援の活動等への職員の積極的な参加を支援する。

(3)子どもとふれあう機会の充実

保護者でもある職員の子どもとふれあう機会を充実させ、心豊かな子どもをはぐくむため、子どもが保護者の働いているところを実際に見ることができる「子ども参観日」を実施する。

また、各機関におけるレクリエーション活動の実施に当たっては、当該職員のみだけではなく、子どもを含めた家族全員が参加できるように配慮する。

(4)学習機会の提供等による家庭の教育力の向上

保護者でもある職員は、子どもとの交流の時間が確保しにくい状況にあるとともに、家庭教育に関する学習機会への参加が難しい状況にあるため、各機関内において、家庭教育講座等を開設する等の取組により、家庭教育への理解と参画の促進を図る。


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