戻る

(2−4−II)
実績評価書
平成15年10月

政策体系 番号  
基本目標 安心・快適な生活環境づくりを衛生的観点から推進すること
施策目標 国民生活を取り巻く化学物質による人の健康被害を防止すること
II 化学物質の毒性について評価すること
担当部局・課 主管部局・課 医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室
関係部局・課  


1.施策目標に関する実績の状況

実績目標1 新規化学物質の製造・輸入に際し、毒性の観点から審査すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づき、新規化学物質については製造又は輸入に先立ち事前に届出をすることが求められているが、環境を通じた化学物質による人の健康被害を防止するため、新規化学物質についての事前の審査を毒性の観点から着実に実施する。
(評価指標) H10 H11 H12 H13 H14
・届出件数(件) 352 323 373 322 311
・審査件数(件) 322 313 361 313 303
(備考)
 届出に基づき判定した件数を審査件数としている。
実績目標2 既存化学物質の国際安全性点検(4年で70個)を推進すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 国が毒性試験等の実施に関する安全性点検をするとともに、国際的な場(OECD)に評価文書を提出することが決まっている既存化学物質については、平成13年度から開始された第三次国際安全点検において、4年間でOECD全体で約700物質の評価を行う予定であるが、我が国は、分担比率約10%に基づき、4年間で70物質の毒性試験等の安全性評価を着実に実施する。
(評価指標)
 国際安全性点検数
H10 H11 H12 H13 H14
13 16
(備考)
  第3次国際安全点検は、平成13年から実施されている。


2.評価

(1) 現状分析
現状分析
 実績目標1については、届出がなされた後、審査が終了しない件数は、年毎に減少しているが、届出前において事業者に対する適切な指導がなされたことによるものと考えられる。
 実績目標2については、国際的な要請に基づき安全性点検を行うこととされている既存化学物質の毒性評価について、所要の予算を確保し、毒性試験等を行い、評価を着実に実施してきている。

(2) 評価結果
政策手段の有効性の評価
 化審法では、新規化学物質を製造又は輸入をしようとする者は、事前に毒性等情報とともに届出を行うこととされている。届出予定物質のうち毒性等の情報が不十分なものに関しては、事前の行政指導により当該情報の精査が求められる。このような行政指導等の結果、毒性についての的確な審査が実施され、環境を経由した人への影響を未然に防ぐことにより国民衛生の向上に資するものであり、政策上有効であると考えられる。
 また、既存化学物質の安全性点検は、法律制定時の附帯決議により国が行うこととされているが、さらに国際的に取り組まれている既存化学物質の安全性点検(OECDが実施。年間目標数約170物質のうち、我が国の分担率は約10%。)にも資するよう作業を進めている。本点検は国内外の要請を満たすものであると考えられ、政策上有効であると考えられる。
政策手段の効率性の評価
 実績目標1については、上述のとおり、届出を受けた後3カ月以内に有害性に関する審査をすることとされていることから、届出件数と審査件数の間に乖離が生じることはやむをえない面がある。しかしながら、年々、その乖離幅が狭まっており、審査スピードが向上し、審査に係る効率性が向上してきていると考えられる。
 実績目標2については、4年間で70物質の点検が必要であるところ、13年度は13物質、14年度は16物質について実施した。国際的な分担という観点も含め適切かつ効率的に行われたのと考えられる。
総合的な評価
 新規化学物質の製造・輸入に際しての審査や国際的な要請に基づく既存化学物質の国際安全性点検が着実に実施されており、施策目標についてはほぼ達成されたものと考えられる。
評価結果分類 分析分類
(2) (1)


3.政策への反映方針

 新規化学物質の事前の審査は、国民衛生の向上に資するものであることから、今後とも引き続き実施することが適当である。
 既存化学物質の点検については、平成13年からの4年間で70物質の安全性評価を進めることが国内及び国際安全点検の要請を満たすものであり、引き続き実施することが適当である。
反映分類
(3)


4.特記事項

(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項況
 なし
(2)各種政府決定との関係及び遵守状況
 なし
(3)総務省による行政評価・監視等の状況
 なし
(4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
 なし
(5)会計検査院による指摘
 なし


トップへ
戻る