平成20年度において社会保険庁が達成すべき目標

 平成20年度において、社会保険庁長官に権限を委任した事務に係る社会保険庁が達成すべき目標については、以下のとおりとする。
 年金記録問題により社会保険庁のこれまでの業務に対する国民の信頼が損なわれている状況に対し、「年金記録に対する信頼の回復と新たな年金記録管理体制の確立について」(平成19年7月)、「年金記録問題に関する今後の対応」(平成20年1月)等に基づく取組を着実に実施するとともに、「年金記録問題検証委員会報告書」(平成19年10月)等の指摘も踏まえ、業務の管理・運営に係る様々な改革を推進し、国民の信頼に足るシステムを再構築していく必要がある。
 また、社会保険庁においては、
[1]「業務改革プログラム」による改革の着実な実施、
[2]平成20年10月の全国健康保険協会の設立に伴う健康保険事業の円滑かつ着実な移行、
[3]平成22年1月の日本年金機構の設立に向けた、組織、業務の運営を円滑に行うための所要の準備
を進める必要がある。
 少子高齢化が一段と進む中、国民生活の安定を保障する社会保険を担う組織として、国民に真に信頼される組織に再生していくために、年金記録問題の解決と新組織への移行に向けた社会保険庁の改革に全力を挙げて取り組むことが、年金制度に対する国民の信頼を回復するために必要不可欠である。

達成すべき目標 参考指標(平成18年度実績)

1 適用事務に関する事項


(1)国民年金の被保険者種別変更等の適正な届出の促進や、職権による適用により、国民年金の適用の適正化を図る。

・第1号被保険者数21,230,496人
・第1号資格取得者数5,328,917人
・第1号資格喪失者数5,999,645人

(2)厚生年金保険事業・政府管掌健康保険事業・船員保険事業の未適用事業所(船員保険は船舶所有者)の適用を促進するとともに、適用事業所からの被保険者資格の得喪、被扶養者、標準報酬月額、標準賞与額等に係る適正な届出の促進、適正な事務処理の徹底を図る。


○重点加入指導実施事業所数:前年度を上回る

・訪問勧奨実施事業所数

厚生年金・政府管掌健康保険

28,961事業所

・重点加入指導実施事業所数

厚生年金・政府管掌健康保険

6,786事業所

・事業所調査効果件数
   
 [ 資格得喪関係] 厚 生 年 金 保 険 : 48,440件
政府管掌健康保険: 40,212件
 [標準報酬月額関係] 厚 生 年 金 保 険 : 71,053件
政府管掌健康保険: 69,562件
・新規適用事業所数
厚 生 年 金 保 険 : 80,059事業所
政府管掌健康保険: 78,973事業所
船  員  保  険: 194事業所
・全被保険者資格喪失事業所数
厚 生 年 金 保 険 : 41,634事業所
政府管掌健康保険: 40,790事業所
船  員  保  険: 205事業所
・適用事業所数
厚 生 年 金 保 険 : 1,681,355事業所
政府管掌健康保険: 1,548,534事業所
船  員  保  険: 6,237事業所
・賞与支払事業所数(年度延数)
厚 生 年 金 保 険 : 1,917,570事業所
政府管掌健康保険: 1,627,092事業所
船  員  保  険: 4,131事業所
   
・資格取得被保険者数
厚 生 年 金 保 険 : 7,254,341人
政府管掌健康保険: 4,930,497人
船  員  保  険: 25,735人
・資格喪失被保険者数
厚 生 年 金 保 険 : 6,448,290人
政府管掌健康保険: 4,555,635人
船  員  保  険: 26,848人
・被保険者数
厚 生 年 金 保 険 : 33,794,056人
政府管掌健康保険: 19,501,172人
船  員  保  険: 63,499人
・被扶養者数
政府管掌健康保険: 16,437,136人
船  員  保  険: 97,657人

2 保険料等収納事務に関する事項


(1)国民年金保険料について、納めやすい環境づくり、効果的・効率的な納付督励の展開、強制徴収の厳正な執行、免除・猶予制度の利用促進等により、納付月数の増加と未納者数の減少を図る。
  平成20年度においては、現年度分保険料の納付率80%の目標達成に向けて最大限努力するとともに、平成18年度分保険料の最終的な納付率が平成17年度分保険料の最終的な納付率を上回るよう努める。
  なお、納付率向上の取組に関する目標と評価について、引き続き、次の点の検討を進め、平成20年度中に考え方を明らかにする。

[1] 未納者の具体的状況や属性(所得、未納期間、住所の有無、納付意向(拒否の有無)など)を明らかにし、実施機関として保険料徴収に取り組む対象範囲を明確にした上で、未納者の属性に応じて実現すべき納付者数、免除者数等の目安を設定することについて引き続き検討する。

[2] 未加入者数の推移など納付率の算定の前提に影響を与える諸条件についてこれまでの状況を整理し、これらの条件を織り込んだ納付率を明らかにした上で、目指すべき目標の在り方を引き続き検討する。

・催告状発行件数1,863万件
・電話納付督励件数545万件
・戸別訪問件数1,627万件
・最終催告状発送件数310,551件
・保険料納付月数12,396万月
・保険料納付対象月数18,701万月
・免除件数3,204,829件
・若年者納付猶予件数373,156件
・学生納付特例件数1,702,861件
・督促状送付件数100,890件
・コンビニ収納件数749万件
・追納件数615,003件

(2)厚生年金保険事業・政府管掌健康保険事業・船員保険事業の保険料等の確実な納入を促進するとともに、社会保険料等を滞納する事業主(船員保険は船舶所有者)に対する納付の督促及び滞納処分を確実に実施する。


 ○保険料収納率注)
  厚生年金保険:98%以上で、かつ、前年度と同等の実績を確保
  政府管掌健康保険:98%以上で、かつ、前年度と同等の実績を確保
  船員保険:92%以上で、かつ、前年度と同等の実績を確保
 ○口座振替実施率
  厚生年金保険:84%以上
  政府管掌健康保険:85%以上
  船員保険:57%以上
 

注)上記の保険料収納率は、現年度分保険料調定額及び過年度分保険料調定(繰越)額の合計額に対する当年度の収納額の割合




・差押え実施事業所数(実事業所数) 15,613件
・滞納事業所数108,070件
・労働保険との共通調査事業所数1,452件
・労働保険との共通滞納事業所選定数3,193件
・保険料収納率 厚 生 年 金 保 険 : 98.7%
政府管掌健康保険: 98.0%
船  員  保  険: 92.6%
・口座振替実施率 厚 生 年 金 保 険 : 84.0%
政府管掌健康保険: 85.2%
船  員  保  険: 56.4%

3 保険給付事務に関する事項


(1)年金給付の迅速な決定及び適正な支給に努める。


○ 請求書を受け付けてから、年金が裁定され、年金証書が届くまでの所要日数の目標(サービススタンダード)について、請求者に対する不備返戻、医師照会、実地調査及び市町村からの回付に要した日数を除いた所要日数での達成率100%の実現を図る。

老齢基礎・老齢厚生年金:2か月以内
(加入状況の再確認を要しない方は、1か月以内)
遺族基礎・遺族厚生年金:2か月以内
(加入状況の再確認を要しない方は、1か月以内)
障害基礎年金:3か月以内
障害厚生年金:3か月半以内
・新規裁定者あてパンフレット送付件数 2,048,781部
・年金給付費 基礎年金(国民年金): 15兆3,058億円
厚生年金        : 22兆2,541億円
・金受給権者数

基礎年金(国民年金):

25,419,830人
厚生年金        : 26,155,333人
船員保険(新法)   : 2,172人
・新規裁定受給権者数 基礎年金(国民年金): 475,151人
厚生年金        : 1,673,250人
船員保険(新法)   : 82人

(2)政府管掌健康保険事業・船員保険事業における傷病手当金等の現金給付の迅速な決定及び適正な支給に努める。


○ 請求書を受け付けてから、給付金が決定され、支給決定通知書が届くまでの所要日数の目標(サービススタンダード)について、請求者に対する不備返戻、医師照会及び実地調査に要した日数を除いた所要日数での達成率100%の実現を図る。

傷病手当金3週間以内
出産手当金3週間以内
出産育児一時金3週間以内
家族出産育児一時金3週間以内
埋葬料(費)3週間以内
家族埋葬料3週間以内
・現金給付費 政府管掌健康保険: 5,516億円
船  員  保  険: 55億円
・被保険者1人当たり支給日数(傷病手当金)
政府管掌健康保険: 1.42日
船員保険       : 6.44日

(3)年金記録問題への対応については、国民の視点に立って、「年金記録に対する信頼の回復と新たな年金記録管理体制の確立について」(平成19年7月5日年金業務刷新に関する政府・与党連絡協議会取りまとめ)、「年金記録問題に関する今後の対応」(平成20年1月24日)等に基づき着実に実施する。

 

4 社会保険オンラインシステムの見直しに関する事項

(1)社会保険業務の業務・システム最適化計画に基づき、見直しを実施する。

 

5 広報、情報公開、相談等に関する事項

(1)社会保険事業に関する効果的な広報を行うとともに、年金教育の拡充を図る。


○生徒に対する年金セミナーの実施率:全中学・高校数の35%以上

・ホームページアクセス数8,086万件
・新聞広報の接触率30.1%
・年金セミナー 中学・高校生対象 32.1%
大学生対象: 23セミナー

(2)被保険者、受給権者等の利用しやすい年金相談体制を充実するとともに、年金個人情報の提供の充実を図る。ねんきんダイヤル応答率については前年度以上となるよう努める。

・ねんきんダイヤル応答率69.4%
・年金相談者数(来訪相談者数)8,000,500人

・インターネットによる年金見込額試算照会の受付件数

176,339件

・年金加入状況の通知件数11,758,769件

(3)個人情報保護の重要性についての認識が徹底された職場を実現するとともに、国民に対する適切な情報公開を行う。


○個人情報保護研修受研率:100%

・個人情報保護研修受研率99.9%
・レセプト開示件数6,172件
・情報公開法に基づく開示請求件数本庁分: 63件
地方分: 7,959件

6 保健事業及び福祉施設事業に関する事項


(1)政府管掌健康保険事業・船員保険事業におけるレセプト情報管理システムを活用した効率的なレセプト点検調査の実施及び被保険者等に対する適切な受診指導等を行うことにより、医療費の適正化を推進する。


○被保険者1人当たりレセプト点検効果額(資格点検を除く)

政府管掌健康保険: 内容点検439円以上
外傷点検218円以上
船  員  保  険: 内容点検1,279円以上
外傷点検1,353円以上

※政府管掌健康保険については平成20年9月までの半年分の数値








・被保険者1人当たりレセプト点検効果額

健康保険(資格点検)      2,012円

・医療給付費健康保険: 37,242億円
船員保険: 204億円
・医療費通知件数健康保険: 28,109,378件
船員保険: 64,781件
・負傷原因照会件数344,578件
・求償件数健康保険: 125,975件
船員保険: 721件
・求償決定額健康保険: 6,929,294,495円
船員保険: 55,275,397円
・レセプト点検効果額総額(政府管掌健康保険)
内容点検 17,052百万円
外傷点検 8,466百万円
資格点検 39,134百万円

(2)社会保険事業に係る保健事業は、適切かつ効率的に実施する。
 特に、政府管掌健康保険事業・船員保険事業において、平成20年4月からの「高齢者の医療の確保に関する法律」の施行に伴い、特定健康診査・特定保健指導を実施するため、被保険者に対する生活習慣病予防健診事業を拡充するとともに、被扶養者に対する健診事業を効率的に実施し、それらの健診結果等に基づき特定保健指導等の事業を適切かつ効率的に実施する。
  平成20年度においては、今後特定健康診査等基本方針で定める実施率(平成24年度において特定健康診査70%、特定保健指導45%)の達成に向けて、特定健康診査40%以上(被保険者・一般健診)、特定保健指導28%以上(被保険者・政管健保)が達成できるよう、平成20年度上半期においては、地域の実情に応じた効果的な取組を推進する。

・健診実施者数
健康保険(40歳以上被保険者) 3,267,977人
船員保険(40歳以上被保険者) 15,254人
・事後指導実施者数653,864人

(3)社会保険事業に係る保健・福祉施設事業は、各保健・福祉施設の見直しの方針に基づき、着実に整理合理化計画を実施する。

 

トップへ