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医薬安全局から次のような情報が提供されましたので提供いたします。
＜ダイナボット社からの医療機関宛情報＞
１９９８年７月２９日
先生各位ダイナボット株式会社医薬品事業部
開発本部長 藤原 芳廣
炎暑の候、先生におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今般、アボットラボラトリーはＨＩＶプロデアーゼ阻害剤ノービア（リトナビル）カプセル剤製造で困難に直面しております。カプセルの溶出に悪影響を及ぼすノービアの結晶が産生されるという望ましくない事態に遭遇致しました。
この事態は現在流通しているノーピアカプセルには全く関係が有りません。処方どおり使用される限り、市場に流通している製品は安全で、有効であります。
日本での後天性免疫不全症候群の発症は比較的限られております。私共はこれらの患者さんに薬剤の供給が途切れないようあらゆる努力をする所存です。日本での本剤の在庫は現在投薬中の患者さんに９月末まで投薬することが可能です。また、ノ−ビアカプセルの追加供給はアボットがカプセル製造を再開するまでの間世界中から確保するようにしております。
さらに将来に対する念の為の処置として、私共はノーピアの別の製剤を申請すべく厚生省と相談しています。不測の事態に備え、速やかな審査を依頼しております。
私共はこの事態を極めて遺憾に思っており、問題点を解決し、ノービアの投与を受けている患者さんが治療を中断することなく続けられるようあらゆる努力をすることを約束します。
本件に関するご質問等は全て弊社ノービア担当者がお答えさせて頂きます。フリーダイアル０１２０‐０４‐８２６１まで電話して下さい。皆様方の多大な御協力を重ねてお願い申し上げます。
本件に関し、今後ともあらゆる努力を続けてゆく所存ですので、なお一層のご指導、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。
敬具
（詳細情報）アボット社のホームページ（英語版）
厚生省では、患者さんに対する適切な医療の提供が図られるよう、当面カプセル製剤の安定供給の確保に努めるよう指導いたしました。また、万が一の場合に備え、海外で使用されている代替品のリトナビル内用液剤について早期に承認申請を行うよう輸入企業に対して指導し、今後、優先的に承認のための審査を行うこととしています。
お問合わせ先: 医薬安全局審査管理課 内線2738、2745
関連情報（厚生省エイズ研究班）
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