○平成20年4月1日から中学1年生・高校3年生に相当する年齢の方を対象に麻しん(はしか)の予防接種が始まりました。5年間実施されます。
□ 制度の紹介
一般に子どもが多くかかる病気として知られている麻しん(はしか)ですが、昨年(平成19年)、10代及び20代の年齢層を中心とした流行がありました。今年(平成20年)も同年代を中心とした流行が始まっています。麻しんの発症を確実に防ぐためには、2回の予防接種が必要とされていますが、流行の中心となった世代の方々は幼少期に1回しか予防接種の接種機会がありませんでした。受けそびれていた人も多くいます。今後、麻しんの発生と流行を防ぎ、麻しんにかかる方の数を限りなく抑えるため、中学1年生・高校3年生に相当する年齢の方を対象に法律に基づいた予防接種を行うものです。
参考情報 |
(1)政府広報オンライン(お役立ち記事) (2)政府インターネットテレビ |
□ 昨年・今年の流行の背景
平成19年に10代及び20代の年齢層を中心として麻しんが流行した主な原因は、当該年齢層のうち、麻しんの予防接種を1回も受けていなかった、あるいは1回は受けたものの免疫がついていなかった、あるいは1回は受けたけれども、年数と共に免疫が下がってきてしまった方が一定程度いたからと考えられます。
参考情報:2008年以降の患者の発症数
麻しん患者の発症者数については、感染症発生動向調査事業(国立感染症研究所感染症情報センター)により集計しておりますが、時間の進行により変化するため、逐次最新情報を改訂している下記項目をご参照ください。
【国立感染症研究所 感染症情報センター 麻しん(はしか)measles】
□ 予防接種の必要性と有効性
麻しん(はしか)の発症はワクチンを接種することで予防できます。ワクチンを接種した人の95%以上は免疫を獲得するといわれています。今年4月から新たに接種の対象となっている方は、幼少時の予防接種の制度により、1回の予防接種を受ける機会がありましたが、受けていなかった方がいます。1回は受けたけれども免疫を獲得できなかった方がわずかながらいます。また、接種してからの年数の経過と共に免疫の力が落ちてくることがあるので、強固な免疫を獲得するためには2回の予防接種が必要と考えられています。
参考情報 |
(1)麻しんに関するQ&A |
□ 制度の実施期間
平成20年度から平成24年度までの5年間
□ 接種の対象者
各年度において、その年度内に新しく13歳、18歳となる人です、就業形態(就学・就職・その他等)は関係ありません。それぞれの年度における対象者の詳細は、下記の表のとおりです。
麻しん(はしか)は例年春期から夏期にかけて発生報告が増加する感染症です。新たに対象となった人は少しでも早く免疫を獲得するため、できるだけ4月から6月の間に接種を受けるようにしてください。
接種の対象である期間は1年間のみです。年度が替わると、対象となる人は下記の表のとおり異なりますので、対象期間内に確実に接種を済ませるようにしてください。
実施年次 | 対象者の生年月日 |
平成20年度(平成20年4月1日〜平成21年3月31日) | 平成7年4月2日〜平成8年4月1日 |
平成21年度(平成21年4月1日〜平成22年3月31日) | 平成8年4月2日〜平成9年4月1日 |
平成22年度(平成22年4月1日〜平成23年3月31日) | 平成9年4月2日〜平成10年4月1日 |
平成23年度(平成23年4月1日〜平成24年3月31日) | 平成10年4月2日〜平成11年4月1日 |
平成24年度(平成24年4月1日〜平成25年3月31日) | 平成11年4月2日〜平成12年4月1日 |
実施年次 | 対象者の生年月日 |
平成20年度(平成20年4月1日〜平成21年3月31日) | 平成2年4月2日〜平成3年4月1日 |
平成21年度(平成21年4月1日〜平成22年3月31日) | 平成3年4月2日〜平成4年4月1日 |
平成22年度(平成22年4月1日〜平成23年3月31日) | 平成4年4月2日〜平成5年4月1日 |
平成23年度(平成23年4月1日〜平成24年3月31日) | 平成5年4月2日〜平成6年4月1日 |
平成24年度(平成24年4月1日〜平成25年3月31日) | 平成6年4月2日〜平成7年4月1日 |
□ 接種できる期間
各年度において、初日(4月1日)から末日(翌年の3月31日)までです。実際に接種する期日の詳細については、居住する(原則として住民登録のしてある)市区町村にお問い合わせください。
□ 予防接種の実施機関
居住する市区町村により実施します。
□ 接種する場所
市区町村の指定する医療機関等にて行います。市区町村より送付されてくる通知内容を確認してください。
□ 接種に係る費用
居住する市区町村により異なりますが、全額または一部の接種費用が補助されます。詳しくは居住する市区町村にお問い合わせください。
□ 接種に関する注意点
接種に当たっては、当日の体調や元々の体質又は既往歴をよく考慮して決めてください。接種の当日に明らかな発熱(37.5℃以上)がある方、重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方、同じような予防接種で重いアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしたことがある方、明らかに免疫機能に異常があったり、免疫を抑制する治療を受けている方、等については予防接種ができません。女性の方については、妊娠していること(その可能性が高い場合も含む)が明らかな場合についても予防接種を受けることができません。
麻しん対策関連情報
(1)感染症情報
(2)国立感染症研究所 感染症情報センター 麻しん(はしか)measles
(3)学校における麻しん(はしか)対策(文部科学省ホームページ)
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