事務連絡 平成23年1月24日 各 都道府県 政令市 特別区 衛生主管部(局)感染症担当課 御中 厚生労働省健康局 結核感染症課 高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)が疑われる事例の発生について (情報提供) 今般、農林水産省より、別添のとおり宮崎県児湯郡新富町の養鶏場において高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)が疑われる事例が発生した旨の発表がありましたので、取り急ぎ情報提供します。 なお、引き続き、鳥インフルエンザの人への感染防止に適切な対応がとられるよう、「国内の鳥類における鳥インフルエンザ(H5N1)発生時の調査等について」(平成18年12月27日健感発第1227003号)に基づいた対応をお願いします。 プレスリリース 平成23年1月24日 農林水産省 宮崎県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認(2例目)について ・昨日、宮崎県より、第1例目から約8.5km離れた採卵鶏農場において、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜を確認しました。 ・家きん卵、家きん肉を食べることにより、鳥インフルエンザウイルスが人に感染することは世界的にも報告されていません。 ・現場での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれもあること、農家の方のプライバシーを侵害しかねないことから、厳に慎むよう御協力をお願いいたします。 1. 概要 昨日、宮崎県より、第1例目から約8.5km離れた採卵鶏農場において、約20羽の死亡が確認され、簡易検査の結果、6羽中5羽でA型インフルエンザ陽性が確認された旨連絡がありました。 宮崎県において、遺伝子検査(PCR検査)を実施したところ、昨晩、H5亜型であることを確認しました。 死亡時の状況もあわせて考慮し、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜と判定しました。 2. 農場の概要 所在地:宮崎県児湯郡新富町 飼養状況:採卵鶏 約66,000羽(養鶏団地全体としては、採卵鶏 約41万羽) 3. 今後の対応 (1) 農林水産省では、昨日午後3時前に農林水産省高病原性鳥インフルエンザ防疫対策本部を持回りで開催し、以下の事項を決定していたところです。 1. 第1例目の現地調査を行っている家きん疾病小委員会の疫学調査チームに第2例目についても調査してもらい、感染状況・感染経路等を把握してもらう。 その結果を踏まえて、今後の対応方針を検討する。 2. 松木政務官を再度宮崎県に派遣し、県との連携を強化する。 3. 防衛省、警察庁、国土交通省等関係府省と連携を強化する。 4. 第2例目の遺伝子検査結果が陽性となった場合には、殺処分、焼埋却等を迅速に行う。 このため、農林水産省の緊急支援チーム等の派遣人数を増員する。 (2) 更に、再度、農林水産省高病原性鳥インフルエンザ対策本部を開催し、遺伝子検査の結果、疫学調査チームの報告(別添)、持回りで開催した家きん疾病小委員会の議論も踏まえて、 1. 第2例目については、当該農場だけでなく団地全体(計41万羽)を疑似患畜とし、殺処分・焼埋却・移動制限区域の設定等の防疫措置を迅速に行うこと。 2. 周辺農場の感染状況の確認を迅速に行うこと を決定しました。 4. その他 (1) 2例目農場は、1例目の確認を受け設定した移動制限区域内に所在しており、昨日から飼養家きん等の移動はありません。 家きん卵、家きん肉を食べることにより、鳥インフルエンザウイルスが人に感染することは世界的にも報告されていません。 (2) 現場での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれもあること、農家の方のプライバシーを侵害しかねないことから、厳に慎むよう御協力をお願いいたします。 (3) 今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、生産者等の関係者や消費者が根拠のない噂などにより混乱することがないよう、御協力お願いします。 <添付資料> ・(別添)発生農場に係る疫学調査チームの調査結果概要 ・(参考)宮崎県の高病原性鳥インフルエンザの発生状況 お問い合わせ先 消費・安全局動物衛生課 担当者:伏見、山野 代表:03-3502-8111(内線4581) ダイヤルイン:03-3502-5994 FAX:03-3502-3385 当資料のホームページ掲載URL http://www.maff.go.jp/j/press/ 発生農場に係る疫学調査チームの調査結果概要 (平成23年1月23日) 本日実施した現地調査の結果、以下のことを確認した。 第1例目について @ 死亡鶏は農場の入口に近い鶏舎で発見され、人及び物の出入りが多い場所であった。 A 従業員に最近の海外の渡航歴はなく、また、野鳥の飛来地を訪れたこともなかった。 B 鶏舎ごとに踏み込み消毒槽を設置しており(消毒液は毎日交換)、鶏舎内と鶏舎外の2足の長靴を区分して使用していた。 C 鶏への飲用水は、山のわき水を利用(未消毒)。 D 防鳥ネットは比較的しっかり張られていたが、数カ所隙間・穴を確認。 従業員によると、野鳥を鶏舎内で見たことはないが、ねずみは鶏舎内で確認されており、対策として鶏舎内で猫を飼養。 E 発生農場の周辺について 農場は国道沿いの平地で、周囲は、雑木林、牧草地とらっきょう畑。 従業員によると、周辺でカラス、ハト、スズメについては、良く見かけたが、カモ類は見かけなかった。 第2例目について @ 鶏舎への出入りは、靴の履き換え・作業着の交換はしておらず、靴底消毒のみ。 A 死亡鶏の収集は、1例目の発生農場の死亡鶏も扱っている業者。 B 死亡鶏は、各農場が所有する車輌により団地入口の各農場共有の死亡鶏置き場まで搬出するため、搬出車両及び従業員の動線は交差。 C 消毒薬等の資材置き場である倉庫は、各農場で共有。