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(5)世代別にみた厚生年金の給付と負担の水準

 現行制度の給付設計を維持した場合において、世代別にみた厚生年金の給付と負担の水準の動向は、次のとおり。

○ 負担については、段階保険料方式をとっていることにより、下図のように5歳世代(平成6年度生まれ)、25歳世代(昭和49年度生まれ)は最終保険料率(34.3%)が適用されるが、それ以前の世代は一生を通じて34.3%より低い保険料率が適用される。

○ なお、給付については、60歳台前半において、特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分及び定額部分)が支給される65歳世代(昭和9年度生まれ)と別個の給付(報酬比例部分)のみが支給されるそれ以降の世代との間で差が生じているが、可処分所得スライドの仕組みの下では、手取り総報酬に対する所得代替率でみて、65歳以降は世代ごとの格差は生じない。

図1

(注)線グラフの年齢は、平成11(1999)年度における年齢である。

○ 現行の段階保険料方式は、将来世代により大きな負担を求めることによって長期的に収支の均衡を図っているものともいえることから、保険料引上げ計画を前倒しするなど負担の在り方を見直すことにより世代間の均衡を図ることが必要という考え方がある。

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